新世界写真4642023-01-30 Mon 15:02
![]() 満天の星が夜空を覆う。天の川が天頂を走り、ポラリスが高い位置から輝いた。 宿の向こうに怪しい雲が。もしかしてと手持ちで写真を撮ると、そこには緑色のオーロラが映っていた。 参加者の皆様に着替えてもらい、早速見晴らし台へ。曙の女神は、着くのを待っていたかのように踊り始めた。オーロラベルトの北側でゆらゆら揺れたかと思うと、もう一本のオーロラを産み落とす。揺れる光の輪郭は、緑、黄色、赤、紫と色が自在に変化。やっぱりオーロラって、自然界屈指の芸術なのだと思う。今日も女神が、夜空のキャンバスに、極北の色を塗り重ねていく。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
新世界写真4632023-01-29 Sun 13:56
![]() 好き。やっぱり、僕はパタゴニアが好き。 チリとアルゼンチンにまたがる南緯40度以南の大地「パタゴニア」。 ブエノスアイレスからカラファテへ飛ぶと、柔らかい空気感が出迎えてくれた。 アルゼンチン湖のほとりで朝日。雲がピンク色に染まっていく。 翌日は陸路でチリへ。普段は天候の悪いパイネ山麓も、参加者の皆さんの力で晴れわたる。 「てっちゃん、俺、パイネの晴れた姿初めて見たよ」とひろちゃんもご満悦。 イエルバネグラの花が盛りを迎え、数年前に火事になった場所も、自然を取り戻していた。 「おかえり」 パイネの風から言葉が聞こえてきた。 「ありがとう、ただいま」 頭を下げると、風は僕の体をクルクルとまわった。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
新世界写真4622023-01-28 Sat 13:49
![]() 450年前、一人の男が岐阜へ入場した。 戦国武将の織田信長だ。 この地はまだ井ノ口と呼ばれ、金華山のてっぺんに立つ城は「稲葉城」。 そこに信長は妻の濃姫と共に10年の歳月を過ごした。 世界中を旅したポルトガル宣教師ルイス・フロイスの記述にこうある。 「ポルトガルやインド、日本の他地域の宮殿・居館の中で、最も精巧かつ豪華な作りであり、信長の宮殿は非常に急峻な山に建つ」と。 青空が広がったので、麓から駆け足で岐阜城まで登った。途中、赤い実をつけた「たまみずき」が森を彩り、まるで紅葉しているかのよう。金華山の頂に立ち、久々に岐阜を見下ろすと、長良川という龍が町を貫いているように見えた。まさに臥龍「龍の眠る地」と呼ぶに相応しい姿だ。 信長は天下統一を夢見ながら、この地を名前から変えていった。 岐阜の岐は、武王の生まれた岐山から。阜は孔子の生まれた曲阜から。つまり文武両道の町にしようと名付けられ、楽市楽座によって日本有数の活気ある町を作り上げた。 別れ際、信長がルイス・フロイスにかけた言葉がまた良い。 「岐阜へは何度も訪れよ」。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
新世界写真4612023-01-27 Fri 15:17
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新世界写真4582023-01-24 Tue 13:13
![]() 今まで世界中、日本中で夕日を撮影したが、僕は天草からが好きだ。柱状節理のようなゴツゴツした岩が赤く染まり、200度は広がる水平線に線香花火色の玉が落ちていく。波の音は穏やかで、すぐに生命は同化する。ワンネスという言葉が使われて久しいが、僕の感覚ではただ溶けるという感じ、「メルト」の方が近いかな。 写真の師、星野道夫さんが友人のKさんと二人で夕日を撮影していた。Kさんが、こう聞いた。 「なぁ、道夫、どうやってこの美しい夕日を愛する人に伝えるかい?」 「なにもしない、この美しい夕日を見て、心が震える感動をする。そして感動によって自分が変わる。その姿を見てもらって、今日の夕日がいかに美しかったのかを愛する人に感じてもらう」。 僕が師から聞いた大切な話のひとつ。大切なのは目に見えるものではなく、むしろ目に見えない方なのだと。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |