写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

地球の息吹

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大地は生きている。
ラバチューブと呼ばれる火山トンネルを通って、溶岩は海へやって来る。
オレンジの滝と漆黒の海水が触れ合うと、まるで新たなものが生まれるかのように一瞬結合して、爆発する。
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時間にして0.1秒くらいなのだけれど、結合時に見られる一瞬の静寂が僕を虜にする。
時間差で何度も爆発するが、一度として同じものはなく、どれだけ見ていても見飽きることは無い。
それはどこか氷河の崩落を今か、今かと待っている感覚に似ていた。
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「地球の息吹」を撮りたいと僕は日本中、世界中を駆け回っている。
まさに息吹が僕の目の前に。
僕と地球の息吹がぶつかり、結合した瞬間だった。
              ノムラテツヤ拝
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溶岩の滝

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ハワイ島の愛すべき親友から連絡が入る。
「野村くんが来るなら、今なら絶対にあそこが良いよ」
しげるさんはハワイ島のカリスマガイド。そしてハワイ島の最高峰マウナケアに1万回以上登ってアテンドをしたタフガイでもある。
その友が言うのだから間違いない。
東側の町ヒロで落ち合い、早朝から海へ出た。
昨日まで降っていた豪雨は止み、空には星が瞬いていた。
船を出す。まるで大昔、ポリネシアの人たちが渡ってきた時代にタイムスリップしたかのよう。夜空には天の川、北斗七星、南十字星とオールスターのそろい踏み。波をかき分けていくと、漆黒の闇の中、オレンジ色の閃光が見えた。
昨日の朝から、火山活動が活発になり、大雨によってそれらが流される。それによって、チョロチョロ流れていた溶岩が、今日はマグマの滝となっていた。
溶岩が海へ落ちた瞬間、水蒸気爆発のように、全てが砕け散り、弾ける。
どんどん近づいていくと、やがて焦げたような臭いが。そしてファイダーの中が見えなくなった。ヘッドランプを照らすと、蒸気によってレンズが曇ってしまっていた。
シューシュー、ズパーン。
溶岩の滝は止まるところなく、落ち続け、海水を焦がした。
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ふっとイメージが降りてくる。
これは火山の血であり、子供たちでもある。子供たちが火山の子宮から産み出され、海へ落下し、やがてこの島そのものを広げていく。子孫たちが母なる火山を守っているのだ・・・・・。
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レンズを拭きながら、写真と動画を交互に撮る。そしてそこに写り込む健気な光に胸が熱くなった。
今まで御縁がなくて、なかなか見ることが少なかった火山爆発や溶岩。
それらを前に、僕はただ茫然と見上げた。
             ノムラテツヤ拝
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家庭画報

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明日2月1日発売の家庭画報が手元に届いた。
昔から憧れた大型の月刊誌。その60周年記念号に、僕が世界で最も惹かれて止まない「マーチリリー」の花々が掲載された。
グラビア6ページ。目を瞠るのは、その印刷。
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今まで多くの雑誌媒体で写真を出してきたけれど、色校正で全く赤を入れなかったのは家庭画報だけ。写真を美しく見せることに力を入れてきた技が詰まっていた。
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マーチリリーが今にも手に届きそうな繊細な印刷。ぜひ本屋さんで手に取って見てやって下さい。
そしてもし良ければ買って下さいね。
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2月の告知をさせて下さい。
2月4日 HIS主催で明治神宮で撮影セミナー
http://peatix.com/event/228315?lang=ja
2月11日、12日 新宿西口ビックカメラにでカメラセミナー
11日は14:00-14:30,15:30-16:00,17:00-17:30
12日は13:00-13:30,14:30-15:00,16:00-16:30 
2月19日 銀座ソニーストアにて絶景写真講座
https://ers-sony.secure.force.com/Event/pageEventDetail?e=a245F000001UO0pQAG&p=%E9%8A%80%E5%BA%A7 
今年も命を賭けて、地球を楽しみ切ります。
みなさん、どうぞ宜しくお願い致します。
             ノムラテツヤ拝
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結ばれた道

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人類はどのように拡散していったのだろう?
アフリカで生まれたモンゴロイドは陸をつたい、ユーラシアから北米、中米、南米へと広がっていった。
それらを「偉大なる旅・グレートジャーニー」と呼ぶ。
でも、もうひとつの道がある。中国南部や台湾から東の島々への海の道だ。
ミクロネシア、ポリネシアと人々は航海し、最後にはニュージーランドやイースター島まで到達する。
「人はなぜ旅するのか?」
永遠の命題と言われるこの質問に、僕は一つの答えを持っている。
「動いていないと死んでしまうから」
地球が常に動いているように、体内に血が一瞬も止まることなく巡るように、僕たは立ち止まると、溜めると、少しずつ停滞するようにプログラミングされている。
五感で今という時間をより感じていた「いにしえの人たち」は、確実にその摂理を体感していたのだと思う。だから突き動かされるようにして危険をおかし、冒険という波へ漕ぎ出していったのだ。
マウイ島からビッグアイランドのハワイ島へ飛ぶ。
夕陽がゆっくりと海へ沈み、星々が輝いた。
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翌朝、最も興味のあったヘイアウへ。ポリネシアの人たちは島から島へ、確信を持って拡散していった。
どこでそんな勉強をしていたのか?
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その答えが、このヘイアウ(神殿)だ。
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まるでイギリスのストーンヘンジのように林立する岩。神殿の中心に立つと、この岩がポリネシアに浮かぶ島々の方向と見事に一致するのだ。
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太陽、星、波、風、そして自分を信じる力。全てを総動員して、人々は海を渡った。その学びの場が、こんな山頂にあるなんて。
目を瞑ると、海へ出ていった人たちが、瞼の裏に浮かんでくる。ゆっくりと眼をあけると、岩の影がまるで巨石のモアイに見えた。
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ハワイも、ニュージーランドもイースター島も、すべて一本の線で結ばれている。
              ノムラテツヤ拝
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太陽の家

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「太陽の家」
日本で言えば天照大神の家だから、伊勢神宮や幣立宮になるのかしら?
マウイ島を旅する途上で、いつもこの太陽の家を意味する「ハレアカラ」が聳えていた。標高は3055m。威風堂々の風格だ。
寒冷地用の服を一切持って来ていなかったけれど、どうしても行ってみたい想いが抑えきれず、最終日に向かった。
天気予報は嵐。でも、前日に「いらっしゃい」とイメージが降りてきた。
午前3時に起床して外に出ると、星が濡れるようにピカピカと輝いていた。
車で漆黒の中、頂上へ向かうと、日の出と共に天空がラピスラズリのような透明感のある蒼色に変化していく。
山頂に建てられた小屋と、星々、月を入れて、シャッターを切る。
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暴風が刺すように体に浸みるが、神々しい光景の前では、体がどんどん温かくなっていった。
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朝日が昇ると、目の前の雲海はオレンジ色に染まり、背後にハレアカラ山の影が伸びる。
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それにしてもどうだろう、この異様な朝日の強さは。まるで胸の、心の奥を真っ直ぐ射抜かれているような光。
世界各地で様々な朝日を見て来たが、まさにハレアカラの光は「Reborn・(生まれ変わり)」と呼ぶに相応しい光だった。
膝をついて手を合わせると、自然と涙が流れ落ちた。
              ノムラテツヤ拝
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