月の虹2016-02-28 Sun 12:30
![]() 空を見上げると、厚い雲に覆われていた。 昼よりも夜の方が匂いに敏感になるのは何故だろう? 森の甘い香りが体を包み、鳥の囀りがこだまする。 時折、雲の隙間からおぼろ月が姿を現したり、消えたり。 轟音が近づいてくると、もうイグアスは目と鼻の先だ。 プラチナ色に瀧は浮かび、その圧倒的な水量に気圧される。 写真を撮り始めて、20分ほど経っただろうか? 突然、目の前にムーンレインボーが出現した。 白くぼんやりした大きなアーチ。 目を凝らすと、七色がうっすらと確認できる。 ここからは見えないが、きっと雲の切れ間に満月が入ったのだ。 自然界は、摩訶不思議なものが沢山ある。 その中でも、月が作り出す虹「ムーンレインボー」は筆頭だ。 「∞の∞の感謝だよ」 フージオの声が、空から雨のように降り注いだ。 そう、5年前の夜も、こんな見事な月の虹が出たっけ。 フージオと二人で語り合いながら、まるでその声を聴くかのよ うに虹が色濃くなっていった。 フージオ、有難う。 知ってるよ、そこにいるって。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
太古の時間2016-02-27 Sat 20:14
![]() 太陽は静かに落ち、夕闇を連れてくる。 イグアスの滝上に、たなびく雲。 何故か胸騒ぎがして、僕は部屋にカメラを取りに帰った。 経験上、そんな時は、何かが起きる。 カメラ片手に外へ出た時には、ほんのりと桜色に染まっていた雲も、徐々に色づきやがて、深紅に染まっていく。 太古から続く壮大な時間を、僕の全身に浸み渡らせる。 やがて瀧と自分と時間の境が混じり、溶けあい、一枚の写真が生まれた。 大自然がシャッターを押してくれる。 それは、いくら僕が頑張っても辿りつけない崇高な世界。 僕はただ導管になって、風景を留めさせてもらうだけ。 写真は撮るものではなく、撮らせて頂くものなのだから。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
まあるい虹2016-02-24 Wed 07:21
![]() リオ・デ・ジャネイロからフォス・ド・イグアスへ飛ぶ。 ブラジル側のイグアスでは、夕方にある場所から虹がまあるく見える。 皆を案内してから、最高の時間を、静かに待つ。 時間にして、たったの10分間。 虹はまあるく、僕を中心にして弧を描いた。 のり先生、けんちゃんもビショビショになる。 共に同じ風景を見つめて、一緒に感動する、その体験は一生もの。 ![]() 僕たちは虹の御縁で、新たに結ばれていくのかもしれない。 瀧の水は留まることなく、今日も海を目指していく。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
コパカバーナ2016-02-22 Mon 07:00
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いちごいちえ2016-02-19 Fri 09:34
![]() 今日からイグアスの滝&ウユニ塩湖のアテンドだ。 参加してくれる人たちが、楽しめるように場を整え、心を解放出来るような空間を作りたいと思っている。 イグアスでは満月の虹・ムーンレインボーを追い、ウユニ塩湖では全面鏡張りの世界に身を浸す。 40代になってからというもの、時間の有限さを特に想うようになった。 やりたい時に、やりたい事を、やりたいだけやらないと、きっと僕の性格上、後悔することになる。だからこそ、目の前のことを丁寧に積み重ねるという原点に回帰することになる。 幸福の原点は、周りの人が世界で一番幸せになること。 家族、友人、知人、そしてこれから出会う人が、幸せになるように。それが僕の幸せにも繋がっていくのだから。 夜の虹は、七色ではなく、白色にぼんやりとアーチが架かる。 肉眼では見えない光も、カメラで長時間露光すると、集積されて七色に染まるのだ。 敬愛する俳人、松尾芭蕉は、奥の細道の冒頭をこう始めた。 「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」 愛おしみながら、慈しみながら、時間を重ねていきたいと思う。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |