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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ワイナリー巡り

樽(c)

ロス・リリオスから、クリコへ向けて出発だ。
Iさんの運転で名車サーフは、道路を滑るように走ってゆく。
パンアメリカンハイウェ沿いに、ブドウ畑が見えてきた。
ここはチリ屈指、いや世界屈指のワイン街道。その中心地がクリコだった。
Iさんと僕は、今から7年ほど前に出会った。
飛行機の席が横になり、すぐに意気投合。それからチリに来るたびに、仲良くしてもらっている。
まず向かったワイナリーは老舗のミゲルトーレス、紅葉したワインの葉っぱの向こうにブドウがたわわにぶら下がっていた。
ぶどうの紅葉(c)

一通り見させてもらい、今度は1865を作ったワイナリー「サンペドロ」へ。
あたり一面とはまさにこんな事を言うんだろう。見渡す限り一面、ワイン畑が続いた。
ブドウ畑(c)

レイダ、タラパカ、サンペドロ、そして1865。この一年半で、僕たちはきっと500本くらいのワインを飲んできたが、いつもその中心にあったのが、サンペドロだった。
ぶどう林(c)

レイダの白、サービニオンブランコなんて、コルクを抜くだけで、部屋がマスカットになるほどだ。
ぶどう2房(c)

ぶどうアップ(c)

ワイン売り場で、ディスカウントしているワインを、Iさん夫婦は購入した。僕たちは、7本も1865を購入済みだったので、しみじみと棚に置かれる銘酒を眺めた。
ワイン売り場(c)

チリとアルゼンチンは南米ナンバーワンのワインどころ。
Iさん夫妻と(c)

ワインの箱がサーフに積まれ、僕たちはクリコへ向かった。
                                    ノムラテツヤ拝
畑風景(c)
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クルミの林

赤い玄関(c)

カチン、カチン。
朝、不思議な音で目覚めた。カーテンをあけると、大きな庭。音の主は、木の実が落下し、タイルをノックしていた。
Iさん宅の豪邸を散歩する。ワインレッドを基調とした外観は、僕をワクワクさせた。
まずは栗の木で作ったような渋い玄関扉を開くと、長い長い廊下がある。
家の中(c)

あまりの長さに、昔Iさん夫婦が台所でご飯を食べているときに寝室に泥棒が入ったという嘘のような本当の話がある。夫婦は泥棒に入られているのに、あまりの遠さに気配を感じられなかったのだ。そして大好きな階段を上ると2階のリビングがある。
大好きな階段(c)

家の裏手に回ると、木々が立ち並び、そこに青々とした庭、極めつけはやはりプールだろう。
庭の風景(c)

プール(c)

カチン、またあの音だ。
木の実(c)

見ると、実が転がっていた。胡桃の実だ。
すずなり(c)

クルミの皮はブヨブヨになり、それを剥くと、あの見慣れたクルミが出てくる。
それらを足で割ると、中を食べると、バターのような濃厚な味がした。
クルミ(c)

胡桃林の中に建てられたIさん宅を散歩しながら、僕は、家族でよくクリ拾いをしに行ったことを思い出した。
父が岐阜ユースホステルのペアレントだったとき、あにき、あねき、僕の3兄弟は山栗を拾いにでかけた。兄、姉はすぐに見つけ、足で栗のイガイガをはずして、実を取り出してゆく。対して僕は、まだ小さいからか、不器用からか、足でイガイガを外せない。何度やっても栗が変な方向へ転がっていってしまうのだ。
泣く。
泣き虫な僕は当然泣いた。
「てつや、あっちにも栗がたくさんあるぞ」
父の言葉を信じて、あっちへ。でもやっぱり同じ、イガイガが剥けない。
「てつや、こっちのはどうだ?」
もとの場所に戻ると、そこには半分以上剥かれた栗が転がっていた。
秋の味覚(c)

少し力を入れるだけで、それはスルリと剥けた。
「てつや、やったな。一人で出来たな」
父が頭を撫でてくれる。
「でへへ」と得意になっていたけれど、今ならそれが父の愛だと感じる。父が剥きやすいように僕の背後でしてくれていたのだ。
胡桃を最初見た時も、この物体が胡桃になるなんて想像出来なかった。
ブヨブヨな皮の中から、見慣れた形が出てきた時のショック。そして感動。
やっぱり、自分で見て、感じて、体験する大切さを想う。
バーチャルじゃなくて、自分の五感を使って、全身で感じる幸せ。
そんなことを思いながら、僕はクルミの木をゆすっては、実を落としてみた。
カチンカチン、カチチン、雨のように胡桃は落ち、タイルを鳴らした。
                                  ノムラテツヤ拝
大収穫(c)
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Iさんの笑顔

花壇(c)

サンチアゴで旅行社社長さん宅で御馳走になった。
翌日は仲の良い友人夫婦とタパス・ランチ。その足で、バスに乗り込み、サンチアゴから80キロ南のランカグアへ向かった。
次回、出逢いについては書こうと思うけれど、ランカグアにとても懇意にして貰っているご夫婦がいる。僕は、この数日間出逢った人を回想しながら、こんな方々によって今を生かされているんだなぁとバスに揺られながら、しみじみと想った。
サンチアゴからランカグアはバスで1時間15分。バス停には、Iさんが迎えにきてくれていた。
「おかえり、楽しかった?」
純粋な、見ているだけで、こちらが溶けていきそうな笑顔だった。
ランカグアから、チリで最も古いゴルフ場のロスリリオスへ。この中の別荘地に、Iさん夫婦は住まれているのだ。
今日と明日、ごやっかいになって、明後日はサンチアゴからトロント、バンクーバー経由で、成田へ向かう。
「今日は、こんな夕食でいいかしら?」
出されたのは、Iさんお手製のトンカツとお味噌汁だった。
ノックダウン。
                                   ノムラテツヤ拝
豪邸(c)
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プンタアレーナスで

パタゴニアビール(c)

パイネでの撮影を終えて、プエルトナタレスへ戻ってきた。
黒ビール(c)

パタゴニア産のパタゴニアラガービールとナタレス産のバグアレスの黒ビールを飲みながら、グランメシータのホウレンソウピザを頬張った。
ホウレンソウピザ(c)

パタゴニア南部の撮影行も、フィナーレを迎えつつある。ナタレスで一泊し、翌日は朝一番のバスで、砂の岬を意味するプンタアレーナスへ向かった。ナタレスからジャスト3時間の距離だ。アレーナスでは、やらねばならないことがあった。
それは町唯一のモール内にあるスーパーマーケットで、1865のカベルネワインをたんまり買って日本へ送ること。ちょうど、旅が始まったばかりの頃、このスーパーでワインの30%ディスカウント券を貰ったのも、その考えを後押ししていた。クーポン券には、約50万円までなら、何本でも750mlのワインが30%ディスカウントと涙が出るような事が書かれていた。
以前、1865の美味さを紹介したところ、日本の友人が購入して飲んだという。値段を聞くと、色々比較して調べたところ、4200円が最安値だったと教えてくれた。確かに1865のワインの味は、それくらいの価値はある。でも実際、自分がそれだけのお金を出して飲むか?と問われれば、答えはノーだった。ならば、このディスカウント券を使って、送料はかかるけれど、送ってしまえば良い。
チリでは9900ペソで一本が売られていた。日本円にすると1600円の計算だ。それが3割引きになるのだから、1100円くらいの計算になる。
1865(c)

早速、宿のカラファテホテルから、バスでモールへ向かう。片道40円と何とも嬉しい価格。モールへ着き、ハイパーリーデルという大きなスーパーへ。ワイン売り場へゆくと、1865が7本置いてあった。実は10日前に12本予約していたので、それを店員に告げると「予約はしたんだけれど、この7本しか入ってこなかった」との事。しょうがない。7本全てを購入し、ダンボールに丁寧に梱包してもらった。
それから乗合タクシーで、郵便局へ。
窓口で日本までと頼むと「ワインは2本までしか送れません。もし7本送るなら梱包をしっかりして2本ずつに分けて下さい」と事務的に言われた。
マジ? 何度聞きなおしても、同じ事を言われた。
そうなれば、宅急便会社のチリエクスプレスへ。ここでもワインなどの液体は送ることが出来ないと門前払い。「どこかなら送れるの?」と食い下がるとブルーエクスプレスを紹介してくれた。
この会社は、チリのナショナルフラッグ「ラン航空」が経営する、宅急便会社。重いワイン箱を持ち、ブルーエクスプレス社へ。海外配送専門のラウラに聞くと、送れるとの力強い返事。ただし空港までと釘を刺された。成田か関西空港まで、そこで関税を支払わなければならないという。
個人輸入の関税なんて微々たるもの。もちろんOKだと伝えると、ワイン7本(12キロ)の値段は、280ドルだった。
高い、高すぎる・・・・。 
そうなると、こっちで買ってゆく旨みがなくなってしまう。
でも、手元には購入してしまったワインが7本。
しばらく考えた後、1本は飲むことにして、残りの6本は手荷物で持ち帰ることにした。
帰り道が重くなりそうだ・・・・。
そしてプンタアレーナスからサンチアゴへ北上する飛行機内で、今、文章を書いている。
飛行距離2000キロちょっと。アレーナスには寒風が吹き荒れてても、首都のサンチアゴはまだまだ夏なのだろう。
今日はサンチアゴで宿泊し、夕飯は旅行会社の社長さんから招待されているので、御馳走になってこようと思う。
南部パタゴニアは、今回も最高の風景を見せてくれた。
「また、絶対に戻ってくる」
そう確信して、僕はパタゴニアとしばしのお別れをした。
PS,今、窓の外にはオソルノ火山が見えたきた。オソルノ山とも、しばしの別れだ。ありがと、この一年半、いつも守ってくれて。いつも見つめてくれて。
                                     ノムラテツヤ拝
ティラミス(c)
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パタゴニア | コメント:2 | トラックバック:0 |

愛しのホテル

ホステリアペオエ(c)

ペオエ湖畔に、愛すべきホテルがある。
“オステリア・ペオエ”がそれだ。
ペオエ湖に浮かぶ島に、桟橋のかかったホテルがある。
来月号のJALの機内誌(スカイワード)に、このホテルを掲載するので、もしも飛行機に乗られる方は見て頂ければと思う。
オステリア・ペオエは世界の中でも屈指の景観を誇り、値段も超一流。観光シーズンの夏場は一泊一部屋300ドルだ。けれど、今は4月で秋、値段が下がる時期でもあった。
僕たちは、初日は車中泊し、2日目はできればペオエホテルに泊まりたかった。パイネに入った日、ホテルを訪れてみると「夏場は300ドルだけど、今は200ドル、でも特別に150ドルまでなら何とかなる」との返事だった。
このホテルを愛していることを延々と語り、2年前には80ドルくらいで泊まったことも伝えた。するとレセプションの女性は、「社長と交渉してきます」と席を外した。数分後、戻ってきた彼女は笑顔だった。
「社長からの伝言です。特別に100ドルでOKです」
お金はメリハリをつけて使うもの。出ていくときはいってらっしゃいと手を振り、戻ってくるときはお帰りなさい。そんな関係を続けていきたい。
交渉は無事に終了。
最高の夕日、穏やかな夜中、真紅の朝を経て、2日目の朝からペオエホテルにチェックインした。
赤く塗られた桟橋を渡り、小島に作られたホテルへ。
ペオエホテル(c)

部屋はこじんまりとしてるが、何よりその景観が圧巻なのだ。
ペオエ部屋(c)

ベットに横になりながら、パイネの山々が見渡せる。パイネ国立公園には他に3つのホテルがあるがここまで絶景なのは、ペオエホテルがぶっちぎりだった。
部屋からの眺め(c)

今日は風も吹かないので、ペオエは鏡のように姿を映し、緩やかに時間は過ぎてゆく。
ペオエ湖にうつる(c)

昼過ぎから散歩。ペオエから少し南へ下ったところで、キツネと遭遇した。
パイネとキツネ(c)

随分と尻尾の大きな大人の狐だった。
パイネとキツネ2(c)

そして午後3時頃に部屋に戻り、パイネを読みながら本を読んだ。
最終日は曇り。
パイネは雲をまといながらも、時折、パイネの角を見せてくれた。パイネからの帰り道、グアナコが間近にやってきたので、パチリ。相変わらず大きな瞳に、長いまつげが印象的だった。
                                    ノムラテツヤ拝
グアナコ(c)
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