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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ナキウサギ

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ピッ、ピッ。
玄武岩の集まる地で、そんな鳴き声を聞いたら、ジッと周りを見まわそう。岩を擬態に、小さなネズミのようなものが、一瞬で通り過ぎていくだろう。
ナキウサギ。アラスカやカナダ、日本だと大雪山系に生息するこの生き物の可愛さと言ったら。
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ビーズのようなつぶらな瞳、ふわっふわなグレーの体毛、そして何より目立つのが短めのまあるい耳。氷河時代から姿を変えずに連綿と命を繋いだ生きた化石。僕の大好きな小動物です。
          ノムラテツヤ拝
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森の熊さん

森の熊さん

新たな本を作成するため、今日はスライドフィルムを見返していた。
デジタル世代の方々には想像できないかもいれないが、僕が本格的に写真を撮り始めた18歳の頃(1993年)は、フィルムの時代だった。それもプロ志望だった僕は、ネガではなく、リバーサルフィルム(スライドフィルム)を多用した。その理由はひとつ、印刷がネガよりも圧倒的に綺麗に出たからだ。ただし、デメリットもある。まずネガよりも適正露出を得ることが難しく、値段も高い。36枚フィルムだと一本安くて700円、スリーブ仕上げの現像も700円。つまり36枚で1400円ほど、単純計算でも一枚40円ほどかかっていた。だからこそ、シャッターを無暗に押すことは無く、ここぞという時まで、じっと我慢した。
フィルムを見返していると、その時の思い出がありありと思い出され、不覚にも涙が出てくる。敬愛する師・星野道夫を求めて、アラスカへ向かい、動植物たちの虜になっていた頃、兄貴分の写真家に熊の聖地へ連れていってもらった。初めて熊を間近で対峙し、その命の輝きに全身を貫かれた。母ぐまと小ぐまが森の寝床へ獣道を戻っていく。僕たちも息を殺しながら追っていくと、子グマたちが、木々の枝で遊び始めた。それを見つめる母ぐまの優しい視線。僕はこの時、生きとし生ける者に序列は無く、すべてが等価なのだと知った。そして地球という揺りかごに揺られながら、すべての生命は生かさせてもらっている事を確信した。
PS,浜鍋セットの反響は凄まじく、今日も20セットほど追加でお願いした。T旅館も幸せ、送られてくる方も幸せ、やはり皆が幸せなのが一番ですね。そして、新刊「ポリネシア大陸」は、皆様のお陰で売れすぎて、アマゾンの在庫が無くなりました。
               ノムラテツヤ拝
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親子ぐま

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アラスカで初めてヒグマと出逢った時の感動は、今も忘れない。
早朝ナクネック湖に、黒い影が揺れた。息を殺して望遠レンズを向けると、その横にも小さな影が。実際は親子ぐまが、朝の狩りをしているのだけれど、僕には気持ち良さそうに温泉に入っているようにしか見えなかった。
幼稚園で講演させてもらった時のこと。ある子供のお母さんが僕に歩みより、こう呟いた。
「野村先生、子供たちの感性って本当に素晴らしいですね、私なんて日々感動しちゃって」
「ほんとうですね。今日も何が飛び出すか、楽しみにしていますね」
講演が始まり、この写真に切り替わった時、子供たちに質問した。
「ねぇ、ねぇ、これってどんな風景だと思う?」
皆、必死で手を挙げているが、後ろで座っている父兄席からも手が挙がった。珍しいなと思い、「そこのお母さん、どうぞ」と指すと、さきほど歩み寄って来たお母さん。
「えっ、私が一番最初で良いんですか?なんだか緊張しちゃうな。その写真って、三重県のアソコですよね?」
「えっ?」
「ほら、先生。あの場所ですよ」
「お母さん、ひょっとして「賀正」とかに出てくるアソコですか?」
「そうそう、伊勢・二見浦の夫婦岩」。
聞いた瞬間、大人たち、先生たちは、見事にズルッっと滑った。
「あぁぁぁ、確かにそうも見えますよね」
すぐさま、手を挙げる子供に目を向けると、
「親子の熊さん、きっと下でお手手繋いでいるんだね」
その言葉を聞いたお母さんは、顔を真っ赤にして俯いた。
子供の感性も素敵ですが、お母さん、あなたの感性も最高です!
ノムラテツヤ拝
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コロナ現象

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翡翠色のオーロラは、まるで何かに合図されるように天頂へ上がっていく。そして、中心から投網をかけるかごとく、四方八方に光を散らせた。
コロナ現象、オーロラの爆発、これが極北のシンフォニーだ。僕はこの先、何度この柔らかな光と出会えるのだろう。それをひとつひとつ数えていくと、人生の持ち時間を短さを痛感する。
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オーロラ、短い人生の中で、必ず見て欲しい大自然の芸術です。
           ノムラテツヤ拝
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めがみの舞い

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それは突然やって来た。
薄い雲を突き破り、女神が降臨。
僕たちは手を合わせ、その舞いを感謝をささげた。
天頂へ駆け上がっていく大きなオーロラ姫。
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さぁ、本番だ。
旅のフィナーレを飾る奇跡の時間が刻一刻と迫っていた。
           ノムラテツヤ拝
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