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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

フィレンツェの夜景

ドゥオーモ

ヴェネチアから3時間かけて、フィレンツェへ到着。
宿に荷物を置いて、散策開始。
まず飛び込んできたのは、街のシンボルにもなっている花の大聖堂だ。
正確にはサンタ・マリア・デル・フィオーリ。
この花が、フィレンツェの語源になる。
フィレンツェは花を意味するイタリア語。
英語ならフローレンスになる。
緑と白の大聖堂の前には、ミケランジェロが天国の扉と呼んだ門がある。
天国の扉

ドゥオーモと呼ばれるドーム状のクーポラは角度的な問題なのか、重力を感じない設計になっている。というか浮かんでいるような形なのだ。
花の都

まるで大聖堂が飛行船になって飛んでゆくようなイメージを受ける。
大聖堂の中は、クーポラ内部に、キリストの歴史が描かれ、一大絵巻物のようだ。
ドゥオーモ内部

大聖堂もクーポラも、そして街さえも、いちいち格好良い。
どこを撮影しても絵になってしまう街、それがフィレンツェだった。
フィレンツェの街並み

昨日までの雪が、まだフィレンツェに残っていたので、夕方ここがチャンスとばかりに、大聖堂の脇に立つジョットの鐘楼に登った。
全部で420段くらいある階段をらせん状にあがってゆく。
ジョットの螺旋階段

上からの眺めは、予想通り。
フィレンツェの家々には、しっかりと雪が積もり、化粧されていた。
夕闇のフィレンツェ

そこに光がポツリポツリと点灯する。
模様の向こうに

模様の向こうに、クーポラの姿。う~ん、美しい。
遠くにはメディチ家が作り上げた市庁舎が鉛筆のように建っている。
模様の向こうに2

空にはうっすら雲がかかっているけれど、暗さが更に際立ち、街明かりが温かく感じる。
ドゥオーモの夜景

闇が暗くなればなるほど、夜景は明るくなってゆく。
フィレンツェ夜景

フィレンツェの花のドームにも、明かりが灯り、まるで夢の世界のようだ。
ドゥオーモの夜景3

次の瞬間、サンタクローチェ教会から5時の時報がなった。
市庁舎からも、ドミニコ教会からも、気づいたら、僕は5時の時報の中心にいた。
鐘の音が四方八方から鳴り響き、僕はその音に包まれた。
同時期に多方向から鐘の音を感じる。
今までの人生で、僕はそんな経験をしたことがなかった。
鐘の音と音の音色が混ざり、まるで倍音のように響いてゆく。
そして足元の地面が少し震えるのだ。
気温はマイナス10度くらいだろうか?
ヨーロッパを襲った大寒波のお陰で、こうやって純白の風景と夜景を見させてもらっている。写真も千載一遇のチャンスを貰っているのだ。
ドゥオーモの夜景4

鐘の音が止むと、フィレンツェには夜が訪れる。
華やかな、豪奢な夜が・・・・・。
                          ノムラテツヤ拝
フィレンツェ夜景2
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ヴェネチアのひかり

運河の雪

昨日まで降り続いた雪がようやく止んだ。
運河脇の葉っぱには雪が重たそうに積り、ヴェネチアに非日常の風景を作り出した。
夕方、運河にはゴンドラボートが三艘並んで流れてゆく。
運河とゴンドラ

ヴェネチア一有名なリアルト橋の下にも、一艘、また一艘とボートが進む。
リアルト橋

翌日は足を延ばして、ムラーノ島へ。
そう、ヴェネチアングラスの聖地、ムラーノだ。
運転手に聞くと、やはりこれだけ雪が降ったのは5年ぶりという。
水上タクシー

雪に洗われた空

ボート乗り場には、晴れ間を惜しむように観光客が押し寄せていた。
ボート乗り場

家々の前まで、水は溢れ、未だ水浸しだ。
ヴェネチアの建造物

けれど、イタリア政府が2011年以降の堰の建設費用を出すことが決定したので。
年に5~6回あるこの浸水が、やがて解決するのだろう。
運河の辻

ヴェネチアを歩いて、まず何が素敵って、あまりに入り組んでいる道と、車の乗り入れが一切禁止されていること。
水上タクシーは運河を出て、外洋へ。
運河の出口

光り輝く太陽の下、ヴェネチアの街並みがシルエットに浮かび上がった。
シルエットの街並み

ムラーノ島に渡ると、ガラス作りの実演がそこここで行われていた。
イタリアは、自国のガラス製造を秘密にするため、ここムラーノ島にガラス職人達を多く集めたという。今でいうところの軟禁だ。
ムラーノ島

ムラーノ島を歩くと、家々の窓からサンタさんがつり下げられていた。
サンタのハンギング

そしてガラス工房で、セールしていたワイングラスを購入した。
ヴェネチアには、必ず住む。
ムラーノ島2

運河に水面に輝く光を見ながら、僕はもう一度繰り返し呟いた。
                            ノムラテツヤ拝
運河のひかり
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