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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

その手は桑名

貝増さん(c)

今日は講演日。
岐阜から三重県桑名市にふじやま号を走らせた。
シティホテルで大好きなYさんと逢い、講演の開始時間まで、桑名市内を観光した。
「やっぱり、まずはココかな」
Yさんが連れていってくれた場所は「貝増」。
赤須賀港近くの魚介屋で、店の前のいけすには、桑名の至宝が、売られていた。
水槽(c)

桑名といえば、やっぱり“はまぐり”。
大中小の地はまぐりから、中国産のはまぐりまで、色々ある。大きいのなんて、500gで3000円。キロだと6000円にもなる。
地はまぐり(c)

地もののはまぐりは中国のそれと比べて、模様が違い気品があり、横から見ると微妙に厚みも違った。
海藻を食べて育つはまぐり。貝の模様はそのまま年輪でもあり、横1㎝で一年の成長と言われていた。
上品な柄(c)

店内では佃煮やしぐれが売られ、日本の細やかな食文化を見せてもらう。
店内(c)

日本では唯一、汽水域で取れるはまぐりは、味の方も抜群で、最も美味しい季節はちょうど今が旬だという。
Yさんと赤須賀港を歩き、どうやって取るか? を議論した。
漁港(c)

「てっちゃん、今日の法人会で、はまぐり屋さんの社長さんが来るから、直接聞いてみたら良いよ」
時計を見ると、5時前だ。
帰りがけに、東海道53次唯一の海道「七里の渡し」を見せてもらい、そこに建つ大鳥居が伊勢の第一鳥居だと知った。もうここは伊勢国なのだ。
会場へ急いで戻り、5時半から一時間ほど法人会で講演させてもらう。
みなさん、元気満タンで、話していて、とても気持ち良かった。
終了後、はまぐり屋さんの社長に聞いてみる。
「はまぐりは、底付近をひっかくようにして取るんだよ。昔は干潟で取れたんだけどね」
予想通り、長良川河口堰の問題で、はまぐりの量は一時期激減したらしい。
でも、地元の漁師の人たちが人工干潟を作ったお陰で、最近は少しずつ数が増えてきているという。
「その手は桑名の焼きはまぐり」
大切な、大切な、ディスカバーご近所。僕は今まで何度も桑名に来ているのに、何も知らなかったということを身をもって知った一日だった。
身近なものって、何よりも大切なものなんですね。
                                  ノムラテツヤ拝
一の鳥居(c)
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テーマ:食べ物の写真 - ジャンル:写真

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