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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

投入堂

登山中

先頭に僕、後にりゅうくん、れんくん、雅之さんの順で登ってゆく。
れんくんの背丈くらいの大岩を越えたり、鎖場なんかもある。
鎖場

う~む、楽しい。
りゅうくんもれんくんも、緊張しているのか、顔がマジ。でもそれを雅之さんが笑わせほぐす。
そして危険なところでは、体を張って、子供の背後にぴったりと付く。
れんくん鎖場に挑戦

そして岩上に建立された文殊堂に到着する。舞台づくりに建ってみると、足元は目のくらむような高さ。高所恐怖症じゃないけれど、手に汗が浮き出てくる。
文殊堂

そこからしばらく行くと、今度は地蔵堂。
地蔵堂

「そこに並んでぇ」とお父さんが息子たちにレンズを向ける。
この辺から、僕は涙なしには見られなくなってしまう。
記念写真

お父さんが愛する息子たちと登山する。息子は父ちゃんのカッコいい背中を追いかける。
これって、僕の理想じゃん。してみたい夢のひとつが、現実として目の前に現れた感じだった。
途中の鐘楼で、鐘をつく。こんな険しい山道をどうやって、誰が上げたのだろう?
鐘楼

そして、岩をくりぬいた中に、不動堂の姿。
不動堂

岩が滑りやすくなっているので、みんなでゆっくりと歩を進めた。
岩をぐるりと回ったところで、おぉぉぉぉ、ついに現れた。
国宝の投入堂が、急峻な断崖絶壁にへばりつくように建てられていた。
投入堂

全て木で作られ、神社本殿形式。年輪測定をしたところ、平安時代まで遡るというから、驚きだ。木組みを見ても、落ちてこないのが不思議なほど。
投入堂のアップ

よく顔晴ったと、りゅうくん、れんんくんと写真を撮った。
よく顔晴った!

国宝 投入堂 数年前に世界遺産登録を試みたが、残念ながら落選したというけれど十分世界遺産になれる建物だと思う。少なくとも日本に似た建物は無い。山寺が少しだけ似ているけれど、ここまで特異ではないし。
国宝看板

帰り道も、僕はりゅうくん、お父さんはれんくんをカバー。
必死に歩を進める子供たちに、目頭が熱くなる。
「お父さん、息子たちは、立派に逞しく育ちました」
下り道

れんくんに関しては最年少で、三徳山に登っていることになるのだから。
登山口まで戻ってきて、お疲れ様ぁ~
登山終了

雅之さんは草鞋を脱いで一言。
「草鞋は汚くなったけれど、靴は綺麗なままで良かったぁ~」
みんなの笑い声が空に吸い込まれた。
                                  ノムラテツヤ拝
足洗い
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三徳山

単独禁止

鳥取に心惹かれる場所があった。
平安時代から山岳仏教の霊場として崇められてきた三徳山だ。
講演が終わってから、この三徳山の麓で、精進料理を頂いていたときのこと。
「てっちゃん、やっぱり登りたいでしょ?」
主催の大木さんの旦那さん、雅之さんが僕の目をじっと見た。
実を言うと、この三徳山には国宝の投入堂(なげいれどう)なるものがあり、そこまでは急峻な山道を登山しなくてはいけないのだ。
山の入口で、単独登山は禁止と言われ、雅之さんも登ると言ってくれたけれど、靴底はしっかりしていないので、わらじに履き替えてもらわないといけないとのこと。
そこまでして、僕に付き合ってもらわなくても・・・・と、僕は諦めかけていた。
「ね、せっかくここまで来たんだし、登ろうよ、てっちゃん」
「そこまで言ってもらえるなら、ぜひ、登りたいなぁ~」
この登山には年齢制限があり、幼児は不可。小学一年生から許されている。
長男のりゅうくんは三年生、次男のれんくんは一年生、三男のかいくんは幼稚園児だった。
「父ちゃんと一緒にいくか?」
力強い一言で、りゅうくんとれんくんが一緒に行くことになった。
三徳山の開山は706年にさかのぼる。
役の行者が3枚の蓮の花びらを散らし「佛教に縁のあるところに落ちるように」と祈ったところ1枚が伯耆の三徳山に落ち、この地を修行道の行場として開いたと言われている。
登山口でも靴のチェックから始まる。
自分のは登山靴なのでOK。りゅうくんとれんくんもOKが出たけれど、やっぱり雅之さんのは×。
草履を借りることになった。有料500円なり。
わらぞうり

「さっみぃ~」と顔をしかめながら、結ぶ雅之さん。本当にユーモアがあって、素敵なお父さん。大好きだ。
ぞうり装着

さぁ~、登山前にみんなでパチリ。
意気揚揚と出発しようとすると、登山口のスタッフから一言。
「先週の火曜日、かずら坂で事故が起こり、その人は背骨を損傷しました。気を付けて行ってらして下さい」。
何て不安をあおるような言葉。子供たちは静かになってしまう。
「大丈夫、大丈夫。お父さんも僕もいるから、ゆっくり行こう」
子供の前で言わなければ良いのに。
登山前

でも、それだけ急峻な山道なんだろう。
日本らしくない、自己責任の山旅が、始まった。
                                 ノムラテツヤ拝
入山
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倉吉へ

はくと

新大阪でスーパーはくと7号に乗り換える。
蒼い流線型ボディーの列車がホームに入ってきた。
初めて見るはくと。これが姫路経由で、伯耆の国へ向かう。
鳥取へ

向かう先は倉吉。大阪から約3時間の旅だった。
駅には主催者の大木さんが子供たちと待っていてくれて、再会。男の子3兄弟とも握手して、リフォームしたばかりの素敵な家へ連れていってもらった。
明日から2日かけての、鳥取講演のため、前夜入りしたのだ。
地元のおばちゃんが、美味しい料理を作ってくれ、地元のものが食卓に並んだ。
鳥取の幸

天ぷらやから揚げからも、香ばしい匂いがたちあがる。
てんぷら

魚介類はピカピカ。ツブ貝に似たのは、バイ貝だと教えてもらった。
鳥取海のさち

「倉吉の語源は知ってますか?」
「う~ん、何でしょう?」
「暮らし良し、から来ているんです。くらしよし、くらよしと」
海の幸、山の幸があり、台風の被害は伯耆富士「大山」によって殆どない倉吉はまさに住みやすい街なのだろう。
大好きなもずくも出してもらい、スルスルと喉へ落とすと酸味が広がった。
もずく

そして・・・もしや・・・。
「少し前が解禁日だったから」
大好物のカニ。エキスたっぷりの蟹汁だった。
蟹汁

そして、怒涛のように茹でた蟹が出てくる。
蟹の解禁日

蟹の身はほんのりと甘く、味噌も絶品。もちろん、グチャグチャに混ぜて、頂いた。
合わせるのは、やっぱり、日本酒以外考えられない。
                               ノムラテツヤ拝
蟹味噌あえ
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うちあげ

鍋

夕方から保護者に講演させてもらい、夜は恒例の打ち上げ会。
諏訪園長の友人知人が一堂にかいし、日本中から美味なるものが集まる。
机に並べられたお寿司や、鍋、ハム、チーズなど。
もちろんお酒は義侠の原酒だ。
社長も打ち上げに来てくれ、いつも以上に盛り上がる会となった。
うちあげ

園長はいつも、出し切る。
それが成功の秘訣なのだろう。
義侠の社長と楽しい宴が過ぎていった。
                            ノムラテツヤ拝
義侠社長と
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義侠のこころ

義侠の利き酒コップ

午後2時から、大好きな「義侠」さんに出かけた。
日本広しと言えども、レベルはトップランクの酒蔵だ。
駐車場に車を止めると、山田社長が出てこられた。
久しぶりに再会に、どうしても顔が緩んでしまう。この社長の味覚と飽くなき信念が今の義侠のブランドを作り上げているのだ。
黒板

「今日も蔵、見たいんだろ?」
「はい、ぜひ見せて頂ければ」と、蒼の二重丸の書かれたコップで、利き酒のやり方を教わった。
「どうも、今日はどれくらい時間があるんですか?」
社長室のドアの向こうから、杉村杜氏が顔を出した。
「一時間くらい」
「では、ゆっくり見られますね」
席を立ち、僕は蔵の中、義侠の心臓部へと入らせてもらう。
まずは、米を磨くところから。
杉村杜氏

研磨には研石を使い、朝から晩まで米をとぐ。
酒米の山田錦は水分が35%、精米は水分がかなり飛んでしまうので、研いだ後の数日間は空気中の水分を吸わせるために、寝かせておく。
磨き終わった米

精米したものを、今度は洗う。洗米は、純白。触ると小麦粉のようにサラサラだ。
純白の洗米

隣の蔵から、甘い香りがする。
「僕はもう慣れちゃったから、あまり感じないですけれど」と何とも羨ましい。まさに麹菌が発酵している匂いだった。
室へ案内され、種麹から盛りにしてゆく作業手順を教えてもらう。
むろ

ハゼや総ハゼなど、知らない言葉も混じって、聞いているだけでワクワクしてくる。
室から出たところで、麹を食べてみる。なんだか栗みたいにホクホクしていた。
表面積を広げるために、山型にし、三回に分けて仕込んでゆく。
発酵中

そして核心部へ。
大きなタンクが14個ほど並んでいる。
タンク

その中に、一日おきのお酒が詰め込まれていた。
まず一日目は、こんなにタンクの底の方で発酵している段階。
1日目

二日目は、少しふくらみ、筋が見えてくる。
2日目

中仕込みという手順を経て、三日目は更に上がり、泡の弾ける音とかが活発に聞こえる。
3日目

四日目、五日目で、泡の形もきめが細やかになってくる。
4日目

そして止め仕込みと呼ばれる段階で、カニ型の泡が出てくる。
5日目

こうなると、日本酒の真骨頂だ。
6日目

米が溶けて糖化する。発酵してアルコールが出る。
つまり、糖化と発酵が同時に起こっているのだ。
真剣勝負

泡の質も違い、液状~水あわ、岩あわ、高あわ、そして泡が無くなった時期に、今度はしぼり段階に入ってゆく。
今作っているのは、年末に出すお酒。
一番早く糖化が進んでいるものでも、高あわの状態までだった。
炭酸ガス

「飲んでみます?」
「高あわのタンクから汲まれたものは白い液体」
試飲させてもらう

飲んでびっくりした。今まで飲んだどのどぶろくよりも細やかで、味に厚みがある。
どれどれ

「まぁ、僕たちはプロですからね」
ドブロクのような味が、口からなかなか取れなかった。
ここから絞って、お酒と酒粕に分けるのだ。
素晴らしい。
これを持って帰りたいと思い、たかあわのタンクを覗きこんだら、炭酸ガスが鼻腔に飛び込み、一瞬クラッと来た。
「こういうので、事故が起こるんですよ。ふらっと来て、タンクの中に落ちて、そのままとか」
「でも、どぶろくの中で死んでゆくってのも、なかなかしびれますね」
「ふふふ、そうですねぇ~」
一通り、杉村杜氏に蔵を見せてもらってから、ラストに社長のコレクションをこっそりと見せてもらった。
社長は、数十年前から義侠の古酒を作っている。冷蔵庫のような巨大倉庫には年代ものの、お宝がずらりと並べられていた。
東海大地震がもしやってきても、この義侠の蔵だけはつぶれないことを切に願う。
いやぁ、素晴らしいものを見せてもらった・・・・・
                                   ノムラテツヤ拝
義侠さんで購入
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