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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

V遺跡の深み

V遺跡

北部ツアーのハイライトのひとつ、それがV遺跡だ。
セニョールシパンを発見したドクトル・アルバ先生が発見し、今は長男のナチョがその発掘に全精力を注いでいる。
カーボン14の測定により、今から4500年前の遺跡と言われているが、建築様式や壁画などを含めて、僕は今現在発掘されているペルーのどの遺跡よりも古いと思っている。カラルは勿論、少し前に発見された5500年前の遺跡よりも古いと思う。
チクラヨから両脇にサトウキビ畑が広がる中を走り、Pの村を通過。さらにゆくとV遺跡が見えてきた。
今日は長男のナチョが直々にこの遺跡を説明してくれるというから何とも贅沢。
まずは簡単に時代背景を話してもらい、徐々に中へ足を踏み入れる。
見学中

みなのドキドキ感がこっちまで伝わってきて、何だかいつもより興奮してしまう。
城壁の作りを見ながら、まずは最初の遺跡、ペルー国旗と同配色の壁だ。
ペルーは国が出来るはるか前、4500年前から国旗の色を決めていたのだ(笑)。
国旗の配色

発掘は以前来た時よりも急ピッチで進められ、あの時とはだいぶ様相が違ってきた。
以前は埋まって、まだ頭の部分しか見えなかった神殿も、姿を現してきた。
発掘作業

インカ文明の核心とも言えるマークがある。
チャカーナと呼ばれるそれは、アンデス十字とも言われ、3つの世界観を現していた。
チャカーナ

地上界、天界、黄泉の世界。インカは常に3を大切にし、建築も3つの窓などを多用した。けれど、このV遺跡には何とアンデス文明が起こったとされるティワナク文化よりも更に1500年も古いのだ。
ここからチャカーナ(十字)文明が始まっていたのだ。
遺跡の周りにはサトウキビ畑が広がっているけれど、昔はここは全てアルガロボの林だった。4500年前、ここは土地の肥えた聖地だったのだ。
遺跡の周り

そして、V遺跡の驚きは中心部にもある。
ナチョが特別に僕たちを招き入れてくれ、壁画を見せてくれた。
チャクと呼ばれる王権の記し、鹿狩りの壁画だった。
鹿柄

エネルギーは非常に高く、前に立つと飛ばされそうになる。
カブリート隊の面々を壁画の前でパチリ。
壁画前で

噴き出る汗をぬぐい、外に出ると、遺跡脇の村が見えた。
                          ノムラテツヤ拝
遺跡脇の村
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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