音楽を奏でる道2009-07-31 Fri 07:00
![]() 今から16年前、僕が車を取ったときにはもう、存在した。 長野県諏訪IC付近の緩やかな斜面。初体験はそこだった。 100キロくらいで飛ばしていると、規則正しい音が聞こえてくる。 耳を澄ませると、タイヤの下から三三七拍子が聞こえてくる。その後にワァ~ッと拍手もある。 あの時の感動をどうやって言葉に表せば良いのだろう? 誰も見ていないところを抽出し、それで人を幸せにする。 三三七拍子に気付いてくれる人には、笑いとちいさな幸福が心に灯った。 そして舞台は富士。 うちの近くに更に進化を遂げた道がある。 場所は富士山スバルラインの一角。有料の区間じゃなく、無料区間の河口湖寄りにある。 まず道を走っていると、アスファルトに書かれた音符マークが目に飛び込んでくる。何だろう?と注視していると今度はト音記号。そして道の色が一段濃くなり、世界は始まる。 ![]() 「あたまを くもの 上にだし・・・・」・ タイヤの下から、何と音楽が聞こえてくるのだ。 「ふーじーは にっぽん いちの やまー」 文部省唱歌の“ふじの山”が、道を走ることで、奏でられるのだ。 あたまを雲の上に出し 四方(しほう)の山を見おろして かみなりさまを下にきく ふじは日本一の山 よく外国人が日本へやってきた時に、都市の電車の中にテレビが設置されていることに度肝を抜くというが、この道路なんて更に腰まで抜かしてしまうんじゃないか? 音を奏でる道。そんなメロディアスな道が、存在するのだ。 僕はドキドキしながら車を降りた。 そしてその仕組みを観察した。目の前を一台の車が走りぬける。 「ふーじーは、にっぽーん、いちの、やまー」 やっぱり、音楽が道から立ち上ってくる。 道に刻まれた溝を見ていて、大体仕組みが理解できた。 まず線と線の間隔でメロディーを、そして線の長さで音程を決めているのだろう。 ![]() 線の端の長さが微妙に違うのはそのためだろう。 線が長ければ高く、短ければ低くなるのだろうか? それともその反対だろうか? 今度、じっくり腰を据えて調べてみたい。 うちの近くに音楽を奏でる道がある。 一台、また一台と通るたびに、富士の詩が大空へ奏でられてゆく。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
うろこ雲2009-07-30 Thu 06:20
![]() 周辺はホタルブクロに覆われ、旅する蝶のアサギマダラが飛んでゆく。 林道をどんどん上り、標高1800mまで上がる。すると眼下は雲の絨毯がしかれ、遠くに河口湖が見渡せた。 南アルプス、北アルプスの頭が姿を見せ、富士山からの眺望を満喫する。 ![]() 山はどこから見るかで全く違う印象を受ける。「甲斐で見るより、駿河一番」といわれる富士山。が甲斐でも姿は変幻自在だ。 ![]() とんがっているかと思えば、ジェラートのようにまるくなる。 頂上を薄い雲がいったりきたり。 ![]() そして空には見事な鱗雲が広がってきた。 ![]() 朝の光に包まれ、目の前には神々しい風景。 こんな素敵な朝を、僕はあと何度体験出来るのだろう? 僕は、言葉を失うような圧倒的な感動に、あと何回出会えるのだろう? それは自然が決めること、そして僕の心が決めることなのだろう。 空いっぱいに雲が広がり、富士山に当たる光もキラキラなレンブラント光線。 さぁ、朝食だ。焼きたてのパンと、美味しいコーヒーを飲みに、家へ戻ろう。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
梅雨明けの富士2009-07-29 Wed 07:00
![]() 夕日が沈むころ、哀愁あるさえずりが聞こえてくる。 ヒグラシ、彼らが鳴くと、夕方が夜を連れてくる。 おとう、おかあと一緒に近くのビアガーデンへ行って夕食。 帰り道、夜空を見上げると、星星が輝いていた。 久しぶりの星だ。 チリのパタゴニアではあんなに見上げた銀河のような星が、富士山では見られない。 でも、久々の晴れ間からのぞく星に、僕の心は一瞬でパタゴニアへ飛べた。 朝5時、光で目覚めた。 空は真っ青。飛び起きて、着のみ着のままでカメラだけ持って出かけた。 富士側には少しだけ雲があるが、ちょうど割れ始めた。 ![]() やがて頂が見えてくると、今度は麓の雲が上昇気流に乗って舞う。 まるで生き物のように、山肌を舐めるように這う。 ![]() 富士の雪は大分少なくなり、代わりに植物の緑がとって変わる。 ようやく梅雨明けか? ![]() 天気予報で宣言してからも、こんなに晴れ渡ることはなかった。 空は透明感ある青空、どこまで突き抜けていけそうだった。 ![]() パタゴニアのような不思議な雲が現れ、富士を飾る。上空では暴風が吹いているのだろう。 雲はみるみる姿を変える。 風という筆が、大空というキャンパスの中で描く芸術だ。 森がざわめき、僕の体を風が持ち上げる。 湿気はないが、それは十分、夏を予感させた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
彩花2009-07-28 Tue 07:00
![]() 久しぶりにうちへ遊びに来た大家さんが力を込めて言う。 「うどん食べた?」 「はい、楽しんでます」 「彩花は? あそこのうどんは最高よ!」 むむむむむ。 そんな事を言われては・・・・・と、昨日、彩花へ向かった。 河口湖町の山手に位置する彩花、細い道を通ってゆくと、左手に店らしきもの、そして 行列が見えた。 そんなに有名なの? ここが? 駐車場には車は並び、県外からも来ている。 中へ入ると、これまた満員。平日だというのに、この活気はどうだ。 ![]() 畳に腰を下ろし、新聞を読みながら待った。 通常、吉田の人たちは暖かいうどんを好んで食べるけれど、彩花は冷やしを頼んでいる人が多かった。もちろんわたくしたちも。 バックからは笑っていいともが流れ、木漏れ日が窓から差し込んでいた。 「おまたせぇ」 威勢の良いおばちゃんが、キビキビと持ってくる。 冷やしたぬきは、いつもの見慣れた吉田うどんではなく、ひらぺったい。まるできしめんみたい。 食感はぷるぷるぅ~ 彩花 硬さ3 もちもち感5 つるつる感4 うどんの四隅のとんがり度3 小麦の味3 太さ3 長さ3 合計24 独断と偏見うどんランキング・トップ10 1位 益美や(29) 2位 柳原(28) 3位 しんたく(26) 4位 渡邊うどん(24) 4位 麺許皆伝(24) 4位 たけ川(24) 4位 彩花(24) 8位 美也樹(23) 8位 山崎や(23) 8位 開花(23) ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
沼津港2009-07-27 Mon 07:00
![]() 地元の漁師たちが愛する店、それが丸天。 三嶋大社を後に、沼津港へ来ている。新しく出来た市場で、マグロ、干物、しらす、わさび、アジ、イワシ、カマなどを見ながら聞き込みをした。 どうせ食べるなら、新鮮なものを良心的に、地元の人との会話を楽しみながら楽しみたい。 港風景を散策し、細い道をゆくと丸天があった。 ![]() 頼んだのはお寿司(1200円)と生しらす丼(1100円)。 まず出てきたのはお寿司。ネタはピカピカ光り、その中でも生しらすが際立っていた。 ![]() そしてしらす丼が出てきて、僕は目が点になった。黒い器に、刻みネギがたっぷり。生きのいいシラスにショウガが乗っかっている。これで1100円?醤油をかけて、生姜、ネギ、生シラスをかき混ぜる。 ![]() シラスは何とも上品な味。これに弾力と海老のほのかな風味があれば、まさに富山の白エビそっくりだ。そして秀逸なのは、ネギの苦味。ほのかなシラスと絡まり、吠えたくなるような美味しさだ。 やっぱりシンプルイズベストだな・・・・とかっくらい、あまりの美味しさに、板前さんに聞いた。 「このネギって苦いですけれど、何を使われているんですか?普通の根深ネギですか?」 「ここら辺だけで取れる葉ネギを使ってるんです」 「この苦味、最高ですね」 お会計を済ませようとすると、おばちゃんが待っててと厨房へ消えてゆく。 「お兄ちゃん、これ気に入ったなら、持って行きな」とネギを3束くれた。 ありがたい、ありがたい。 今日もまた地元の温かさを知った一日となった。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |