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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ウィルソン株

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縄文杉にも負けないハイライトと言えば、やはりウィルソン株だろう。
株の内側には入ることが出来、ある場所から撮影すると、切り口がハート型になる。
今から17年前に初めて訪れた時は、殆どの人に知られていなかったけれど、今は登山者がほぼ全員、ここから撮影する人気スポットとなった。
往路、株の中に入って、輝度と明暗さの計算をした。
この時間帯ならば。そして天気がもっと悪くなってくれば、撮れるかもしれない・・・。
縄文杉にみなさんを上げた後、帰りはゆっくりと撮影しながら下りた。
夫婦杉は幻想的に浮かび上がり、大好きな大王杉を仰ぎ見ながら、あまりに大きくなりすぎたヒメシャラの樹の下で佇んだ。
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急な坂を注意深く下る。ウィルソン株までやって来た時、空は薄暗く、カメラの撮影テストをすると、見事な光景が液晶に映った。
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太極拳師範の山田先生に、ポージングしてもらう。
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そして2人の女性に協力してもらう。
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ふふふ、イメージ通りに一枚となった。
僕たちの内側にも、外側にもハートはあるのだ。
           ノムラテツヤ拝
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縄文杉へ

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漆黒の朝、玄関から出ると、あまりの空気の濃さにむせた。
柔らかい氣が体をギュッと抱きしめ、そよ風が頬を撫でていく。
そうそう、この感触こそが、屋久島の真骨頂だ。
ネコバスのように明かりのついたバスが宿の前で待っていてくれる。
午前4時。
貸切バスで、僕たちは出発した。目指すは荒川登山口。
6年ぶり、そして5回目の屋久島だ。
今回も、全てを受け入れ、飛び込んでくる風景を丁寧に掬い取らせてもらおう。
ヤクスギランドから山へ入るにしたがって路面が濡れてきた。
ワイパーが動く。
この雨の豊かさこそが、深く美しき森を作り上げるのだ。
それにしても、昨日、聴いた話が気になる。
「今までガイドした中で、ここまで水が多かったのは初めて」
それは熟練ガイドの呟きだった。
荒川登山口に着く頃には、雨は本格的に。
行くか? それとも行かないか?
振り返ると、太極拳メンバーたちは、上下のカッパを羽織っている。
ここで止めるとは言えないなぁ。
30分ほど待っても一向に止む気配がないので、ヘッドランプ片手にトロッコ道へ出た。
僕は目の前の光景に目を瞠ることになる。
何とトロッコ道が、雨によって水没しているのだ。全面鏡張りのような光景。今まで6回ほど縄文杉へ登っているが、こんなことは初めてだった。
枕木の上を、慎重に一歩一歩渡っていく。トロッコ道が終わって、山道に入ると、今度はドロドロのグッチョグチョ。通常なら初級コ
ースが、今日は中級コースに変わっていた。
登り始めて5時間後、僕たちはようやく縄文杉の前に立った。
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Oさんは、見るなり、爆泣き。
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ボロボロ、ボロボロ、と大きな涙の粒を流されていた。
それぞれの心の内を、縄文杉を通して見せてくれる。
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霧に浮かぶ姿は、まさに屋久の森に住む神の姿と重なった。
               ノムラテツヤ拝
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結成式

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屋久島ツアーが始まった。
高速艇トッピーが鹿児島港から離れ、大隅半島を縦断していく。
薩摩富士・開聞岳が美しい。
海面を滑るように進むこと2時間弱で、目的の屋久島が見えてきた。
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今日からお世話になる御宿は「やくすぎ荘」。
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ミーティングをすると、おそろいの蒼いTシャツがプレゼントされ、班分けも完璧。
7班あるからと、タオルも7色。全員で虹の架け橋になるイメージだ。
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夕食はトビウオの姿揚げから。
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料理が美味しい宿としても有名なだけあって、どれもこれもウマイ。
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特にトビウオの子は、珍味だった。
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太極拳師範の山田先生の下へ集った生徒たち。
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結成式も、抜群の安定感だった。
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さぁ、明日の朝から縄文杉を目指します。
             ノムラテツヤ拝
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