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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

三徳山

単独禁止

鳥取に心惹かれる場所があった。
平安時代から山岳仏教の霊場として崇められてきた三徳山だ。
講演が終わってから、この三徳山の麓で、精進料理を頂いていたときのこと。
「てっちゃん、やっぱり登りたいでしょ?」
主催の大木さんの旦那さん、雅之さんが僕の目をじっと見た。
実を言うと、この三徳山には国宝の投入堂(なげいれどう)なるものがあり、そこまでは急峻な山道を登山しなくてはいけないのだ。
山の入口で、単独登山は禁止と言われ、雅之さんも登ると言ってくれたけれど、靴底はしっかりしていないので、わらじに履き替えてもらわないといけないとのこと。
そこまでして、僕に付き合ってもらわなくても・・・・と、僕は諦めかけていた。
「ね、せっかくここまで来たんだし、登ろうよ、てっちゃん」
「そこまで言ってもらえるなら、ぜひ、登りたいなぁ~」
この登山には年齢制限があり、幼児は不可。小学一年生から許されている。
長男のりゅうくんは三年生、次男のれんくんは一年生、三男のかいくんは幼稚園児だった。
「父ちゃんと一緒にいくか?」
力強い一言で、りゅうくんとれんくんが一緒に行くことになった。
三徳山の開山は706年にさかのぼる。
役の行者が3枚の蓮の花びらを散らし「佛教に縁のあるところに落ちるように」と祈ったところ1枚が伯耆の三徳山に落ち、この地を修行道の行場として開いたと言われている。
登山口でも靴のチェックから始まる。
自分のは登山靴なのでOK。りゅうくんとれんくんもOKが出たけれど、やっぱり雅之さんのは×。
草履を借りることになった。有料500円なり。
わらぞうり

「さっみぃ~」と顔をしかめながら、結ぶ雅之さん。本当にユーモアがあって、素敵なお父さん。大好きだ。
ぞうり装着

さぁ~、登山前にみんなでパチリ。
意気揚揚と出発しようとすると、登山口のスタッフから一言。
「先週の火曜日、かずら坂で事故が起こり、その人は背骨を損傷しました。気を付けて行ってらして下さい」。
何て不安をあおるような言葉。子供たちは静かになってしまう。
「大丈夫、大丈夫。お父さんも僕もいるから、ゆっくり行こう」
子供の前で言わなければ良いのに。
登山前

でも、それだけ急峻な山道なんだろう。
日本らしくない、自己責任の山旅が、始まった。
                                 ノムラテツヤ拝
入山
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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