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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

新世界写真91

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社の意味を想う。昔の人は、どのようにその場を決めたのか? 
僕はずっと、氣が噴出する場、氣が降り注ぐ場を守るためと考えてきた。
でも、この2年、日本全国を撮影させてもらう中で、別の視点が見えてきた。人々は常世ではなく、別次元と繋がることで力を得ようとしていたのではないか?
「次元の扉」。ペルーのティティカカ湖畔には、あまりに分かりやすい壁があるが、日本にも黄泉平坂(よもつひらさか)を含め、様々な地に隠されている。次元が歪む場所、それはつまり過去、現在、未来が混ざり合う約束の地。そこにこそ「社」を置いたのではないか? 山を右へ巻くように降りていくと、まるで黄泉の世界へ向かうような社が。鳥居をくぐると、全身に鳥肌が。次元が変わり始めた。
             ノムラテツヤ拝
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新世界写真90

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空港の脇から3人乗りの小型セスナで飛び上がると、眼下に巨大な海が広がった。
ロックアイランドの一角に見えるミルキーウェイ。パイロットにお願いして機体を傾けて真上から狙うと、島の形がウサギさんのよう。干潮になると珊瑚の白き道が浮かび上がった。海から一気に島がせり上がり、たっぷりの森が覆う。世界のどこにも似ていない光景が、ココにある。
ノムラテツヤ拝
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新世界写真88

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「ヤマネ」という天然記念物をご存じだろうか?
23歳の時、ご縁のあった八ヶ岳山麓の清泉寮から「写真家・西村豊さんの講演にいらっしゃいませんか?」と誘われた。以前に師である星野さんもここで素晴らしい講演をされたのを思い出し「行きます」と即答した。
西村さんは八ヶ岳の動物を撮影する気鋭の写真家で、特にヤマネの写真を撮らせたら右に出る者がいなかった。でも、肝心のヤマネという動物を僕はその時まで知らなかった。500円玉くらいの小さな体で、木々の洞で冬眠をするヤマネ科ヤマネ属のげっ歯類。西村さんは毎日重い写真機材を背負って森へ入るが、会えない日がほとんどだった。
聴衆から質問が出る。
「それだけ大変な思いをして、会えないとその日が無駄だったと思いませんか?」
西村さんはゆっくり頷いてから、微笑みながら話し始めた。
「まったく会えないとしても、その日重い荷物を一日担いだことによって筋肉が出来る。脚力がつく。森は日々同じように見えても全く違う。その差を感じ取ることで、ヤマネのリズムに自分を合わせ、森全体に受け入れて貰っているのかもしれない。毎日することで、無駄なことは一つもない。それらが明日を助けてくれる糧になると思うのです」
その向き合い方に、殴られたような衝撃を受けたのを、今も昨日のことのように覚えている。この人は、見つめ方や思い方によって、今をすべてプラスにしているんだ。大切なのは物事のとらえ方。
それからだろうか。僕は旅に出ると、町の散歩でも15キロ以上あるカメラザックを背負うようにした。筋肉がつくから、脚力が上がるから、と自分に呪文のように言い聞かせながら。でも40歳を超えてから、気づかされることがある。西村さんの言われていたことは、もっとストレートな意味があったのではないかと。
日々の積み重ねこそが、いつかの良き日のために繋がる、唯一の手段なのだと教えてくれていたのではないか?
人生に無駄なことは一つもない。僕は一人でその言葉を反芻した。
               ノムラテツヤ拝
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新世界写真87

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九州にはかれこれ20回以上訪れているが、未だ足を踏み入れていない空白地帯があった。
宮崎県南部、高千穂以南の地だ。そこにどうしてもこの目で見たい遺跡があった。「西都原遺跡」、これでさいとばると読む。その中でも遺跡群唯一の横穴式石室墓の「鬼の窟古墳」は、僕に強烈な印象を残した。
日向の神話では、あの富士や白山で有名な木花咲耶姫を嫁にと願う悪鬼が、姫の父大山祇神から一夜で岩屋を作るように言われ、完成させた岩窟と信じられているが、僕にとってはどう見てもUFOが地上に降りてきたとしか思えなかった。
あなどるなかれ、宮崎県を。とんでもないものを持っていますぞよ。
ノムラテツヤ拝
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新世界写真86

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「次元の扉」がある。
2次元から3次元、3次元から4次元、さらに高次元へと続く境目が。それらは、この世に同時並行で流れている。俗に言うパラレルワールドとして。信じるも、信じないも自由。それは個人の価値観だから。でも僕は、信じる。少なくとも日本中で、いくつもそんな場を体験してきたから。
思い出すだけでも、北から縄文時代の壁画(北海道)、恐山(青森)、月山(山形)、北信五岳と杖突峠(長野)、飛騨の聖域(岐阜県)、伊勢神宮の別社(三重)、延暦寺(滋賀)、鞍馬寺(京都)、高野山(和歌山)、出雲大社と黄泉比良坂(島根)、高千穂(宮崎)、西表島(沖縄)など、数え上げればまだまだ在る。
そこに新たに長崎県が加わるとは。場所は雲仙市のとある神社。深い霧が生き物のように這い、苔むした鳥居が人間を拒むかのように立っていた。手を合わせてくぐると、ご神域となる。足元に気を付けながら上がっていくと、洞穴にI神社が鎮座した。
「縄文以前からの住居跡と推定される」と看板には書いてあるが、そんなものではない。洞穴の祠に入れば、全身の境目が無くなっていくのに気づくだろう。溶けるというのではなく、別の場所へ引っ張られるという感触だ。
僕は「3次元のこの世をこよなく愛しているから、そっちには行けません」と体を引き戻す。すると、急に雨足が強くなり、笹が艶やかに濡れていく。僕はその美しき光景に見とれながら、来た道を戻る。行きには気づかなかった御手洗場で、緑色のハートの石を見つけた。
             ノムラテツヤ拝
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