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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

サンピエトロ大聖堂

バチカンミュージアム

かたつむりの殻のような階段を下りて、バチカン博物館を後にする。
一品一品が凄いので、じっくり見ていると、熱が出てきそうだ。
以前、ルーブルで真剣に見た翌日、僕は熱が出て休んでしまった苦い思い出がある。
このバチカンで、僕の旅した国の通算が80ヶ国になった。
博物館からサンピエトロ大聖堂へ歩く。雨も止み、太陽が顔をのぞかせた。
サンピエトロ

まず見上げて驚愕したのは、エジプトのルクソール神殿を彷彿とさせる見事な列柱群。
列柱

この柱の脇を通た先に、サンピエトロ広場が広がっているのだ。
石畳は濡れ、ハトは飛び、人々は想い想いに、この大聖堂を見上げる。
サンピエトロ広場

なんと秀麗な形なんだろう。
ピエトロ入口

中は、もう結晶。人類が作り上げた英知だった。
寺院の中

こんな教会でミサを挙げ祈ったら、僕は仏教からキリスト教へ回心してしまいそうだ。
サンピエトロ大聖堂の中

そして人だかりの方へ歩いてゆくと、奥からとんでもないエネルギーが放出されていた。
ピエタの前

ミケランジェロ23歳の時に作品「ピエタ像」だ。
見た瞬間鳥肌がたった。
これぞミケランジェロの最高傑作のひとつなのだろう。
ピエタ像

ダビンチとミケランジェロは同時期にルネッサンスを支えた天才だけれど、芸術の極致へ進む道が違ったのは有名な話だ。
芸術は、継ぎ足して、継ぎ足して、ひとつの至高へ向かうダビンチ。だからこそ、ダビンチは重ねられる絵画を最も得意とした。
それに対してミケランジェロは、石の中にあるある生命を解き放つ。削いで削いで、解放するやり方。だから彫刻を最も愛したといわれている。
足すダビンチに対して、引くミケランジェロ。
このピエタ像には、無駄なものが一切なく、完全に骨だけになっていた。
芸術の極致が、ここにある。
あとから歴史書を読んでみると、システィーナの天井絵は、確かに3年という短さであれだけの絵を描きあげるミケランジェロは確かに天才だと思うけれど、ミケランジェロ自身はユリウス2世の大がかりな墓(彫刻)を早く作りたくて、その前の仕事として課せられたシスティーナを嫌々やったいう。
天窓はブルーな、装飾で吸い込まれていきそうだ。
天窓

それにしてもどうだろう? この光が入ってくるような設計は。
差す光

これもまたミケランジェロの作品だった。
そしてサンピエトロ・・・、ペトロの椅子が奥に鎮座し、両脇はすべて大理石。
ペトロの椅子

触るとシットリ、すべすべだった。
天蓋には多くの小窓が付けられ、細やかな絵が描かれている。
天蓋

さすが、サンピエトロ大聖堂。見る者をこんなに厳かな気分にさせるのだから。
外へ出ると、雨に洗われた空が、透明感ある蒼をたたえていた。
                              ノムラテツヤ拝
ピエトロ広場
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

イタリア | コメント:4 | トラックバック:0 |
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