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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

森の時間

赤松の小立(c)

ウグイスが鳴き、心洗われるような声でキビタキが囀る。
森の中にいると、心が静まり帰り、僕と自然の境が見えなくなる。
午後から散歩すると、まず驚くのは雨上がりの森の香り。その多様性だ。
葉っぱの裏(c)

パタゴニアの森は、樹木の種類が少なかったからか、匂いも単一だった。その代わり紅葉は真紅の燃えるような一色紅葉だった。けれど、どうだろう、この日本の、富士の森の豊饒さは。ミズナラや赤松から清冽な香りが漂うかと思えば、純白の洋種の花からは百合のような甘い香りが立ち上る。
白花(c)

桑の実がなっているので、木々を振って落してみる。味は酸味の深い野生の味がした。
サワグルミがたわわに実り、今か今かと落ちる時期を待っている。
鳥の声が深い。ハルゼミの声もバックから湧き出て、まるで森自体が一大オーケストラを奏でているようだ。
富士の麓に広がる別荘地には、日本っぽくない、まるで異国のような建物が並んでいる。森の中に、青紫色の家なんかが現れると、その感覚にため息をつかずにはいられない。
別荘1(c)

カナディアンのいかにもというログハウスもある。こんな太い木を集めるのにどれだけ苦労したことだろう。軽く一億円は超えてしまうんだろうな、こんなログハウスを造るとなると。
別荘2(c)

我が家の庭にもあるけれど、線香花火をファサファサさせたような花が、旬を迎えている。それが京かのこだ。
京かのこ(c)

梅雨の空から、一条の光がさしてくる。森の中に、見慣れた葉を発見。ちぎって匂いを嗅ぐと麗しい山椒の香りがした。
山椒(c)

今日は山椒で何か料理でも作ろうかな。
                              ノムラテツヤ拝
森の時間(c)
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テーマ:自然の写真 - ジャンル:写真

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