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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

氷河湖遊泳

やまちゃん

Yさんが、朝、海水パンツ姿で食堂に現れた。
「これから行ってくるから」
「待って、待って、ちゃんとカメラ持ってきますから」
僕は慌てて部屋へ戻り、Yさんの後を追った。
カラファテのホテル前には、氷河湖のアルゼンチン湖が広がっている。
そのバスクリン色した湖で、Yさん遊泳しようとしていた。
ガッツポーズを繰り出し、「じゃぁ、行ってきます」
氷河湖へ

まさか、この氷河湖で水泳する日本人がいるなんて・・・・・。
少しずつ入り、一気にクロール。
クロール

きゃぁぁ、男らしい。
そして飛沫を上げて、左へ右へ。
クロール2

朝日が体に当たり、何とも美しい。
朝日を浴びて

戻ってきてところで、「Yさん、何か一言」
「えぇ~と・・・・、有難~う」
こちらこそ、有難う。こんな貴重な風景を見せてもらって。
                        ノムラテツヤ拝
遊泳終了
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パイネ国立公園

花畑のキツネ

カラファテを朝出発して、陸路でチリへ入る。
今日はチリ屈指の「パイネ国立公園」へ向かう。
途中、花畑の中に、パタゴニアンフォックスが姿を見せ、皆を喜ばせる。
どんな風景も、何か生き物がいることで、意味を持ってくる。あの狐はこれだけの土地があって初めて生きていけるのだ。
パイネの語源は、現地民テウェルチェ族の言葉ペイネからきている。意味は「蒼」だ。
サルミエント湖の向こうに、パイネ山群が見えてくる。
サルミエント湖

野生のラクダ「グアナコ」がシルエットになって、何ともフォトジェニックだ。
パイネとグアナコ

国立公園へ入り、展望地へ行くと、風が一気に強くなる。
パイネ展望地

風速30mほどだろうか? 女性陣は飛びそうになり、慌ててしゃがむ。そしてしばらく立ち上がれない。手を引いて、それぞれの場所へ移動し、空を見上げると大きな雲が出来ていた。
パタゴニアは雲の博物館だと思う。
風が強いためか、普段日本では見ることの出来ない雲が、無数に流れてゆく。
パタゴニアのくも

Oくんが体を風上に倒して遊んでいる。それはまるで風にはためく凧のようだ。
風に吹かれて

パイネの角と呼ばれる核心部へ入ってくると、みんなの息をのむ音が聞こえてきそう。
これほどダイナミックに落ち込むキレットはそう無いだろう。
パイネの角

サルトグランデ(大滝)の飛沫に陽光が当たり、虹が出来ては消えてゆく。
瀧飛沫の虹

ペオエ湖のほとりに立つと、遠くに大好きなペオエホテルやエクスプローラーホテルが見える。
ペオエ湖

この辺りで何度撮影したことだろう。
その総決算の写真集がもう今週末、または来週初めに出来あがる。
トーロ湖

帰り道はトーロ湖のほとりを通って、また陸路でチリ~アルゼンチンのカラファテへ戻ってきた。
                              ノムラテツヤ拝
羊集結
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崩落音

ペリトの氷

蒼い。
本当に見事な蒼さを誇るペリトモレノ氷河。
トレッキングを終えて、昼食を頂き、船着き場まで戻ってきた。
今度は場所を変えて、展望台へ。
ペリトモレノは、車でこんな場所まで乗りつけることが出来るのだ。
展望台

展望地へ降りてゆくと、新しい展望台が作られていて、全面のガラスが吹きこんでくる風を遮っていた。
新展望台

パンという軽い銃声音がしたと思うと、ドーンと氷河の崩落が始まる。
前進を繰り返す氷河が、先端に来た時に崩れおちるのだ。
崩落

最新の情報では、この先端氷河に含まれる空気は、150年から200年前だという。
湖面に崩落した瞬間、雷が降りたような雷鳴が成り、小さいながらも津波が出来る。
みんなでワクワク、ドキドキしながら崩落を見守る時間。
それは、生命を慈しむ時間でもあった。
                           ノムラテツヤ拝
崩落する氷塊
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ピンクのシャンドン

ペリト

カラファテの町から70キロで、世界的に有名なペリトモレノ氷河がある。
世界で最も大きな氷河を抱えるのは南極、2番目はグリーンランド、3番目がここパタゴニアになる。
パタゴニアとはチリ、アルゼンチン両国にまたがる南緯40度以南の地。語源はでかい足だ。
氷河国立公園へ入り、船着き場で降りる。
毎年、この氷河ツアーをさせてもらい、楽しみにしているひとつが、氷河トレッキング。
ペリトモレノ氷河の末端を、歩くのだ。
船に乗って、対岸へ。遠くに霧にけぶるペリトモレノ氷河が見えてきた。
相変わらず蒼い。
ペリト2

世界中に氷河は数多くあるけれど、ここまで蒼い氷河をこんなに簡単に身近に見られる氷河は無い。
後退、衰退してゆく氷河が殆どの中、ペリトモレノは毎日2mほどづつ前進を続けている。
ガイドが一人付く。
彼の顔を見た瞬間、二人で握手。
「久しぶりだなぁ~、一年ぶりか?」
去年の氷河ツアーで仲良くなった、ガイドのディエゴだった。
あっちに行ってはダメ、こっちの道を通ってと最近融通の利かない氷河トレッキングが、ディエゴのお陰で、好き勝手にさせてもらえた。
まずアイゼンを装着するところから、今年も始まる。
あいぜん

「ディエゴ、このテントはいつから?」
「今年からだよ」
「そうだよね、初めて見たもの」
テントの中にある椅子に腰かけて、ガイドさんたちに原始的なアイゼンをはめてもらう。
アイゼン取りつけ場

さぁ、レッツゴー。
氷の上での歩き方をレクチャーしてもらい、みんなで氷河を登り始める。
氷の裂け目からは、グレイシャーブルー色が発光し、目が奪われる。
氷上

一口飲むと、一歳若返るといわれる氷河水を、手で掬って飲んでみると、水が持っている鮮烈な甘みが口内に残った。
それにしても、どうして氷河の色を見ると、こんなに胸がドキドキするんだろう。まるで生命の源色が、このブルーだと言っているような、そんな気がしてならない。
グレイシャーブルー

今年の氷河隊メンバーとガイドさんでパチリ。
氷河隊

笑顔溢れる時間。こんな時、僕はアテンドさせてもらえる幸せを想う。
有難いなぁ~って。
阪根ひろちゃんともパチリ。
ひろちゃんと

久しぶりの氷河トレッキングをこなしたひろちゃんは、「やっぱりここは別格だな」とひとり力強く頷いていた。
眼下にはトレッキングの最終地点、氷河バーが見え始める。
今年はピンクのロゼのシャンドン2本、金のシャンドン1本で、御祝いした。
二組のご夫婦が来ておられたので、結婚42年、25年の記念として、「続婚式(きみにぞっこん)」をしてもらった。
愛を語り、それを受ける奥様たち。何だか、ジーンとしてしまった。
トレッキングが終わったところで、Mさんから名言が生まれた。
「神が作りたもうた白と蒼、人が作りたもうたピンクのシャンドン」
                               ノムラテツヤ拝
酒場
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パタゴニアへ

バゲッジクレーム

ようやく到着。
40時間かけて、日本の真裏のアルゼンチンへやってきた。
今回は5度目の、アルゼンチンの氷河ツアーをアテンドさせてもらう。
世界で最も美しい自然が広がるパタゴニア。その原野を縦横無尽に駆け巡ろう。
成田~ヒューストン~ブエノスアイレス。国内線に乗りついでブエノスからカラファテまで。
日本から出発するもので、これほど長いフライトは、ほぼ無いだろう。
名づけて「氷河隊」に、今回は13名集った。その中に敬愛する阪根ひろちゃんがいてくれる事が何よりも心強かった。
ブエノスアイレスのバゲッジクレームでは、働かない国らしく、荷物が至る所に落下し、ベルトコンベアーで運ばれない事態。
「やっぱりアルゼンチンだなぁ~」としみじみ嬉しくなってしまう。
そしてパタゴニアのベースタウンとなるカラファテでは、大好きなDというホテルへ。
ここはカラファテで最もアルゼンチンらしくないホテル。
前にはアルゼンチン湖が広がり、全てイタリア様式。部屋も食事も、まるでイタリアだった。
「てっちゃん、パタゴニアも変わってゆくねぇ~」
僕が最初にカラファテに来たのが13年前。
あの時と比べたら、なんと大きく成長したのか。そして観光客もあの頃より10倍くらい増えている。
あと10年後には、ペルーのマチュピチュのような世界観光地になっているのかも、と想像してしまうほど、今でもこの町の勢いは衰えを知らない。
朝日が小島に差し込むと、島全体が黄金に光り輝いた。
                             ノムラテツヤ拝
光る島
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