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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

讃岐の王国

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大阪に讃岐の王国がある。
中津に讃州、たけうちとあり、以前、讃州に行った時にその精密な味に舌鼓をうった。
出来れば、もうひとつの店も攻めてみないと、たけうちうどんへ寄った。
11時半の開店前に、お店の人たちが至る所を掃除している。
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11時20分頃から人が集まり、開店の11時30分には、もう20人くらいの行列になった。
店の奥から詰めて座り、メニューを見る。
冷たいうどんのとり天ぶっかけを頼む。
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数分後出てきた、うどんの輝きに、のけぞる。
ぴっかぴか。大根おろし、生姜、ネギ、レモンを全部混ぜて食べてみる。
あまりに見た目が凄かったので、期待が大きかったのだろう。みずみずしいんだけれど、僕にとってはちょっとだけ水っぽかった。あの、富士吉田で食べていた、あの硬い気合いうどんが、恋しいな。
店内の客に目をやると、みんな狂ったように食べていた。
きっと、僕にとっての味噌煮込みみたいに、癖になる味なんだろうな。
外には、もう長蛇の列が出来ていた。
                       ノムラテツヤ拝
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インカ道

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カパック・ニャン。
この言葉を聞いて、意味の分かる人は、よほどのインカ通だろう。
カパックニャンとは、インカ道のこと。
インカ時代、チリ、アルゼンチン、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビアの6ヶ国を治めたインカ帝国は、それぞれの地に血管のように無数の道を作った。
何かが起こった時には、そこを飛脚が走り、情報を素早く伝達したのも、インカが長く栄えた理由だ。
インカ皇帝は、他の皇帝が作った道を使用せず、その道の脇に、自分がまた道を作る。そんな場所をペルーで何個も見てきた。
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阪根ひろちゃんの最も好きなインカ道にも連れていってもらった。
ナスカとアレキパのちょうど中間、チャラの近くにその道はあった。
今現在、ペルーではその道が忘れ去られ、どんどん不法侵入する人たちによって破壊されている。例えば、山の方から砂漠にやって来たペルー人が、不法にそこに家を建てて住み始める。しかし、その場所には、一本のインカ道があった、という風に。
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それを数年前から、保護し、世界遺産に登録させようという動きが見られる。
それはとっても良いことだと思うし、出来れば世界遺産になって欲しいと思う。
その写真展が、なんと岐阜駅の構内で開催されているというのだ。
少し前、東京で開催されたナスカ展で、使われたものを岐阜に持ってきたという形で。
カパックニャンは、色々な人の写真で構成されていた。
マチュピチュは勿論のこと、星と氷の祭りの写真もあり、岐阜駅なのに、そこにアンデスの風が吹いているような清涼感があった。
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全部で50~60点くらいだろうか。道を行きかう人も、足を止めて、見入っていた。
見たことの無いアンデス奥地のインカ道。
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マウンドは昔からの住居跡なのだろう。
そして芸術的な針のような岩と蒼い空、インカの道は、今も変わらず続いている。
                          ノムラテツヤ拝
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おかあの味

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泣きそうになる。
DNAに浸みこんだ、逃れられない味がココにある。
実家に帰ってきた翌日の昼、興南 対 報徳の試合を見ながらの食事だった。
料理上手の母が、手早く作ってくれたランチに、想わず涙が出そうになった。
何か特別なものがあるわけでなく、でも、僕には代えがたい味。
岐阜周辺で取れる十六というインゲン豆を茹でたものに胡麻。これに醤油をかけると、僕の大好物になり、幼少からの思い出が走馬灯のように浮かぶ。
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玉子焼きや焼きナスもそう。
はぁ~、僕はこんな料理を頂きながら、今の自分が出来あがったのだ。
しみじみとそう思わせる味だった。
大根おろしも甘く、シラスは仄かに塩味。
平静を装っていたけれど、やっぱり僕は母の味で育てられたことに、そっと頭を下げた。
おかあ、有難う。そして御馳走様。
                     ノムラテツヤ拝
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パタ本

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来年の春頃をめどに出版を予定しているパタゴニア本。
この前作ったのは写真集だったけれど、今度は写真と文字のミックス本だ。
4月下旬から原稿に取り組み始め、ようやく最近、形になりつつある。
何かを書くときは、その10倍~20倍くらい調べないといけない事を思い知らされた作業だった。
僕にとって世界で最も美しい場所のひとつ、パタゴニア。
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何も知らない人が、パタゴニアの本を見て、一人でも多くの人が興味を持ってくれる、または旅立つ人が出るような、そんな本になってくれると良いな。
パタゴニアの壮大で精密な自然を見たら、きっと誰でも自分たちは地球に生かされて、ここにいさせてもらっていることを実感するだろう。
原稿の完成度を更に高め、これからが最も楽しい作業。
写真と文章のレイアウトを考え、色校正などで、本が出来あがってゆく。
                       ノムラテツヤ拝
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滲む雨

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昨夜の雨は、有難かった。
クーラーを付けて寝ていたけれど、雨音に気づいて、窓を開けた。
涼やかな風が入り、朝も強い雨が降り続いた。
散髪に出かけたときも、雨がそそぎ、長良川の水量はいつもよりも多めだ。
今年は川の事故が多く、長良川は連日のようにニュースになっている。
雨の日は、ワクワクする。
森たちは緑を発光させるように輝かせ、イキイキする。
そして、にじんだフロントガラスに滲む風景も、ホッとする。
テールランプがにじむ。
その光を見ていると、様々な思い出が浮かんでくる。
                     ノムラテツヤ拝
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