
明かりをつけた船が、暗闇を滑るように進んでいく。
東の空は、どんどん深紅に染まってくる。
この頃、朝日を必ず見るようにしている。
理由は単に気持ち良いから。
一艘の船の奥に、焼ける雲。

振り返ると、箱根の山々には雪が降り積もっていた。

美しい。まるで北斎の絵のようだ。

朝日が昇ってくる。

今日も生かして頂き、有難うございます。

手を合わせ、目を瞑る。手の平がボワッと熱くなる。
朝日を受けて、遠くのマンションが、ギラギラと光った。
ノムラテツヤ拝

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