奇跡の古老・ダン2009-02-13 Fri 05:56
![]() ブログを開設してから1週間がたつ。 お陰さまで、今現在2500人の人が遊びに来てくれている。 友人から「どうせならブログランキングに参加しな!」と言われ、今、見てみると何と写真(風景・自然部門)で10位に。 今まで長きに渡り“テツヤ通信”を読んでくれている方々や、友人、知人の皆様が、自分の大切な周りの方にブログやミクシィ、口コミなどを通して知らせてくれる。 その幸せを実感させてもらう毎日だ。 皆様、本当に有難うございます。これからも、どうぞ宜しくお願い致します。 数年前、僕は南米の全ての国を一人で旅していた。 その時に、ブラジルのアマゾンの都市「マナウス」から船に乗って2日間、Mいう村へ向かった。そこで薬草博士と出逢うことになるのだけれど、この博士と最初に逢った時の事を書こうと想う。 その時の旅のテーマは「各地の神話」と「民族」と「薬草」だった。 アマゾンと言えば、薬草の宝庫。今、撮りためている最中だけれど、南半球だけの薬草写真大百科を、あと数年後に作ろうと思っている。 その薬草のひとつに“G”という精力剤があった。 それを煎って殻を割って食べると味は苦く、たった一粒舐めるだけで目が冴え始め、もう夜は眠ることが出来なくなってしまう。それらを粉末状にして、練り固め、ピラルクー(世界唯一の有鱗魚)の舌の骨で削って食べたりもした。 そんなGという精力剤の発祥地、それがMという村だった。 村で一番詳しい薬草の先生を探し、森の中にその家を見つけた。その時の模様を以前に自著に書いたことがあるので、以下に記す。 『奇跡の古老』 「父は全てを教えてくれた、このアマゾンで生きる智恵を」 真っ白いひげをたずさえ、銀色の瞳から放出される視線。今年百歳を迎える、奇跡の古老「ダン」に年齢とは関係ない、もう一つのパワーを感じた。 「学校に行ったことは一度も無い、親からアマゾンの知恵を受け継ぐだけで時間は過ぎてしまったよ」 ダンの父は、一三六歳でアマゾンの土へ還った。 「今でも、父から沢山教えてもらっている。感じるんだ。ここにいることを」と頭の上を指さす。一五人兄弟の末っ子として生まれたダン。超未熟児として七ヶ月でこの世に生を受けた。アマゾンの奥地で暮らし、父から薬草との関わりかたを学び、今ではアマゾン一の知識を誇る。いや知識ではない、アマゾンの原始林を歩くと「フェ」が降りてくるという。これが来た瞬間、もう病気に効く薬草の前まで導かれている。フェとは神様に任せておく、大いなる力のことらしい」 植物から教えてもらい、死んだ父がそれを補い、彼の薬草の智恵が作られてゆく。今まで治した病気は数しれず。あの不治の病、エイズもまた、彼の薬草で治した例を持つというから驚きだ。 ある疑問が浮かんでくる。 「エイズは比較的新しい病気だと思いますが、あなたの父からこの効果的な薬草を教えてもらったのですか、それとも薬草のほうからフェが降りてきたのですか?」 「父から全部教えてもらったよ。全ての病気は昔からある。多かれ少なかれ全て存在するんだ。ただその病気が昔はエイズだと分からなかっただけ」 全ての病原菌を治す薬草が必ずあるという。 「人間もまた自然の一部だから、自然の力で治るんだよ」 父が死んで、ダンが六五歳になったとき、彼は一六歳の少女と結婚する。「この年で初めて寂しくなってな」。はにかむように笑うダンの笑顔。それを包み込むようなシワに見とれた。 「分け与えること、ギヴすることが僕の使命だから、薬草もその一部だと思っている。僕は学校に行ったことが無いから文字の読み書きが出来ない。でも人はそれぞれ何か役に立つことがあるんだね、きっと」。 アマゾン奥地に住む奇跡の古老ダン。彼の存在こそ未来の光となるような気がした。(終) ダンに初めて逢った時、彼の膝の上には赤ちゃんが置いていた。 「可愛いひ孫さんですね」と僕が話しかけると、少しだけムッとして、僕をにらみ返した。 「これはわたしの子供だ」 100歳のダンは、一歳の子供の父親だった。話を詳しく聞かせてもらうと、ダンには20人ほどの子供たちがいるという。ただ奥さんが5人もいるんだけれど。それにしても100歳にして、未だ子供を作る力があるとは・・・・、そのきっかけのひとつがGという精力剤だったのは、言うまでもない。 「毎日、飲むと、死ぬまで子供を作れるぞ!」と肩を叩かれ、僕は苦笑するしかなかった。 アマゾン限定・・・・。僕は知らぬ間に、ダンの話を自分の心の中でそう認識させていた。 が、3日ほど前、大好きな友人夫婦がおめでたになったという連絡をもらった。 男性は66歳、女性は40歳。 素敵な夫婦に、新しい命が芽生えたのだ。 日本人も、ダン負けず、まだまだ捨てたもんじゃない。 人生、死ぬまで現役だっ! ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
| ホーム |
|