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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

鹿児島へ

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中部国際空港。
バスに乗って空港内を移動すると、小さなプロペラ機「ボンバルディア」が待っていた。
今日はこれから九州へ。まさか今回の日本滞在で、鹿児島へ向かうことになるとは思ってもみなかった。あの宴から、この旅
が始まったのだ。
チエ宅で、美味イタリアンを食べていたときのこと。太極拳メンバーのKさんが口を開いた。
「てっちゃん、私たちを屋久島へ連れていってよ」
シャンパンとワインで気持ち良く酔っぱらっていたこともあり「良いですよ、人数さえ集まれば」と安易に引き受けてしまった。
翌日、太極拳メンバーの大将・山田さんからLINEで一通のメールが送られてきた。
「屋久島、募集をかけたら、もう20名を越えました」
げっ。
焦って、こちらも屋久島の宿を探してはみるものの、リーズナブルで大人数を受け入れるところは殆ど無かった。
最初、ホテルは2つに分けていたが、宿と直接値段交渉をして、部屋も強引に1つのホテルで収まるように手配した。
最終メンバーは40名弱。
貸切バスやご飯の手配などをヨーロッパの旅の途上で1つ1つさせてもらった。受けたからには、皆さんが最高に幸せになるように動く。これは僕が敬愛する人たちに共通するポリシーでもある。
明日の昼、参加者メンバーたちが鹿児島空港へ続々とやって来る。僕は愛する霧島で、アテンド前の湯治。
ボンバルディアのプロペラが動きだし、エンジンの爆音が機内に響き渡る。セスナのように小回りさで、離陸した。
知多半島から、伊勢志摩をまわって、紀伊半島へ。
多島海に、雲間から一筋の光が落下する。
「うつくしい」
日本の細やかな自然の真骨頂とも呼べる光景だった。
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高知の室戸岬の南を飛んで、いざ九州地方へ。
久しぶりの屋久島。
以前に「悠久杉」のことを書かせてもらったが、今回も特別な杉の情報を現地から貰っている。
初めて見る巨木を前に、僕は一体何を想うだろう?
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自然との初対面は、いつも僕をワクワク・ドキドキさせる。
霧島はミョウバンのような蒼色。ふふふ、大好きな温泉です。
               ノムラテツヤ拝
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飛騨の三賢人

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飛騨に三賢人がいる。
時間をやりくりして、ようやく午後から飛騨へ向かった。
まず最初の賢人は「食の神様」。
飛騨式なっとくヨーグルトで農林大臣水産省を取り、飛騨式なっとくキムチで業界を驚かせた。その後、ソーセージや本物の豚肉に取り組み、岐阜はもちろん世界にその名を轟かせている船坂さんだ。
友人の花ちゃんを介して知り合い、今は互いにアミーゴと呼び合う関係。
「おい、アミーゴ、本当に美味しいものっていうのは何だと思う?」
僕が色々な料理の名を挙げていると、頷きながら否定する。
「違うな、本当に美味い物っていうのは食い飽きないもの。毎日でも食べ続けられるもの、それがオレは本物の美味さだと思う」
そう、船坂さんは、それを現在までに体現してきた人。盟友の渡辺文雄さんが病床に倒れた時、スープであれば食べてくれるだろうと飛騨式なっとくいのちのスープを作り出し、渡辺さんの口に涙と共に入った。相手のことを思い、その人の体に一番似合う味を作り出す。
その試行錯誤の量は半端ではなかった。そして、去年のクリスマスに、孫たちに本物のケーキを作ってあげることになった。飛騨式なっとくチーズケーキ。船坂家にはチーズケーキを作る食材がすべて揃っていた。でも、孫たちが一番喜ぶように、何度も何度も配合率を変えて試作する。そしてようやく出来上がったのが2種類。
最初に出てきたチーズケーキは、ほのかな酸味と分厚いチーズの味がドカンとストレートに迫り、今まで食べてきたチーズケーキのどれよりも美味い。思わず目が白目になってしまったほど。もう一種は、さっきよりも迫力はないけれど、まろやかでまあるい味。ギュギュっと詰まった密度は薄く、味も少しだけ軽かった。
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「これが。。。」
「アミーゴ、そういうことや」
船坂さんはいつも言葉でなく、味覚で僕に新たな世界を見せてくれる。
突出して美味しいもの、それは悪く言えば派手にすれば良い。でも毎日食べたいかと問われれば、ノー。反対にちょっと地味な味は毎日でも食べたいと思ってしまう。
「この差は?」
「いろいろあるけれど、最たるは脂質の量だな」
納得の味だった。
毎日食べ飽きないもの、それはまさに旬の家庭料理に行き着くのだ。
「これ、売れるかな?」
「間違いなく売れますよ。東京だったら飛ぶように」
「なら、アミーゴに広報を任せるわ」
というわけで、もしも食べたい方がいらしたら、教えて下さいね。
次回、焼きあがったら、発送しますので。
はぁ、それにしても衝撃のチーズケーキだったなぁ。
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夕方、船坂アミーゴと分かれ、2人目の賢人の家へ向かった。
小椋さん、僕の山の先生であり「自然の神様」だ。
上質な人間とは?上質な家族とは?それをいつも僕に見せてくれる大切な人。
「てつ、ひさしぶりやなぁ~」
久しぶりに握手をすると、やっぱり小椋さんの掌はグローブみたいに分厚かった。
「さっき、取ってきたぞ!」
家に入ると、ひろくんの子供たちがその成果を見せてくれる。
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「これって?アレですよね?」
「そう、アレや」
香りマツタケ、味シメジと昔から言われるが、スーパーに売っているシメジはヒラタケという別物。味シメジのシメジは、ホンシメジ
の他には無い。
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まさにキノコの王様というに相応しいその風貌は、野性味溢れる。
以前、5名でマツタケを10キロをたいらげた夜が懐かしい。今日はそれをホンシメジだけでやろうというのだ。
キャッ、テツヤ、嬉しい!!!
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途中から、飛騨の親友・花ちゃんも参加して酒宴は夜中まで続いた。
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翌日は、3人目の賢人。「飛騨の天皇」と呼ばれる秋神温泉の主人、小林繁さん。「智恵(アイデア)の神様」だ。
昨日取れたばかりのマツタケご飯が出され、繁さん、奥様の洋子さんと積もる話に花が咲いた。
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ここでは深く書けないが、山の女神と出逢った話、自然の中で追い込まれた時に、最後にする究極のサバイバル術などに、爆笑した。
いつも10月下旬に催行する「極楽隊」の舞台となる聖地。野生のキノコを始め、真心籠った極楽料理が、山の一軒家で振る舞われるのだ。
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小林ご夫妻と別れ、僕は帰りの車の中で何故か泣いた。
20代の頃、何度も何度も通った飛騨。そこは今日とまったく変わらない神様たちが、いつも笑顔で出迎えてくれた。そしてどうやって生きて行くのかを、味覚、サバイバル術、発想術という違う手段で僕に無償で与えてくれた。
こんな上質な人たちに囲まれ、僕は支えられてきたのだ。
今、自分の思考だと思っていることも、この3人の賢人から貰った体験がベースになっているのだろう。
時間を作って、久しぶりに一人で逢いにきて良かった。
今の自分のやるべきことも、ハッキリと見えた。
尊敬する神様たちと一緒に、これからも沢山のことを学ばせてもらい、それらを愛する周囲に命を賭けて還元していきたいと思う。
今、岐阜駅から中部国際空港へ向かっている。
今日から8日間。日本が世界に誇る「美しき南の島」が舞台となる。
                ノムラテツヤ拝
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