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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

オオカミ

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僕は占いとかに、あまり興味がない。
当たる、当たらないとかではなく、占いとは統計学なのだから。
でも、一つだけ信じている占星術がある。
だいぶ前に流行った「動物占い」。
何故って?
それは、自分が「狼」だったから。
狼は、僕が一番好きな動物。
あの「お前など、眼中にない」という瞳に、心を撃ち抜かれる。
アラスカの秋。ブルーベリーがワイン色に紅葉する時期。
小高い丘から一匹の狼がまっすぐこちらに歩いてきた。
僕は息を殺しながら、ブッシュからカメラで狙う。
距離はどんどん縮まり、あと2mというところまで。
その時、狼は突然止まり、こちらをジッと見下ろした。
あの気高さ、崇高さ、神々しさ。
しばらくの間、僕は雰囲気にのまれたのか、声を出せなかった
のを覚えている。
目を瞑ると、あの光景がよみがえる。
今、この瞬間、アラスカの雪面を、狼は闊歩しているだろうか?
あの高潔な瞳で、もう一度見つめられたいと思う。
              ノムラテツヤ拝
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アメリカ | コメント:2 | トラックバック:0 |

カリビアンブルー

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今までの渡航先は106ヶ国(日本込み)。
国連加盟国は現在196ヶ国(今年の五月にニウエが入った)なので、残りは90ヶ国。
60歳くらいまでに、何とか全てに足を踏み入れてみたいと思っている。
その中で、最も海が綺麗だった場所は、やはりベネズエラのロスロケス島だろうか。
首都のカラカスから小型セスナ機で飛び、唯一の村グランロケスへ。
そこから船で4時間揺られた場所に、愛すべきポイントがある。
一日に一度、たった1時間だけ海が割れるのだ。
まるで自分がモーゼになったかのよう。
緩い潮風が髪を揺らし、頬を撫でて、首筋へ抜けていく。
いつまで眺めていても、決して見飽きることのないカリビアンブルーの世界。
そこでボーッと佇む幸せを噛みしめる。
何だか、また行きたくなってきちゃった。
                  ノムラテツヤ拝
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ベネズエラ | コメント:2 | トラックバック:0 |

大河にコップ一杯の水

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尊敬して止まない先生がいる。
空手8段、剣道7段の超人、宇城憲治先生だ。
「統一体」。
先生のよく言われるこの状態は、体の芯に1本の氣が通っていることを指す。
自分に通すことも、相手に通すことも自由自在。
先生がひとたび子供に氣を通せば、大の大人20人が押してもビクともしない。
僕もその体験者だから、信じるしかない。
「科学がまだエネルギー(氣)に追いついていないだけ。やがて証明される日がくる」と先生は断言する。
季刊「道」(どう出版)では、宇城先生が角界の一流の方々と対談される。
2015年の秋号では、筑波大名誉教授であり、サムシンググレートの提唱者、村上和雄先生との対談。非常に興味深く読ませてもらった。
先生は限りなく優しい方だと思う。
編集部の紹介で先生と一緒にお酒を飲んだことがあるが、場の雰囲気はピリピリする。それは先生が自分の言葉を真剣に受け止め、考えてくれている証拠。芯の通った瞳を見ているだけで、僕は吸い込まれそうだった。
数日前、道の編集部のCさんから、連絡があった。
「先生が、野村さんの写真を使いたいと言われていますが」
「えっ?」
「先生の対談本が、大河にコップ1杯の水(第1集、第2集)として出版していますが、今度の第三集に、野村さんの写真を希望されて。秋号に載せたアイスランドの写真を見て、ビビッと来たそうです」
大好きな宇城先生、そしてどう出版からの頼みですもの、喜んで快諾。
メールに添付された装丁デザインを見て、思わず声を上げた。
こんなに素敵だと、あの瀧も喜んでいるんだろうな。
来月1月の出版を、心より楽しみにしております。
                  ノムラテツヤ拝
大河にコップ1杯の水(第3集)カ バー案_ページ_1
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日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |

映画撮影

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「人はどうして祈るのだろう?」
世界最古の神殿遺跡に、なぜ火を焚く場や祈りの場があるのだろう。
そこで人々は何を想っていたのか。
衣食住にまつわる願い、家族の健康、それとも神と繋がる祈りだろうか?
最新の脳科学によれば、祈りは、脳の海馬部分を活発にさせるという。
記憶を司る大切な海馬、そこが祈りによってオンになるというのだ。
写真はチベットの僧院で祈る一人の女性。
マニ車を回し、ひたすら天へ祈りを捧げていた。
利他の祈り。誰かが幸せになるための祈り。
ふと、ブッタの言葉が脳裏に浮かんだ。
「人生で一番大切なことは、幸せになること。心の底から人々の幸福を願う祈りは、最上の幸福感が得られ、見返りを求めない利他行動こそ、幸福感を永続的なものにする」と説いた。
では、なぜ利他の行動が、幸せに繋がっていくのか?
それを、友人の山元加津子さん(以下、姫と呼ぶ)は、みんなでひとつの命を生きているから、と教えてくれ、付き人の小林さんは、華厳経の奥義「宝珠の網(インドラの網)」を使い、一即多・多即一の世界観を伝えてくれた。
つまり、僕たちの中には全ての世界があり、すべての世界には自分がいるということ。
人それぞれに幸福感はある。でも、その幸福を自分の内部だけに求めている
人は、持続的な幸せを手にするのは難しいのかもしれない。だって、世界中の命の中に、自身が写し鏡になって存在しているのだから。
「幸せとは何か?」
来年の1月に、ネパールへ出掛ける。今まで僕は4度訪れているが、地震後のネパールは初めて。そこに姫や小林さん、はるちゃんと映画を撮りに行くことになった。友達でもあるネパール人のギータちゃんと一緒にネパールを歩き、みんなの内側の幸せと外側の幸せが融合するような映画になれば良いな。
監督でもある姫のまっすぐな想いが、天へ届くような作品になれば嬉しいな。
ネパールで日々起こることに耳を澄ませ、その声に丁寧に応えていきたいと思う。編集はプロのはるちゃんがいるから安心。僕はビデオカメラをまわし、出逢う人たちの素の姿を、楽しく撮影させてもらおう。
新しいことを始めるのは、やっぱり楽しいし、ワクワクする。
不安もあるけれど、この不安という心の状態をそのまま抱きしめ、ドキドキの気持ちを乗せる感じ。不安は波、ドキドキはサーフィンのボードのようにビッグウェーブの間を滑り抜けていきたいと思う。
2016年9月3日、杜の都・仙台で1000人が集い、初映会の予定。
みんながみんな幸せにキラキラと輝くような作品になるよう、命を賭けて、全力を尽くしてきます。
PS,姫が作った映画のHPです。どうぞご覧下さい。
http://eiga377.wix.com/robanomimi-eiga
                   ノムラテツヤ拝
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日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |

故郷

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身近の日本を旅すると、自分を育んでくれた世界を知る。
幼少からこんな自然に囲まれていたから、今の自分がある。
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瀧が流れ、つららとなり、南アルプスの北岳の上には龍の腹のような雲。
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北アルプスの槍ヶ岳は、雪を寄せ付けずに、黒々と輝く。
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そして霊峰、御嶽山が雲海の上に浮かんだ。
美しき、ジャパン。
僕は日本に、いや、岐阜に生まれて良かったなぁ。
                   ノムラテツヤ拝
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