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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

文章の先生

チャチャ見つめる(c)

文章の先生がいた。
幼稚園、よくても小学生くらいの文章力しかない僕に、自分の感情をどのように文章に織り込んでゆくかを教えてくれた大切な先生がいた。
大学時代、僕は南極のペンギンの写真を、講談社、月刊現代のグラビアに掲載することが決まった。編集者から言われたことを忠実に守って文章を書こうとするけれど、いかんせん気持ちが文章に乗らない。そんな時、知人がMさんを紹介してくれた。
大学の出版広報室に勤められていたMさんは、元電通マン。数々の名キャッチコピーや文章で、激動の時代を生き抜かれた方だった。僕は藁をもすがる思いで、Mさんに文章の書き方を教えて欲しいと懇願した。
Mさんは優しく、適切に、僕の気持ちを掬い取ってくれた。Mさんに連日逢いに行っては、教えてもらう。それを家に持ち帰り、もう一度練る。その繰り返しだった。Mさんから教えてもらった事、それは今でも僕の核心部を占領している。
「文章とは、上手く書くものでは無いということ。そして自分の気持ちを相手に伝えるには、相手の事を常に思い描き、相手に同意ではなく理解してもらえるよう丁寧に伝えること」
そのMさんが、3月24日午後1時に、この世を旅立たれた。
出版広報室に勤務する知人のSさんから、一通のメールが入った。何だろうと思い、ダブルクリックすると、Mさんの死が書かれていた。読んだ瞬間、文字が僕に迫り、浮かびあがり、頭の中が真っ白になった。嘘だ、あんなにお元気だったのに・・・・。
秋の香り(c)

去年の11月、毎年恒例の極楽隊を、岐阜県の飛騨「秋神温泉温泉旅館」で開催した。日本全国、世界各国から60名の友人知人が集まり、旬の極楽料理とお酒に舌鼓をうった。Mさんは秋神温泉旅館のご主人・小林繁さん(敬愛する氷の王様です)と電通時代に逢ったことがあり、秋神に惚れ込んでお父様を連れ秋神川の清流で釣り糸を垂らしたという。小林さんとも夜を通して飲み明かし、翌朝、小林さんは宿泊代を受け取ろうとはしなかった。
「わたしも楽しませてもらったので、お代はいりません」
敬愛する小林さんは、そういう人。飛騨で僕の最も尊敬する人だ。
Mさんは、秋神温泉へ何十年ぶりにやってきた。小林さんと逢って懐かしみ、秋神温泉に集まってくれた友人の中でも、ひと際異才を放っていた。
「今度はペルーに連れて行ってくれよ。宜しくな!」
翌朝、車に乗り込み、笑顔で帰って行かれたあの姿が、目を瞑るとすぐに浮かんでくる。
あんなに元気だったのに、突発性肺炎で、天界へ行かれた。
僕がチリに住むようになって、森のキャビンに時々遊びに来る犬「チャチャ」の事を書かせてもらったとき、Mさんはこんな返信をくれた。そのまま引用させてもらいます。

『いい犬じゃないか。我が家にも10年前頃まで、良く似た犬が居た。下の娘が学校へ迷い込んだのをつれてきて、5人ほどの生徒たちが最敬礼し「飼ってやってください。保健所へ連れて行かれるから」と。犬は好きだし、彼女たちの必死の訴えが良く効いた。飼ってみて、半年ほどは警戒を解かなかった。その後は、勝手に上へ上がりこむわ、寝床にもぐりこむわ、やりたい放題だった。獣医さんにはパピヨンといわれた雑種犬だが、良くなついた。最後の朝は、やったこともなかったのに、散歩の前に廊下で失禁した。よたよた歩きながら散歩をおえた。私は学校へ行った。帰ってみたら廊下で冷たくなっていた。見事な最後というべきだろう。今年70になった。あんな見事な最終末を迎えられたらと、願わずぬはおられない。ゴンという名前だった。多少似たところがあるチャチャに乾杯!』

詳しいことは分からない。今夜がお通夜、明日がお葬式だというから、ご家族の方はお忙しくされているのだろう。
僕はメールを読みながら、Mさんは見事な最終末を迎えられたと確信している。Mさんらしい、見事な最後・・・・・。この世からの卒業、まさに天命を全うされたのだ。
でも、でも、やっぱり悲しくて悲しくて、頭がボーっとしてしまう。
Mさんと、もうこの世で逢うことが出来ないと思うだけで、涙が溢れてくる。
でもこんなに悲しい想いをさせてくれる、寂しい想いをさせてくれる大切なMさんがいてくれた事に、心から感謝したいと思う。
「僕の前に現れてくれて、出逢ってくれて、大切な心を伝えてくれて有難うございます。僕も、あなたのように、大切なものを丁寧に伝えられる男性になります。Mさん、最後まで生きる、そして死ぬという事を身をもって教えてくれて有難うございます。パタゴニアから帰国したら、すぐに逢いに行きます」
今日は、シトシトと音のない霧雨が降っている。
森を見ても、雨を見ても、雲を見ても、そこにMさんがいるような気がする。
風に乗って「テツヤ、パタゴニアまで来たぞ~」ってな声が聞こえてきそう。
                                     ノムラテツヤ拝
チャチャ疾走(c)
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世界一の最強プリン

ぎんちゃん(c)

今日はお料理上手なKさんから、世界一美味しいプリンの作り方を伝授してもらった。
甘いものが苦手な自分が、Kさんのプリンを食べたのは今から半年くらい前だろうか?
地鶏の卵味と信じられないほどのクリーミーさに、目が点、言葉を失い、スプーンまで落としそうになった。そう、まさに虜になってしまったのだ。
独断と偏見で、野村哲也ナンバーワンプリンにのし上がったのは言うまでもない。
モロゾフや、昔ながらの素朴なプリン、ヨーグルトとプリンの中間のようなプリン。色々なプリンを人生で食べてきたけれど、他のどんなプリンと比べても、一線を画すのだ。
スイーツ、というものに、あまり興味のない僕もこのプリンだけは、目がこぼれ落ちそうになる。
「うちのプリンなんて、簡単よ」
この言葉を信じて、Kさんに教えてもらうことになった。
Kさんの家はプエルトバラスから、少し奥に入った牧草地の近くにある。
オソルノ山が少しだけ雲をかぶり、カルブコ山は青空の下、いつもと変わらぬどっしりした姿を見せていた。
Kさん宅に伺うと、必ずモモちゃん、ギンちゃん、サニーの愛犬が元気に飛び出してくる。
「こんにちは」
話しかけると、3匹とも舌をハァハァと出し、尻尾をパタパタと揺らした。
「いらっしゃ~い」。Kさんがいつもと変わらぬ笑顔で迎えてくれた。
部屋でフォーションのオレンジペコをすすって、さぁ、プリン作りの始まりだ。
まずは砂糖50gに大さじ1の水を加え、電子レンジのタイマーを2分20秒にセット。その間に卵を3つを割って、白身が切れる程度に混ぜ、ボールに入れておく。
02,とき卵(c)

2分20秒後、ぐつぐつと飴色に変色した砂糖に、大さじ1の熱湯を入れてジュッ。これでキャラメルの完成。キャラメルを陶器の容器の底にまんべんなく入れてゆく。
01,キャラメル(c)

鍋にミルクを500g、砂糖を100g入れて火にかける。
03,ミルク(c)

砂糖が全部溶けるくらい温めたところで、今度はさっきの溶いた卵を少しずつ混ぜてゆく。
05,ミックス(c)

合わさったものを濾してから、それらを容器に入れてゆく。
06,容器へ(c)

ここで登場するのが土鍋。何とKさんは土鍋でプリンを作っていたのだ。
土鍋にタオルを敷いて、水平を保てるように、着脱の落とし蓋を置く。
04,土鍋の中(c)

鍋に容器を入れて、熱湯を入れて強火。
07,土鍋へ敷き詰める(c)

この時注意すべきは、コップの上にラップをかけておく事と容器の1/3くらいまで熱湯を入れる事。沸騰してきたら、熱湯がラップの上まで跳ね上がってくることもあるが気にしない。
08,沸騰中(c)

ジャスト5分で火を止め、大蓋を被せておく。
09,大蓋閉める(c)

30分待って、蓋を開けると、中からは弾力に富んだプリンが現れた。
プリンプリンという固さを表す形容詞は、この様から取られたのかもしれないななどと呟きながらラップをはずす。容器を揺らしてみると、まるで杏仁豆腐のようにフルフルと横揺れした。
10,ラップはがす(c)

そして冷蔵庫で冷やしてから頂きま~す!
味は、んもう、絶品!!!
野村哲也プリンランキングは、ぶっちぎりでKさんのプリンだった。
PS,WBC、日本優勝、おめでとうぉ~。パタゴニアの森からリアルタイムで応援しておりました。2連覇、素晴らしかったです。
                                 ノムラテツヤ拝
11,出来上がり(c)
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秋雲

家と秋雲(c)

あの冬の、夢のような一日を思い出していた。
パタゴニアの冬は雨が多い。3日や4日連続なら良いけれど、2週間くらい平気で降り続いた。それもシトシトなんて生易しいものではなく土砂降り、まさにゲリラ豪雨が延々と続くのだ。
水道は葉っぱが詰まり断水し、停電はしょっちゅう。その対応に追われる毎日だった。
けれど真冬の8月、14日間降り続いた雨は、嘘のように止み、15日目は朝からまばゆい光に包まれた。このワンチャンスを逃してなるものか、と朝から晩まで撮影した。オソルノ山もカルブコ山も、潤沢な雪が降り積もり、荘厳さを漂わせていた。空もずっと雨に洗われていたので、この上なく透明感がある。オソルノ山を撮影後、カルブコ山の麓で軽トレッキングをしながら、シャッターを押した。
夕方からは、雨期の時だけ現れる湖へ。ここにオソルノ山やカルブコ山が鏡のように映り込むのだ。そして家への帰り道、琵琶湖の3.4倍を誇るチリ最大のジャンキウエ湖沿いで雲がわき出てきた。雲はみるみるとオソルノ山へ近づき、空が鱗雲で覆われた。
あの壮大な鱗雲が、なんと今日も午後から現れたのだ。
最初はキャビンデッキから撮影していたけれど、もう、いてもたってもいられない。雲がどんどん沸き起こり、鱗状になってゆくのだ。
カメラと三脚を車に詰めて、以前と同じくエンセナーダ村のジャンキウエ湖畔へ向かった。家から車で10分の距離。途中、周りに牧場で、牛柄の馬が悠々と草を食んでいたのでオソルノ山をバックに撮影。
牛馬とオソルノ(c)

牛柄の馬については以前書いたので、ここでは触れない。
ウシ柄の馬(c)

西側から今日も雲が湧き、東へ流されてゆく。オソルノ山のすぐ上に雲が流れるように伸び、上空に吹きわたる強風が、雲を造形してゆく。
オソルノ山と秋雲(c)

森の葉は少しずつ黄色に染まり、秋の到来を告げていた。
秋が美雲を作るのだろうか?
この頃、ラッシュのように美しい風景を見せてくれる自然に、僕はゆっくりと手を合わした。
ジャンキウエ湖の浜には、波が押し寄せ、波頭に逆光が当たった。
クリスタルのような透明感ある水は、現地民たちの誇りでもあった。
自然に寄り添うように生かしてもらう。その姿が、このエンセナーダ村にはあるような気がした。
湖畔の家(c)

やがて雲はオソルノ山にかかり、クラウドショーは幕を閉じた。
今日の夕焼けは、また美しくなるのだろうか?
一瞬も、目が離せない季節。それがパタゴニアの秋なのかもしれない。
                                    ノムラテツヤ拝
オソルノと秋雲2(c)
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エメラルドな小鳥

笠雲(c)

「ボンッ」
物音に振り向くと、誰もいない。
昨日の午前中、文章を書いていたら、背後の大きなガラス窓付近で物音がしたのだ。
洗濯物を干していたので、風が揺らしたのかな? それにしては音が大きいな。書く手を休め、僕はガラス越しをぼんやりと眺めた。屋根の軒先にはハンガーにつるしたTシャツやパジャマ、一人がけの椅子にはジーンズと綿パン、そして長椅子には下着類が太陽光に照らされていた。
左から青いパンツ、黄色のパンツ、緑のパンツ。
んっ、緑のパンツなんて持ってたっけ? 
それも蛍光色の見慣れぬ緑色なんて。
目をこすり、もう一度見ると、茶色のパンツの中央に、なんと緑色の小鳥が横たわっていたのだ。
慌てて外へ出ると、それは小さな小さなハチ鳥だった。
大きさは500円玉くらいだろうか?
細長いくちばしを小刻みに震わせ、首がちょっと曲がっていた。
おそるおそるパンツから取ろうと試みるが、爪が食い込んでいて、ナカナカ引きはがせない。更に力を入れると、ボトンとデッキへ落ちる。そしてデッキの溝へはまる寸前、なんとか尻尾を捕まえ、手の中に収めた。
光り輝くエメラルド色の体、つぶらな瞳の周りには青いアイシャドーがかかり、何とも妖艶。
手当をしなきゃと部屋の中に入れようとした瞬間、ハチ鳥は意識が戻ったのか、手の中からヨロヨロと飛び、近くの木の枝につかまった。数分後、ホワンホワンのキメの細やかなハチ鳥の感触が、未だこの手に残る中、ハチ鳥は何事も無かったように飛び去っていった。
チリのプエルトバラスに住む大好きな友人“Kさん”にこの事を伝えると、私もあるわ、と教えてくれた。同じようにガラス窓にぶつかり、脳しんとうを起こしていたので、ハチ鳥をかかえてみたら、口元に焦げ茶色の細い葉っぱが付いていたらしい。取ってあげないと引っ張ってみるが、なかなか取れない。もしや、と思い覗き込んでみると、それはハチドリの舌だった・・・・・。
もう少しでKさんは閻魔さまになるところだった。
僕と鳥の人生が一瞬なりとも交差する。
手の中のぬくもりから、僕は鳥の今を感じ、森の生命を実感する。
一見、森は動いてないように見えるけど、確実に大いなる時間の中で生きている。
僕たちもその野生の体内時計を取り戻す時が、来ているのかもしれない。
大いなるものに身を任せ、全てを託し、生かさせてもらう。
チャチャ睡眠(c)

オソルノ山にも、カルブコ山にも、笠雲がかかり、雲が少しずつ湧き上がってきた。
明日から天気が崩れるのかな?
日本同様、笠雲はパタゴニアでも、天気の下り坂を示唆している。
一昨日から、お隣の家に、大家のハワイ人夫婦マリアンとマッドが来ている。今日はこれからランチに招待されているので、オソルノ山を仰ぎ見ながら、楽しい時を過ごしたいと思う。
今、このブログを書いている最中、草むらからピッ、ピッと小鳥がさえずりが聞こえた。
そこには花の蜜をせわしなく吸うハチ鳥の姿。鳥類で唯一ホバリング出来る鳥が、高速で羽を動かし、あっという間に目の前を飛び去っていった。
ひょっとして、あれは昨日のハチ鳥かしら?
                                ノムラテツヤ拝
笠雲2(c)
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パタゴニアの星空

星空1(c)

風景が止まっているようだ。
よく冷え込んだ朝、朝日が山の端から昇り、大地の植物たちに光を蒔いてゆく。水分を含んだ草たちの先端には、まあるい水玉が付き、それらが光の屈折で青、オレンジ、黄色と輝く。
小鳥が木々をせわしなく飛びまわり、そして森の奥へ消えてゆく。辺りは、しんと静まり返り、葉も草も揺れない。オソルノ山の東面に朝日が当たり、空には雲ひとつなかった。まるで時間が止まったような、動画じゃなく静止画のような世界だ。たまに遠くで鳥がさえずる以外に、音も無い。
それにしても昨夜の夜空は素晴らしかった。
天の川が2本、銀河鉄道の夜に出てくる石炭袋もクッキリと見え、光の河の中に南十字星が輝いた。
星空2(c)

月齢は半月の更に半分。夜中になったも、まだ月影は無い。ピュアな闇の中に、星星が濡れるようにチカチカする。地平線近くにはさそり座が大きく寝そべるように光を放ち、心臓部のアンタレスは赤々としていた。
流れ星が、ビュンビュン流れ落ちる。10秒に一回くらいの割合だろうか?
パタゴニアの自然を撮影するようになって、一番驚いたのがこの圧倒的な星数だった。
北中南アルプスの中、大雪山の中、宮の浦岳(屋久島)の中、利尻岳の中、など色々なところで星空を仰いできたが、こんなに恐怖を覚えるほどの圧巻な星空は見たことが無かった。
星はいつでも変わらずそこにある。
でも僕たちの周囲に人工の光があるのだ。たとえ遠くても何キロ先かに人工の光があれば、星は見えにくくなる。
パタゴニアには、我が家の森のキャビンには、その光自体がなかった。
星星の輝きもさることながら、漆黒の持つ輝きを感じたのも、パタゴニアに来てからのこと。
闇は光を引き立てるもの、そんな浅はかな想いは木端微塵に砕かれた。深い深いピュアな闇は、闇自体が発光するのだ。黒光りする。まるで若い黒毛のレトリバーのようにピカピカしている。
ぼんやりと星を眺めていると、キラキラと明滅していることが分かる。それと同じように闇も明滅しているのだろうか。お隣さんの家と天の川を組み合わせて撮影してみる。
お隣さんの家(c)

偽十字星が、南十字よりもさらに大きく、強く輝き、天の川に星の橋をかけている。
フクロウの低い音が森に響き、風が頬を通り過ぎてゆく。
深い闇は五感を敏感にさせる。
目を瞑っても、開けても真っ暗。
闇を漕ぐようにして歩き、三脚を立てて、大木の下でカメラをセット。
そして、天の川を撮影する。
銀河。
銀の河。
星の河。
光の河。
星空3(c)

見た目通りの、光の軌跡が焼きつけられる。
パタゴニアの星空は、人生で一度は見るべきもの、その筆頭のような気がしてならない。
                                     ノムラテツヤ拝
今朝のオソルノ(c)
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