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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ホームラン家具

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東川は家具作りのメッカ。
山の麓には何軒も工房が立ち並び、僕はその中の一軒にお邪魔した。
故郷岐阜が誇る飛騨のオークビレッジ、敬愛する秋山社長が率いる横浜の秋山木工。
東西の横綱だと思っていた僕に、北の工房は無言で語った。
シンプルイズベスト。
北欧建築のショーギャラリーの前には、これまた大きな駐車場。こういうのもせせこましてなくて、いかにも北海道らしい。
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展示物は、機能美とシンプルさを兼ね備え、いかにも僕の好みだった。
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たくさんのものはいらない、引いて引いて、また引いて。
枯山水のような世界が、僕は好き。
水を引いて引いて、出来あがった世界からは、水が感じられる。
屋根を見ると、ログメーカーのホンカが作ったんじゃ?と見とれる。
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そして、久しぶりに家具のホームランと出逢った。
一目見て惚れる。まさに一目ぼれだった。
何て事のないテーブル。でもこの大理石のモスグリーンの色に、僕のハートが揺れた。イタリア北部、カラーラから
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特注で取り寄せた大理石。それを置いた机だった。
値段は全部で18万円。
う~ん、どうしよう。
作りを見ても、丁寧で、高いのも分かる。
買おう、とは思ったけれど、これからの自分の生活を考えると、やっぱりと躊躇してしまう。
家具や文房具は大好き。でも物にだけは縛られたくない。
福音館の名編集者Eさんの言葉が、脳裏に浮かんだ。
「野村くん、物だけは増やしちゃいけないよ。君みたいに身軽に世界へ飛び出したかったら、物は最小限に。物が多くなると、例外なく人は堕落するから」
そうだ、もしも欲しくなったら、このイタリアのカラーラという鉱山へ行ってみよう。そして自分で大好きなものを削って、自分で作ってみよう。おカネではなく、工夫して、世界でひとつだけのものを作ろう。そして、また何処かへ出かけるときは、それを大切な友人たちに貰ってもらおう。
みんなが幸せになる道、そして生涯身軽な道を、突き詰めていければと思っている。
                            ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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