君の名は2016-12-31 Sat 00:53
![]() この夢いつ覚めるんやさー。 さぼってまっただけ。 なぁなぁ。、見えるよ。 弁当、上で食べやぁ。 なんなんやさー。 耳に優しい故郷の方言。岐阜県飛騨地方の飛騨弁だ。 出だしから、方言まるだし。 成田からANA便でドイツへ。 眼下にはロシアの雪山が連なった。 ![]() その途上、機内で評判の高い「君の名は」を見た。 最初の10分で感じたこと。それはジブリ映画と違う作り方。 アニメーションというよりは、現在のリアルな映画の手法を多く取り入れていた。 カメラの横パン、縦パン、ドローン、タイムラプス、満天の星空や天の川など。実写に近いけれど、ちょっとレトロな絵が、それらによくマッチした。 舞台は飛騨古川市とは聞いていたけれど、ごちゃ混ぜ。 古川駅は確かに間違いないけれど、例えば宮水神社は飛騨山王宮日枝神社だろうし、糸守町はどう考えても諏訪湖。飛騨と信州と東京がミックスされた設定になっていた。 夢の中で入れ替わる高校生の男女。たきくんとみつは。入れ替わっている時は、その報告を携帯に日記で入れるのは、まさに一昔前の交換日記。 映画の前編で繰り返されるのが「むすび」という意味。 組みひもを紡ぐのも、人間の縁も、時間を共有することにも繋がる幹。 周りが断崖絶壁のカルデラに囲まれた御神域は、日本の中だと青ヶ島(東京)、でもあの北アルプスのような周りの風景を考慮すると、一番近いのは御嶽かしら?エメラルドグリーンに輝く美しい湖もあることだし。 日本最古の酒「くちかみ酒」。それらを御神体である磐座に奉納する。これもまた人と神様の結びとなる。 やがて彗星がこの町に落ちることで、悲劇と希望が繰り広げられていく。そこに繋がる結びの時空。 誰そ彼。飛騨弁では黄昏ではなく、かたわれどきに物語が最終を迎えていく。 よく出来た映画。そして見事にマッチしたRADWINPSの主題歌。ラストは涙で画面が見えなくなるほどだった。 新海誠監督始め、プロデューサーの名に川村元気の名があることに納得。どうりで細かい詰めまで計算されているわけだ。 日本の連綿と続く素敵さを、良いとこ撮り。 数日前に出掛けた時に、飛騨古川で聖地巡りをしている観光客に多く出逢った。 ![]() その意味が、ようやく機上で分かった。 ![]() 素敵な魅惑的な物語でした。 映画の中心を貫く「時空」の価値観。 本当は過去も現在も未来も、みな同じ瞬間に平行に流れているんですよね。 機体はゆっくりと最終着陸態勢に。 ドイツのデュッセルドルフの街並みが見えてきた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
充電完了2016-12-29 Thu 19:49
![]() 充電完了。 故郷の岐阜で過ごした年末。 クリスマスはローストチキンとシャンパン。それに船坂アミーゴからの世界最強チーズケーキ(ゴルゴンゾーラたっぷり版)。 ![]() そして昨夜は大好きな茄子のはさみ揚げと仙台産の蒲鉾と伊達巻、牡蠣ご飯に愛知の銘酒・義侠最高酒の「妙」で。相変わらず全てが突出し、完璧な円を作り上げたふくよかな味に悶絶した。 ![]() ![]() そして今日のお昼に、カツオ出汁たっぷりの岐阜のお雑煮。これでもう思い残すことは無い。体も完全にキレが戻ってきた。 ![]() さぁ、行こう。 名古屋から東京へ向かう途中、真っ青な空に雪を纏った富士が。どうしても撮りたかったカットがようやく撮れた。走る新幹線の中から富士駅の向こうに富士山、 ![]() そして名峰と未来都市のような工業地帯とのコラボ。 ![]() ただ綺麗だけの富士でないカットを狙った。 幸先のいいスタート。 今は成田。明日の午前中、第一ターミナルから出かけます。 さぁ、愛する原野よ、待っててね! 丁寧に、大切に撮影してきます。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
年越し蕎麦2016-12-29 Thu 19:44
![]() ここ数年、年末を岐阜で過ごしたことは無かった。 去年は北海道、一昨年はウユニ塩湖、先一昨年はイースター島、エチオピア・セイシェル、南アフリカ・・・・と。 折角年末にいるのであれば、そして今年も年の最後から海外に撮影に行くのであれば、と敬愛するSさんと共に、少しだけ早い年越しそばを食べに出掛けた。 日本一、と言っても過言でない蕎麦屋が、何と岐阜県に2軒ある。その内の一軒の座敷で蕎麦懐石を頂く。 最初に出されたのが、蕎麦寿司。今まで数々の場所で蕎麦寿司は頂いているが、これほど上品かつ味わいのあるものは食べたことがない。 Sさんに今年一年の話を聞いてもらいながら、岐阜の銘酒「房島屋」の生原酒を呑む。 ![]() そして、世界最高の蕎麦がきが。 ![]() 世界中を食べ尽くした阪根ひろちゃんの言葉を借りれば、「てっちゃん、ここで蕎麦がきを食べたら、もう何処も食べられなくなるね」。まったくの同感。岐阜にあるもう一軒とここ以外の蕎麦がきは食べられません(笑)。 ふわんふわんの卵焼きに、見事な腕前の天ぷら。そして蕎麦へと流れるように続いた。最後はイチゴとグレープフルーツをクロモジの楊枝で。 ![]() ![]() ![]() 今年の最後を締めくくる年越しそばを、数日早く頂きました。 Sさん、今年も大変お世話になりました。どうぞ良い年をお迎え下さい。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
大地の掟2016-12-28 Wed 18:39
![]() 旅の準備が終わり、スーツケースは一足先に成田空港へ。 あまりに天気が良いので、新兵器と新レンズを持って出掛けた。 昔、なりたかった職業はパイロット。だからなのかな? 空撮をすると胸が躍る。 岐阜市内の水道山へ登って、そこから撮影開始。 紅白の鉄塔は岐阜放送のテレビ塔、その麓に昔、白亜の岐阜ユースホステルがあった。 父がここに40年ほど勤務していたため、幼少の頃からこの山と森が僕の遊び場だった。 ![]() 今も、森の中を歩けば、あの頃の思い出が、ありありと浮かんでくる。 ![]() 風は強いが、太陽が背中をほっこりと温めてくれる。懐かしいユースへ続く石段を上ると、平地にススキの穂が揺れていた。 ここで僕は無数の出逢いをした。毎日泊まりにくる世界各国からのお客さん。瞳の青い旅人、髭の多いダンサー、クタクタの服を着たバックパッカー。そして旅人たちをもてなす側の各大学のユースホステルクラブのお兄ちゃん、お姉ちゃんたち。 僕はそんな人たちに、沢山手をかけてもらったんだな・・・と、何だかしみじみとして しまった。 ![]() 建物や生命はいつか必ず朽ちる時がやって来る。でも最後に残る大地には様々な生命が、気持ちが記憶として刻まれていく。 南米チリに住むマプーチェ族のセルマばあちゃんが「大地の掟」を教えてくれたっけ。 「遠く日本からきた友よ、耳を澄まし、良く聞きなさい。私たちの足下に広がる大地は祖先たちの灰で出来ている。この大地は常に仲間の生命で溢れているの。大地が人間に属しているのではなく、人間が大地に属している。全てのものが悠久の時を超えた血のように繋がり、綿々と続いてきた血、それを作り上げてきた地。つまり大地に唾する者は、自分の血を汚しているのと同じこと。土地の所有権をめぐって人々は争いを起こす。でも、最後に人を所有するのは誰かしら?大地ではないのかい。誰もがいつかは、その下に埋められるのだから」 岐阜ユースの建っていた大地に、静かに手のひらで触れてみる。 さっきまで吹いていた風は止み、鳥の声が聞こえ始めた。 大地の記憶が僕の中へ入り込み、僕の記憶が大地へ流れ込んでいく。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
HIS2016-12-27 Tue 20:30
![]() 今週の半ばから、海外に撮影に出ますが、帰国後すぐにHISの表参道で、講演&写真セミナーを開催します。 一回目は今まで行った120ヶ国の究極絶景とおもしろエピソードを。 2017年1月14日 <第1回>一眼レフデビュー応援企画第一弾!世界120ヶ国を旅する写真家 野村哲也氏 「世界を撮る 写真を旅する」旅写真講座 https://goo.gl/PruwnY 2回目は、愛する明治神宮を写真好きな皆さんと撮影し(iphoneでも可ですよ)、撮り方やテクニックをレクチャーします。 2017年2月4日 <第2回>一眼レフデビュー応援企画第二弾!世界120ヶ国を旅する写真家 野村哲也「世界を撮る 写真を旅する」明治神宮で旅写真撮影会 https://goo.gl/jhKPrz そしてラストは、微笑みの国、世界で最も優しい国のブータンへ 6月10日~15日 ブータンツアー http://eco.his-j.com/eco/tour/TF-ECO-BHUTAN0001 御縁のある方と楽しく面白く撮影し、上達する旅を目指します。 もしご興味のある方は是非ご参加下さいね。 心より楽しみにしております。 季節柄寒くなってきていますが、どうぞお体はご自愛くださいませ。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |