散歩風景2009-05-11 Mon 07:00
![]() 風が随分と柔らかい。 ビュワッとおでこに当たり、耳にすり抜けてゆく感触が、ちょっとくすぐったい。 草は緑の透明感を消し去り、夏へ向けて着々と時をきざむ。 家の裏手の犬が、しばらく見ない間に老けこんでいてビックリ。人間もそうだけれど、動物たちは、僕たちの何倍ものスピードで生命を燃やしてゆく。 愛犬チャコと毎日歩いた懐かしの散歩道をゆく。 田畑に水は張られず、休耕田が目立つ。何も作らず、政府の援助金で休まなければならない理不尽さと非効率さに、頭をかしげてしまう。休耕田には肥料になるからか、岐阜の県花「レンゲ」がたくさん植えられていた。 ![]() 逆光に浮かぶ田ゲリ。大空には細く長い飛行機雲が描かれていた。白爪草は枯れて花を落とし、たんぽぽの綿毛は風に飛ばされる。 昔はよくタンポポで笛を作ったっけ。懐かしくなって一本取って、片面を親指と人差し指でつぶす。加えて吹くと、プーンと平和な音が鳴った。 春はあっという間に過ぎてゆく。 飛騨は春だったのに、もう岐阜市内は初夏だった。 ![]() 野アザミがあぜにつぼみを付けているのも、夏の到来を感じさせるには十分だった。 ケーン、ケーン。 キジが山から下りて餌を探し、田ゲリも忙しなく飛び回る。きっとあの足元に彼らの巣があるのだろう。 1度、チャコが好奇心に火がついて、巣を荒らしにいったことがある。ケリはすぐに、雌雄でチャコ目がけて落下し、つつかれ、血をにじませていたっけ。 おじいちゃん、おばあちゃんが畑仕事をしていた。 ![]() あぜには精魂こめて作られたネギが花を咲かせていた。形はまるで花火みたい。 ![]() もう少しゆくと、麦畑が。 ![]() 麦も顔を近づけてみると、また違った世界が現れた。 ![]() 草むらでテントウ虫を発見。何カットか写真を撮らせてもらうと、テントウ虫は葉っぱの後ろに消えてゆく。こんな風にテントウ虫をじっとみたり、その動きを追ったりするのは何年ぶりだろう。 じっと観察していると、心がこの上なく静かで、優しい気持ちになった。 ![]() ケーン、ケーン。 また遠くでキジが鳴いた。 オスかな? それともメスかな? 雀がチュンチュンと草むらをめぐり、ツバメが地上付近をなめるように飛んでゆく。 みんな、子育ての期間なのだ。 春から夏へかけて。 動物たちの新しい生命が、この世に生まれ、育まれてゆく。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
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