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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

最強モヒート

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ホワイトラムにライムとミントの葉を入れて棒で丹念につぶす。
そこに炭酸を加えたものがモヒート。
毎日のようにモヒートを呑んでいるが、やはり格式あるバーで入れてもらったものは、レストランと一線を画す。
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僕はいつも砂糖抜きで頼むので、よりその手前味噌な絡み具合がダイレクトに伝わる。
美味しいモヒートは、まずミントの葉っぱがピンと立ち、香りも野性味が溢れていること。コンコンと小気味よく叩き葉の内
側のエキスをラムと絡める。そして最後はマドラーでゆっくりとかき混ぜて、静かに抜くと「極上モヒート」の出来上がり。
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ヘミングウェイ行きつけのボデギートで演奏を聞きながら呑んだのも美味しかったが、地元民が愛するバーで呑むモヒートは
超絶の味だった。
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どれだけ世界中にラムが氾濫しようとも、この野生のミントと作る腕が無い限り、こんなモヒートは味わえないんだろうな。
街に流れる喧騒、そして空気感がよりモヒートを味わい深くするのは言うまでもない。
          ノムラテツヤ拝
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旅の必需品

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サトウキビ畑が延々と続いている。
見上げると、雲は低く、太陽が近い。
アカシアの木々が、乾燥した大地を青く茂らせていた。
今日は、旅に必ず持っていくもの、について記したいと思う。
現在、どれだけiphoneに頼っているかは、想像にかたくない。
グーグルマップ、ネットサーフィン、太陽や月の動いていく軌跡まで何でも調べることが出来る。でも、どれだけ便利になろうと、僕は必ず旅に日記を持っていく。
昔、ある人を取材していた時、彼が言うことをひとつひとつメモしていた。どれだけ汚い字でも、後から読み返せばキーワードで会話が浮かんでくるように。
突然、彼が言った。
「書いているから覚えようとしないんだよ。書かなければ必要なことは覚えてる。忘れることは、きっといらないこと」
書かなければ覚えられないと教育を受けてきた僕には、とても新鮮な言葉として響いた。それを守り続けて12年。今は一つのやり方を続けている。
人との会話は、基本的にメモをしない。その代わり、しっかりと聞き、質問しながら会話全体を上げていく、または掘り下げていく。そしてよく耳に残った言葉だけを、後から日記に記す。対して、その時の空気感や自然の様相、例えば葉っぱの揺れ方や、光の差し込み方、吹いてくる風の肌ざわりなどは、出来るだけ正確に、感じたままを記しておく。日々、美しき自然が繰り返されると、どうしても忘れてしまうものが何気なく感じたことだから。
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もう一つは、書いても忘れない方法だ。
脳科学では証明された分野だけれども、何色の文字が脳に一番刷り込まれやすいのか?
それが「青」だ。
だから僕は、いつも旅に持っていくのは青ペン。
実際試すことで、それらが本当だと確信している。忘れないというよりも、忘れにくい・・・という感じ。
自然の中にいるときは、風や雨や雪、山や海や地が語りかけてくることがある。
目をつむり、それらの風音に合わせようとすると、力みが出て、声から遠ざかってしまう。そんな時は、日記に向かって今、その時を書き留めると、自身が真っ白くなっていき、すんなりと文字があふれ出てくる。
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大切なのは自分を真っ白にすること、入ってくる間(あわい)を開けること。
自然はいつも僕たちに語り掛けてくる。完璧なタイミングで、包み込むような優しき声で。
聞こうと思えば思うほど、聴こえない。手放し、空白を作り、任せたところで、命は自然と一体化する。
ノムラテツヤ拝
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古都

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世界中に古都が存在する。
日本なら京都&奈良、ペルーならクスコ、そしてここキューバではトリニダードだろう。カラフルな家が連なり、まさに虹色の街並みだ。
首都のハバナからバスで来ようと思ったけれど、現地民と話し合ったら、コレクティーボ(乗り合いタクシー)とほぼ同額だと知り、4時間休むことなく南下した。
サトウキビ畑を抜け、大きな海を見つめながら、山々の麓へ。一目見た瞬間、エクアドルの愛すべき町「バニョス」を思い出した。
温暖な気候、美味しい空気、クラシカルな作り、ここに温泉や火山が付けば間違いなく観光地になる。例えばグアテマラのアンティグアも同じ部類で、その居心地の良さに多くの旅行者が沈没する聖地。
トリニダードにも、そんな空気がプンプンと漂っていた。
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タクシー運ちゃんに紹介してもらった民宿に宿を決めて、散歩開始。
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中央に教会が建ち、石畳はどこもV字に歪んでいる。家の格子からは、ペルーでペロチーノ(中国犬)と呼ばれる犬種が顔を出し、クリクリの瞳をこちらに向けた。
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民宿の屋上からは遠く海が一望出来る。まあるいオレンジ色の夕日が、ゆっくりゆっくりと落ちていった。
             ノムラテツヤ拝
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ハバナドライブ

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夕日がハバナの背後に落ち、夕闇が夜を連れてくる。
ぽつりぽつりと街灯が点くと、撮影タイムの始まりだ。海岸を貫くマレコン通りを走る色とりどりのアメ車たち。
シャッタースピードを遅くして、車と同じ速さでカメラを流す。街並みはブレ、車だけが浮かび上がる流し撮りだ。
運転しながら撮影している男たちもいれば、正装した運転手を雇ってドライブするカップルもいる。でも、僕が待っていたのは、古色蒼然の街並みに溶け込むような一台。
深緑の、カメムシ色の一台が走って来た。
唾をのみ込んでから、僕はシャッターに手をかけた。ギリギリまで待って、ここぞの瞬間で指を押し込む。
そこには、今日歩いた僕のイメージ通りの、絵のような一枚が浮かび上がった。
写真家の仕事とは、自分で歩き、全身で感じ、それらを一枚の中に封じ込めること。見ただけで、その地へ飛べる「どこでもドア」のような扉を作るり上げること。
さぁ、今夜も美味しいモヒートを呑みにいこう!
              ノムラテツヤ拝
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ハバナの美

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それにしても渋い街並みだ。
キューバ革命の前、政治も人もほぼアメリカの支配下に置かれていたが、カストロとゲバラを中心とした革命児たちのお陰で打倒し、独自の道を切り拓いてきた。
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オバマ政権の最後、形だけの国交正常化が実現するが、実際足を踏み入れてみると、本物の正常化にはまだ程遠かった。
「半世紀前の世界がある」
キューバはそう形容されることが多いが、感覚的には20~30年前。ただアメリカの裕福層が贅を尽くして建てた革命前の街並みがそのまま古くなり、50~100年前というタイムスケール感をあらゆる場所から醸し出している。
事前のネット予約は出来ず、すべてはこの地にやってきてから。そんな旅が始まると、不思議なほどの懐かしさと穏やかさを感じることに。
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午前中に今日の泊まる宿を訪れて交渉、荷物を置いてから町へ繰り出し、夕方には翌日のバスや列車のチケットを買いにいく。ネット時代が当たり前になった中、僕たちが忘れてしまいかけたものが、ココにあった。
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分からないことで、幾度も現地の人たちに助けてもらう。それらを積み重ねていくことで、あっという間に国と自分が近づいていく。
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ようやく見つけた果物屋さんの壁画にはゲバラの肖像画、ヘミングウェイが通い続けた人気のモヒート屋には長蛇の列、タトゥースタジオの見事なデザイン、そして海に浮かぶハバナの美しき街並み。
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現地に立ってみないと、肌で感じないと分からないことが確実にある。
「分かっているつもりの人」だけにはなりたくないな、と切に思う。キューバや日本をはじめ、世界は素晴らしい「美」で彩られている。だからこそ、それらを一つ、またひとつと、僕は掬いながら人生を歩んでいきたい。
            ノムラテツヤ拝
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