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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

キャビンでの日々

雲の隙間から朝日が染みるように飛びこんでくる。
南極ブナの樹皮に、いぶし銀のような光が当たり、森は少しずつ活気づいてゆく。
鳥は囀り、虫は飛び、雲が流れる。
氷河隊が終り、森に戻ってきてから、一度だけ町に出かけ、買い出しをし、友人宅で夕飯を御馳走になった以外は、ほぼキャビンで過ごしている。
いつもは一晩寝たら確実に元通りになる体が、今回はちょっと時間がかかっている。
その理由は痛いほど分かる。
ツアーも終わりにさしかかった最終日の前日、喉は痛み、睡眠不足からか全体的に倦怠感に襲われていた。喉に痛みを感じ、体が強く休息を求めていた。
でも、僕は最終日までは何とか元気な体を保てるように、気の先生から教わった禁断の扉を開かざるをえなかった。
「てっちゃん、どうしても、どうしても体を元気にしておかなきゃならないときは、全身のあるポイントに、高く細やかな気を入れるんだ。そうすると体は元気になったと勘違いし数日間、気の張っている間だけ、すこぶる元気になるから」
でも、副作用はある。
それが無理に体を使った代償となった。
22歳の時、初めてアラスカのツアーアテンドをさせてもらって、はや12年の時が過ぎようとしている。
アラスカ、ペルー、イグアス&イースター、中米、パタゴニアと毎年有難いことにさせてもらい、今年は南アフリカやハワイが出来れば良いなぁ~と思っている。
そして今、僕がワクワク、ドキドキしているのが、ペルー・夢のツアーだ。
隊の名前はもう決まっている。「カブリート隊」。カブリートとは、ヤギのこと。
ペルーは、やはりマチュピチュとナスカ、ティティカカが有名で、殆どの人がそこを目指す。だがもっと魅力的な場所が、ペルーには多々あるのだ。
今までぺルーのローマス隊やナスカ隊に参加してくれた人を数えてみると合計135名。
この人たちにメールをうち、もしも縁のある人がいたら、この人たち以外にも募集をかけさせて頂ければと思っている。
ペルーの北部には、マチュピチュ以上の遺跡、そしてミルクの味がする絶品ヤギ料理がある。
一度だけその肉を食べたことがあるが、口に含んだ瞬間「生まれてきて良かったぁ~」とため息が出た。
更にぺルー料理の神髄、セビーチェやカニ料理を始めとする魚介料理は、ほぼこの北部発祥と言っても過言ではない。
マチュピチュやナスカは行かずに、ペルーの北部だけを、遺跡、純真無垢なエネルギースポット、そしてひたすら美味しく旬なものを求める旅。
それが阪根ひろちゃんとずっと温めていた夢だ。
今月の中旬からロケハンに入り、今年か来年の初めあたりで、告知できると思う。
それまでに、体を元気満タン、元通りに戻さないと。
木々の間を風が遊び、葉っぱが手を振っているみたい。
瞑想し、全身の気を計ってみる。
森は、自然は、今日も応援してくれている。
感謝、感謝。
                                   ノムラテツヤ拝

キャビンと星空(c)
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テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

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