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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

チャチャポヤス

南米13ヶ国の中で、未だ行ったことの無い、憧れの場所が2つある。
一つがペルー北部のチャチャポヤス、もう一つがブラジルの白砂の中にカリブ色の湖が広がる国立公園だ。
2度目、3度目で訪れたい場所は数多くあるけれど、初めてで興味ある場所は少ないので、自分にとってそんな場所は宝物のように感じている。
夜の7時、チクラーヨのバス停にチャチャポヤス行きが入ってきた。
信じられない・・・・。定刻よりも早くに入ってくるなんて。最もバスの時間が遅れる国、それがペルーとボリビアだと思っている僕は、開いた口が塞がらなかった。バス停には1人、また1人と活気づいてきた。
昨日の切符購入時点で、残り3席だったから今日の夜行バスは満席だろう。
バス停(c)

『チャチャポヤス』。
この不思議な名前は、インカ語(ケチュア語)で“雲上の人々が住む地”を意味する。サチャポヤスが語源となる。チャチャポヤスには、マチュピチュ以上と噂される遺跡・クエラップ、そして不思議な空中墳墓のカラヒア遺跡などがあり、昔から恋い焦がれていた。
いつか、この場所に立つ。その瞬間が、ようやくやって来たのだ。夜行バスにエンジンがかかり、チクラーヨから東へ向かって闇の中を走りだす。
体を振動させられたからか、すぐに眠気をもよおし、寝てしまったが、途中で何度か起きるたびに、バスのスピードに驚かされた。山道を凄まじいスピードで駆け上がっているのだ。
窓から外を見ると、崖が見える。見なかったふりをして、また目を瞑った。
7時半に出たバスは、チャチャポヤスに翌朝の4時半に到着。ジャスト9時間の旅だった。これで1400円だからペルーのバス代ってまだまだ安いと思う。
バスを降りて、バックパックを背負うと、タクシーの運ちゃんたちが駆け寄ってくる。それらを振りほどき道へ出ると、一人の男性が闇の中から迫ってきた。濃い口ひげに、大きな瞳、マリオブラザーズのマリオみたいな顔立ち。カルロスと名乗り、ホテルを紹介し始めた。
こんな朝早い時間だからこそ、なんとかしてホテルに潜り込まないと。それもアーリーチェックインをせずにそのまま無料で入れてもらうには、自分で探すよりもマリオに連れていってもらった方が良いと判断し、彼の後を追った。
中央広場まで歩き、真っ暗の中、建物の一角で止まった。ノックをすると、中に光が灯る。
マリオの手まねきのもと、中へ入り、チェックインした。
そして5時から7時まで仮眠して、8時半から現地のツアーに参加することを決めた。
ちょっと強行だけれど、これからのスケジュールを考えると、今日、クエラップ遺跡に行けると後がぐっと楽になるのだ。
クエラップは第二のマチュピチュと形容され、発掘が進むにつれて、マチュピチュ以上と噂されるホットな遺跡。2000年前、アマゾンの中に王国があった。それがチャチャポヤス。マチュピチュよりも大きい巨大な遺跡がアマゾンの奥に眠っているというのだ。
チャチャポヤスの朝(c)

標高2250mのチャチャポヤスの村に朝日が差し込んできた。ホテルのパティオで簡単な朝食を頂く。卵はしっかりと味がして、オレンジジュースはしぼったばかりで酸味がたっぷり。バナナも美味。一噛み、二噛みは上品なバナナが、三噛み、四噛みすると、トロリと甘くなる。
午前8時30分。
憧れの遺跡へ出発だ。
                                  ノムラテツヤ拝
朝の晴れ間(c)
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テーマ:街の風景 - ジャンル:写真

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