写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

透明な衝撃

コスモス

透明な衝撃だった。
新宿の紀伊国屋さんで手にとるやいなや、本の中に自分の存在が溶けてゆくように読みふけった。
死には、陽の死、陰の死、または肯定の死、否定の死、多様な死があると思っていたけれど、“中性の死”も存在することを知った。
「コスモスの影には いつも誰かが隠れている」
写真家・藤原新也氏の新書だった。
十数編のショートストーリの構成だけれど、どの話にも死が絡みあう。
死が生をむしばみ内包してゆくのではなく、生こそが死を内包すること。
行間から浸み出るその迫力に僕はのけぞり、圧倒された。
まるで時間という歳月が、記憶を研磨し、ダイアモンドがダイアモンドで磨かれるように、珠玉の光だけが残る。その結晶が、一冊の本になっているようだ。
メメント・モリを始め、多くの死を見つめてきた著者が見つめた、普通の日常の中にある普通の死。それらを丁寧に繋いでゆくとこんな傑作が生まれる。そんな見本を目の前に突きつけられているような衝撃だった。
こんな本を自分も作ってみたい・・・・そう想う一冊に出逢えた幸せを噛みしめた。
生は全てのものを内包し、死をもまたその一部として取り込んでいるのだろう。
                                   ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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