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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

孤高の写真家

大山さん写真集

昔から憧れていた写真家がいた。
まるで修行の果てに撮らせてもらう写真、神様が写りこんでくるような匂い立つような写真だった。富士山だけを一貫して撮影するその姿勢に、僕は羨望の眼差しを抱いていた。
亡くなった方でも良いのなら、岡田紅陽さんの撮影した富士山の数々は、珠玉というしかない。
そしてもし生きている中で、最高の富士山写真家は?と言われれば、僕は真っ先に大山行男さんの名前を出すだろう。
今日は買い出しの日。まずは大好きな益美やさんでうどんを啜り、ベルというショッピングモールでカレーの具材を買う。そして野菜類はいつもの産直「鳴沢 道の駅」へ出かけた。少しずつ回復する空を見ながら、玄関先の桃の値段に目を細める。大きな山梨県産の桃が2つで150円で売られている。持ち上げると桃の香りが漂った。
いつもの場所で、マイタケとエリンギを買おうとすると、横の簡易本棚に、2010年度のカレンダーが並んでいた。バラ色の空に、雪をまとった迫力ある富士の写真。その下には、憧れの大山さんの名前が刻まれていた。
手に取ると、「これ来年用のカレンダーで、最新作なんですよ」と、隣にいた女性が話しかけてくる。
僕は、12ヶ月分の写真をうっとりと眺め、本棚に戻そうとすると、そこにチラシを持った男性が立っていた。見たことがある風貌、もしかしてと思い
「すみません、もしかして大山さんでしょうか?」と質問すると、
「はい、大山ですが」との答え。
あまりの唐突な出逢いに、僕は夢を見ているようだった。富士に移住して、一番逢いたかった人、それが大山さんだったから。そんな憧れの大山さんと、道の駅で出会うなんて。
「初めまして、大山さんの大ファンなんです」と年甲斐もなく、はしゃいでしまう。自己紹介を簡単に済ませると、今度は大山さんが「今度うちに遊びにいらっしゃい」と誘ってくれた。飛び上りたいほど嬉しかった。
大山さんの写真展が、今、東京ミッドタウン(富士フィルムスクエア)で開かれている。日本の心・富士山展。 2009年7月4日~29日。10時~19時入場無料。大山さんが手渡してくれたチラシは、富士山が真っ赤に焼けていた。
「本当に、一度遊びにきなさいね」 透明感ある瞳が、とても印象的だった。ぜひとも、近々、伺いたいと思っている。
名刺には、大きく「大山行男(Ohyama Yukio)」と書かれ、住所は上九一色村の富士ヶ峰だった。富士山と対峙してきた孤高の写真家と、自分の人生が少しだけ重なった。
                             ノムラテツヤ拝
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テーマ:自然の写真 - ジャンル:写真

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富士の宴

焼きそば(c)

阪根ひろちゃんの帰国をみんなで祝おう。
そんな気持ちを持った知人友人が富士山の麓へ集結した。
富士は見事に晴れ上がり、みんなの気持ちをどんどん盛り上げる。
ひろちゃんが河口湖駅へ到着し、さぁ~、祭の始まりだ。
僕は毎年、秋になると岐阜県の山奥、秋神温泉で極楽隊と銘打って宴を開催している。
もう、これで5~6年目になるだろうか。
自分の知っている日本、世界中の縁ある人々が一同に会し、肩書きなんか脱ぎ捨てて、ただひたすら極楽に近い料理に箸をすすめる。
日本中、世界中から集まった銘酒をみんなに一品として持ってきてもらい、それらを試飲しながら、笑える話だけをして盛り上がる。
セミナーとか、講演会じゃなく、ただひたすら、仕事とは全く関係のない話をして、季節の旬を頂き、自然に抱かれ、会話と酒に酔う。
それをみんなの後ろから見させてもらう幸福。僕の幸せはきっとこんなところにある。
春は特別の北海道のT旅館で、同じような宴をした。
が、急遽阪根ひろちゃんの帰国が決まった時には、両方の旅館はもう貸し切りは不可能だった。
どうしよう・・・と考えた末、富士でやることに。森の中に建つバンガローを貸し切って、その前から準備をした。
いつもは絶品の料理が並ぶ会だけれど、今回は何をしたら良いのだろう?悩んだ末、原点に立ち返ることになる。
料理はやっぱり、旬のものを頂くことと、食べてもらう人のために気持ちを込めて料理すること。それが美味しさのスパイスになる。
じゃぁ、富士山の麓で何が出来るか・・・・。
探してみると、ここの豊かさを実感する日々が過ぎてゆく。
富士はまず高原野菜などが格安で美味しい。山梨は果物産地で、桃などは一個100円以下。
そして魚も焼津や東京からどんどん入ってくる。肉もOK。ならば富士で揃えられるもので炭焼きしよう。
数日前から少しづつ串刺しを作り、当日に備えた。
午前中、2個の宅急便が届く。
ひとつは桑名の友人から、数キロのハマグリが届いた。その手は桑名の焼き蛤だ。
はまぐり便(c)

そしてもう一個は、貿易会社の社長から、アジアの銘酒が箱いっぱいに届けられた。モンシャムとうタイの焼酎ヤ、モンゴルのウォッカ「チンギスハーン」、スリランカのアラックなど、まぁ~、見たこともないお酒ばかり。興味のある方は、のぞいて見て下さい。お酒のあまりの深さに目まいがします。
URL www.bazarasu.jp
アジアの銘酒(c)

午後になると東京から大阪から、福井から韓国から、みんなが集まってくる。
野菜焼き(c)

そして夜は阪根ひろちゃん帰国の酒宴が始まる。
海鮮焼き(c)

炭が置き火になったところで、野菜、肉、魚介、そしてハマグリが焼かれる。
肉焼き(c)

やきはまぐり(c)

みんな想い、想い、隣人、知人、初対面の人と話し、宴は朝まで続くことになった。
                                 ノムラテツヤ拝
BBQ風景(c)
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