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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

6度目の縄文杉

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一般登山禁止地区を越えて、新高塚小屋へ。
そこから少し下がったところが、屋久島で最も有名な縄文杉だ。
一昨日は霧でけぶっていたが、今日は嘘のような快晴。
これで6度目だけれど、ここまで晴れているのは2度目。
そして僕はカメラを構えたとき、ファインダーの中に夢のような光景を目にした。
縄文杉の位置、日の出、日の入りの太陽角度から、絶対に無理だと思っていた写真が、今の、この時間だけ可能になることを知っ
た。
縄文杉と太陽が重なる奇跡の時間。
特別な方法で、そのどちらもが美しく映るように撮影した。
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やった、やった・・・。
夢にまで見たものが目の前に現れた時、人はシンプルな言葉しか出ない。
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帰り道は、ウィルソン株で、再び撮影。
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天へ届くような一枚が、撮れたかしら?
            ノムラテツヤ拝
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新たなる屋久杉

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屋久杉Rから、さらに急勾配の山道を上がると道が消えた。
周りを見渡し、藪漕ぎ。体中に擦り傷が出来ていく。
ようやく道らしきものを見つけ、そこをよじ登っていくと、右側に石の割れ目からにょっきりと伸びた屋久杉が立っていた。
「まさに石割杉だね」
「確か桜でもそんなのがあったよね?」とはるちゃん。
「うん、盛岡の石割桜ね。でもあれは樹齢350年だもん」
「それじゃ、こっちのほうが先輩だね」
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足元に目をやると、らせん状に波打つ樹皮に、枯れた葉っぱが付いていた。
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ペースの調子が上がってくると共に、陽が射し込んでくる。
ぐるりと回り込んだところで、まるで銀剣のように伸びる屋久杉が。
こんなに銀色に光るって・・・
屋久島にはまだ知られていない杉が沢山ある。
「銀剣杉」と名付けた。
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その脇をくぐり、やぶをくぐると、開けた場所に出た。
「ここは一等地の縄文ヒルズだな」
「そうだね、縄文ヒルズの縄文スクエアっていうのはどう?」
みんなで「うんうん」と、頷きあった。
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森は光で包まれ、まるで僕たちを歓迎しているかのように四方八方が七色に輝いた。
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ここからは稜線をいく。
途中、また青白い霧に包まれたかと思うと、陽が射し込み、ヒメシャラの巨木を浮かび上がらせた。
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太陽と人のような形の杉を合わせて、パチリ。
さぁ、目的地はもうすぐだ。
              ノムラテツヤ拝
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