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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

プエブロ

リャマのカット(c)

どうやって説明すれば良いのだろう?
ホテルが村になってる。
はたまた、村そのものがホテルになっている。
「てっちゃん、リマの小便臭いイメージを変えてあげるよ」
そう言ってひろちゃんが連れていってくれた場所、それが何とも説明し難い場所だった。
リマからたった40分行ったところに、そのホテルはある。
北部ツアーの構想を練っている自分に、こんなホテルもあるんだよ、とひろちゃんが気をきかせてくれたのだ。
そうだ、まずはこのホテルの成り立ちから説明していけば分かりやすいかな。ホテルの名前はプエブロ。スペイン語で村を意味する。今から40年前、スイス人のロイヤル・シューソンが、何もない砂漠の谷を購入し、少しずつ夢の村を作り上げた。
イメージで言うと、アルゼンチンのタンゴ発祥の地「カミニート」のカラフルな家と、インカの聖なる都「クスコ」の町並みを合体させたような村なのだ。
砂塵舞う、どこにでもあるようなリマ郊外のヘボい村を通り、映画ハムナプトラに出てくるような砂漠の市場を抜けてゆく。すると右手に白壁が見えてきたと思ったら、壁が消えたところからオシャレなホテルが突然現れる。
レセプションは大理石の床に上品にアンティーク品が展示され、チャンカイ時代の土器なども展示されていた。
レセプション(c)

「どうだ、ここがペルーだとは思えないだろ」
僕は言葉がなかった。ここが美しいのは勿論、この阪根ひろちゃんの引出しの多さに、打ちのめされたのだ。
早速チェックインをすると、お出迎えの車がやってくる。荷物をあずけ、椅子に腰掛け、プエブロ(村)の中を駆けあがってゆく。
町中の足(c)

部屋番号は552.広場の横の部屋だった。
扉の模様(c)

石畳の道が何本も伸び、そこに赤、青、黄色などのカラフルな家が建つ。
郵便局、市長の家、教会などもあり、本当に村そのものなのだ。
教会(c)

ゴミがひとつも落ちていないことも、ペルーでは奇跡に思えた。
午後7時、夕日が山の端に落ちると、街灯に明かりが灯る。それに合わせるように、中央広場では結婚式が行われた。純白のウェディングドレスにライトアップされたお洒落な家々。それは映画のワンシーンのような風景だった。
結婚式(c)

プエブロ内には、レストランが4個もあり、パン屋さん、コーヒー屋さん、絶品のバーは別にある。バーで飲んだ、コカの葉っぱで漬けたピスコは忘れられない味になるだろう。
コカピスコ(c)

大きなプールも3つあり、子どもから大人まで楽しめるような作りになっている。
プール(c)

部屋も調度品が、バランスよく置かれて、上品さが漂っていた。
部屋の中(c)

夜、歩いてみると、ここはヨーロッパか?と錯覚するほどだった。
石畳の路地(c)

ペルーの首都・リマ近郊にこんな美しいホテルがあるなんて。
町並み(c)

翌朝、小高い丘からこの村を見下ろしてみると、礫砂漠の中に、オアシスのようにこのプエブロホテルが広がっているのが見えた。村そのものがホテルになっているなんて、何てビックな話なのだろう。
路地裏(c)

ペルーという国は、まだまだ深い・・・・・
                                    ノムラテツヤ拝 
プエブロ全景(c)
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テーマ:街の風景 - ジャンル:写真

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