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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

北部のシャーマニズム

シャーマンの浄化

カブリート隊を結成した時に、隊員に何がしてみたいかを聞いた。
その中で、圧倒的に多かったのが、シャーマンの儀式を見てみたい、感じたいという。ならばと、チクラヨ周辺で最も力のあるといわれるホセ・ロメロ。ただし彼は現地の人たちを対象にシャーマンの儀礼をしているので、僕たちのような観光客を相手にはしないが、コネを使い、そこを何とかしてもらうことに成功した。
ロメロの家に行くと、質素な薄暗い部屋にロメロとその弟子たちがいた。
まずは儀礼を受けるために、浄化の場へと連れていかれる。
蛇(聖地)牛の頭(陸)、クジラの骨(海)。それぞれの代表者が場に置かれ、そこでシャーマンは僕たちを凝視した。
「はい、浄化はOK」
何たること、傍診だ。
浄化具

薄暗い部屋へ戻ると、そこでそれぞれのシャーマングッズの説明をしてくれた。
骸骨から力をもらい、サンシピリアーノというシャーマンの父を敬い、全ての幸福を詰めたサンアントニオの液体を見せてもらう。
シャーマンの道具

そして一人ずつのセッションが始まった。
ロメロは棒をYさんの頭に付けて、家内安全、仕事の繁栄、お金のこと、愛情のこと、希望という望みのことを早口に言う。次は胸のところに棒を持っていき、また同じことを繰り返す。
儀式の始まり

そして、次の瞬間、弟子の一人が聖なる液、アグアフロリダをかける。ポタポタとかけるのではなく、口に含んでぶわぁ~っとかける。
フロリダ顔

そして、精霊を呼び出されたところで、まずは手で顔を覆い、臭いをかぐ。ロメロがよしという掛け声とともに、今度は顔を洗うように、ゴシゴシとアグアフロリダを肌になじませる。安そうな香水のかおり、とても好きにはなれないけれど、これを聖液として使用するから我慢するしかない。
シャーマンの力

ひとりひとり、全員受けて、みんなスッキリ、というかベッタリ。
このシャーマンたちは、シパン文明のときとなんら変わらく受け継いできたと言う。そしてシャーマンになるためには様々な修業をこなし、Wという更なる聖地の巡礼をすると言う。
北部のシャーマニズムを、僕たちは体感させてもらった。
今日も生かして頂き、有難うございます。感謝しています。
                           ノムラテツヤ拝
無垢な笑顔
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ペルー | コメント:2 | トラックバック:0 |

V遺跡の深み

V遺跡

北部ツアーのハイライトのひとつ、それがV遺跡だ。
セニョールシパンを発見したドクトル・アルバ先生が発見し、今は長男のナチョがその発掘に全精力を注いでいる。
カーボン14の測定により、今から4500年前の遺跡と言われているが、建築様式や壁画などを含めて、僕は今現在発掘されているペルーのどの遺跡よりも古いと思っている。カラルは勿論、少し前に発見された5500年前の遺跡よりも古いと思う。
チクラヨから両脇にサトウキビ畑が広がる中を走り、Pの村を通過。さらにゆくとV遺跡が見えてきた。
今日は長男のナチョが直々にこの遺跡を説明してくれるというから何とも贅沢。
まずは簡単に時代背景を話してもらい、徐々に中へ足を踏み入れる。
見学中

みなのドキドキ感がこっちまで伝わってきて、何だかいつもより興奮してしまう。
城壁の作りを見ながら、まずは最初の遺跡、ペルー国旗と同配色の壁だ。
ペルーは国が出来るはるか前、4500年前から国旗の色を決めていたのだ(笑)。
国旗の配色

発掘は以前来た時よりも急ピッチで進められ、あの時とはだいぶ様相が違ってきた。
以前は埋まって、まだ頭の部分しか見えなかった神殿も、姿を現してきた。
発掘作業

インカ文明の核心とも言えるマークがある。
チャカーナと呼ばれるそれは、アンデス十字とも言われ、3つの世界観を現していた。
チャカーナ

地上界、天界、黄泉の世界。インカは常に3を大切にし、建築も3つの窓などを多用した。けれど、このV遺跡には何とアンデス文明が起こったとされるティワナク文化よりも更に1500年も古いのだ。
ここからチャカーナ(十字)文明が始まっていたのだ。
遺跡の周りにはサトウキビ畑が広がっているけれど、昔はここは全てアルガロボの林だった。4500年前、ここは土地の肥えた聖地だったのだ。
遺跡の周り

そして、V遺跡の驚きは中心部にもある。
ナチョが特別に僕たちを招き入れてくれ、壁画を見せてくれた。
チャクと呼ばれる王権の記し、鹿狩りの壁画だった。
鹿柄

エネルギーは非常に高く、前に立つと飛ばされそうになる。
カブリート隊の面々を壁画の前でパチリ。
壁画前で

噴き出る汗をぬぐい、外に出ると、遺跡脇の村が見えた。
                          ノムラテツヤ拝
遺跡脇の村
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Mのレストラン

レストラン

チクラーヨから車で20分ほど行った町Mの中に、僕の愛するカブリート屋さんがある。主人は仮にPとしようか。
Pに電話をし、今日食べに行くから10名分、用意しておくように頼んだ。
晴天の下、レストランに到着すると、9か月前に来た時と何も変わらず子ヤギが草をはみ、客は一人もいなかった。
Pと再会。
きっとビックリしているんだろうな。こんな日本人の団体なんて、この店に来た事は一度もないんだから。
まずは軽めに、乾燥したエイのセビーチェ。チンギリートだ。
チリンギート

食べた後には、皆の笑顔が広がる。
燻製臭とレモンの酸味が絶妙に混ざり合う。
そして待ってました。
一発目のカブリート。
この旅は、ペルー北部ツアー「カブリート隊」と命名しているので、名前負けしないように。
でたぁ~、あの愛したカブリートがそのまま、テーブルに運ばれてきた。
みなの笑顔

一口食べて、軽くガッツポーズ。
カブリートは、生まれてからアルガロボとミルクしか飲まされずに育てるため、肉の味がミルクっぽい、というか、完全にミルク味になっている。その後味の厚さ、奥行きの深さに、ため息が出る。
絶品カブリート

さっきまでビールを飲んで笑っていた隊員たちも、いつの間にか目の前の皿に顔を突っ込んで食べている。
無言のとき、無上の幸せ。
                           ノムラテツヤ拝
無言のとき
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パタゴニア写真集到着

写真集到着

出来たてホヤホヤのパタゴニア写真集が届いた。
本を作らせてもらったときの、梱包された本を取り出すときの感覚は、何度味わってもドキドキしてしまう。
世界で一番美しい大地・パタゴニアを追いかけ15年、住んでみて約2年、その集大成がこの写真集に全て詰まっている。
1ページ、1ページ、構成を考えて、妥協したページは無い。パタゴニアが見せてくれた自然を、自分なりに凝縮できたのではないかと思う。
『静かなパタゴニア』。
これがひとつのテーマだった。今まで出版されたどのパタゴニアの写真集からも、荒々しい風の大地のパタゴニアしか無かったけれど、長旅をしながら、住んでみて、静かなパタゴニアがあることに気づかされた。
そして、その風景は、人を寄せ付けないものではなく、無条件で抱きしめてくれるような奥深さがあった。
この写真集が、誰の手に渡り、どんな御縁を結んでいってくれるのか?
ぜひとも皆さんの力をお借りして、出来るだけ多くの人に見てもらいたいなぁ~と思う。
もし、写真集買うよ、と言って下さる方は、大型書店(写真集なので、写真集コーナーがある本屋)、アマゾンなどでも売っていますが、一冊一冊、心を込めたいので、出来れば自分の方に言ってもらえると有難いです。
サインを入れて、送らせて頂きます。
15年分の総決算が、皆さまの手元に届くことを祈っています。
有難うございます。いつも応援して下さって、心より感謝しています。
                             ノムラテツヤ拝
写真集到着2
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ペルー | コメント:3 | トラックバック:0 |

ゴルフ肘

軟膏

ゴルフ肘が治った!
Yさんが、チクラヨの市場で軟膏を塗ってもらって、今までずっと気にしていた肘の痛みが取れた。
亀の甲羅と、蛇の皮が足元には敷かれ、そこに白い軟膏が売られている。
「これ、いくら?」
「2ソーレス(60円)」
「さっきのペルー人には1ソーレスで売っていただろ?」
「いいや、2ソーレスだ」
Yさんが欲しいと言ったので、ひろちゃんが値段交渉をしていた。
「2個で3ソーレスだな」
「いや、3個で5ソーレス(150円)だ」と相手も粘る。
Yさんが、それで頷き、3個購入することに。
「Yさんの痛みが取れたってほんとですか?」
「ああ、この店主がYさんの肘に軟膏を塗ったら、ものの数分で痛みが消えたんだって」
Yさんは腕をグルグル回している。
「プラシーボですか?」
「う~ん、それもあるけれど、ほんとに良くなったらしいんだ」
ひろちゃんと二人続ける。
臭いを嗅ぐと、ミントの香りが。
「どう見ても怪しいですよね」
「おれは、メンソレータムにこのエキスを少しだけ混ぜたとふんでる」
ペルーには怪しきものが溢れている。
でも、それで治れば、幸せだ。
プラシーボでも何でも良い。痛みが取れるということはやっぱり凄いことだと思うから。
市場で働く人たちは、手を振っている。
ほんと人懐っこいわぁ。
                         ノムラテツヤ拝
市場の笑顔
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