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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

心の外側、内側

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「人生で本当にやりたいと想えることは、それほど多くない。
もしそれに出逢ったなら、その夢を大切に育んでいって欲しい」
写真の師匠から言われた言葉。
動物や自然などを撮影するワイルドライフ・フォトグラファーになることを決めた瞬間だった。
「自然」を撮影する。
これは突き詰めていけば、自分の「心の内側」を観ること。
例えば、山の上に氷河湖があるとする。どんなに晴れ渡っていても、無風の状態でも、心がザワザワしている人がやって来たら、
不思議と湖面にさざ波が立ち始める。
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信じられないなら、ぜひ試して欲しい。
つまり自分の内面と自然界は一致しているのだと思う。だからこそ、昔から人間の内側にも宇宙があり、外側にもまた宇宙がある
という叡智が生まれた。華厳経の「宝珠の網」などは一即多、多即一でまさにそこに尽きる。
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難しい話はどうでもいい。
すなわち、自然はいつも、その人にとって最善の風景を見せてくれるということ。雨が降って山が見えない。雲ってしまって海が
青くない。これは天のせいではない。今の自分の心の在り方が創作しているのだ。そこにこそ自身が最も学び取れるチャンスがあ
る。
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「ドライ・チンネン」。3姉妹という山を夕方から登り始めた。
その麓には蒼き湖があり、今日も湖畔に座って、自分の心の状態を自然という鏡で見せてもらう。
ここに来られたことに感謝し、山々の神々の幸せを想う。そして呼吸を深くし回数を減らし、心を静かにしていく。
頬の表面を風が走り、湖面はザワザワする。まだまだ想いを手放さないと。一つひとつ解いて、またそれらを感謝と共に解放して
いく。
やがて地球の、宇宙の存在、それらがただ在るということに嬉し涙が底から浮き上がってくる。
そうなると僕という自我は薄れ、ただ目の前の「在る」風景の一部となる。次の瞬間、シャッターが無意識にきれた。
それは僕の行為ではなく、自然が僕の代わりに押してくれている。
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湖面は鏡のように反射し、そこに今の自分が映っていた。
今日も勉強させてもらい、有難うございます。
             ノムラテツヤ拝
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告知

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少し前に告知しましたが、10月から愛知県名古屋市で、中日文化センターの講座を担当します。
昨日、主催者から連絡があったのですが、この講座は定員制で、もう少しで埋まってしまうとのことでした、
もしご近所、またはご興味のある方は、ぜひ下記まで連絡して頂ければ幸いです。
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10月~来年の3月まで計6回の講座。
場所は中日文化センターで1時間半(10:30~12:00)。
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1回目のヨーロッパを皮切りに、北米、南米、アフリカ、南極、アジアと世界中を巡り、未知の絶景を交えながら、写真の撮り方、ワンポイントレッスンも出来ればと思っています。
一緒に学び、みんなで地球に生かされている幸せを感じられる空間を作り上げましょう!
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皆様との温かな御縁を祈って。
連絡先)
中日文化センター 0120-53-8164
               ノムラテツヤ拝
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ドロミテの美

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ドロミテは、見所がとても多い。
基点となる町はボルツァーノ。足を踏み入れると、胸がドキドキした。
こんな場所は、僕の体が住みたいって言っている場所。パタゴニアも南アフリカも富士山もそうだった。いつか、この町に住むことになるのかな?
ここからカレッツァ湖をめざし、ラテマール山が映り込むのを見つめた。
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全てを映す。今の自分の状態、心の在りようを、自然は鏡となって見せてくれるのだ。
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途中の村の軒先には美しい花たちが。
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スイス同様、イタリアもまた国策として花道を強制的に作り上げているという。
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丘を登り詰めると、ドロミテ最高峰マルモラーダ山(3342m)が雪を被っていた。今日も美しい太陽光がおちている。
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そして、メインはアベラウ山(2649m)。まるでバベルの塔のような荘厳な威容。早速、靴を履きかえて、登ってみた。
                ノムラテツヤ拝
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