一枚の絵2017-03-29 Wed 12:28
![]() イースター島へ向かう前、6カ月にわたってさせてもらった中日文化センターのセミナーが無事に終了した。 世界の絶景・秘境をくまなくみんなで旅し、そこに撮影のテクニックや撮影秘話などを詰め込んだ。 毎度、昔のスライド写真を押入れから引っ張り出し、必要であればデジタル化してセミナーで見てもらった。 振り返る。 写真家になると決めた20歳から、42歳まで不思議と振り返ることがなかった。 きっと目の前に広がる対象が大きくて、そんな時間が無かったのかもしれない。 でも、今回は強制的に振り返ることで、多くの学びがあった。自分がどんな気持ちで撮っていたかも、湧き上がってきた。 原点回帰という言葉があるけれど、まさに僕にとって、セミナーの写真選定は、そんな旅路。 ヨーロッパ編から始め、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、南極、アジア・ポリネシア編と世界を一周した。 最後の挨拶を終えて、機材を片づけていると、京都からわざわざ参加してMさんが話しかけてきた。 「今回、野村さんによって旅させてもらった場所、それを一枚に入れてみました」と白い大きな袋を渡される。 「わたし、デザインの仕事をしてて」 中に入っていた箱を開けると、そこには白地のキャンバスに狼やパフィン、モアイやガラデレオン、クジラやオーロラ、虹や熊など話したすべてが絶妙なバランスで組み合わされていた。そして自分とソニーのカメラまでも。 あまりにも素敵な出来栄えに、僕はしばし声を失った。 そして絵がとても下手な僕には、こんな風に表現できるMさんが眩しく見えた。 「今回は色を付けませんでした。それは野村さんの見た色、私の想像した色、見る人がそこに色を付けてくれればという思いで」 失敗なしの一発勝負で書き上げた力作。だからこそ、絵からとても静謐な風が吹いてくるのだ。 有難うございます。 大切に仕事場に、飾らせてもらいますね。 そして僕はイースター島へ飛び立った。 富士が手を振って見送ってくれたかと思えば、タヒチでは虹のお出迎え。 少しずつ、イースター島&タヒチの旅を振り返っていければと思う。 今、成田エクスプレスで成田空港へ向かっている。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
島の愛2017-03-28 Tue 19:24
![]() イースター島から昨夜帰国した。 僕が担当したのは、フォトツアー。 皆さんが楽しんで頂けるよう、心を尽くしました。 天候も味方してくれ、とても素晴らしい絶景が連日眼前に広がり、皆さんも大喜び。 ありがたいな、島の神々に心から感謝し、大地をゆっくりと撫でました。 さて、明日からは主催の「ウユニ塩湖&イグアスの滝」へ。 休む間もなく、飛びます。 「それだけ飛び回っていて疲れないのですか?」 とよく聞かれるけれど、地球って不思議なのです。 「周りの人が幸せになるよう、一所懸命動いていると、旅を終えてから暖かで大きなエネルギーに抱かれます。地球の愛の力なのかな?」 よく分からないけれど、出せば出すほど、それ以上その力は入ってくる。 だからまったく疲れません。 体調も万全。 明日から、またみんなと一緒に楽しんできます。 写真はイースター島で1番のイケメンと名高いモアイ・ピロピロと太陽。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
モアナ2017-03-22 Wed 22:42
![]() なぜこんなに感動するんだろう? 成田~タヒチまでの機内で、映画「MOANA モアナと伝説の海」を見た。 ディズニーの新作だ。 こんな歌の出だしで始まる。 誰も知らない 島を見つけに行こう。 故郷の島を 離れようとも 進もう。 祖先の物語を 消して忘れず 語り伝えていこう。 そして終わりこう結ばれる。 打ち寄せる波を ずっと一人見つめてた 何も知らずに そうよ 期待にこたえたい でも気づけば いつも海に聞いているの どの道を進んでも たどり着くのは同じ 許されないの 憧れの遠い海 空と海と出会うところは どれほど 遠いの 追い風受け漕ぎ出せばきっと わかるの どこまで 遠くいけるのかな そうね みんなとても幸せそうだわ それは分かるの そうよ 自分の居場所があるのって 本当素敵なことよね この道を進んでく 望まれることは同じ でも心に響くのは違う歌 光り輝く海が わたしを 呼んでる おいでよって 早く見つけてほしいと 呼んでる 教えてよ そこには何か待ってるの? 空と海が出会うところは どれほど 遠いの 追い風受け漕ぎ出し きっと わたしは 行くのよ まずは最新のVRが駆使されることで、映像がまるで本物。ここまで来ると、もはやアニメーションを超えて限りなくリアル。空も花も、人間の肌の質感も、そして波間に輝く光の粒も。 村長の娘として生まれたモアナ。サンゴ礁に囲まれた天国のような島で、みな幸せに暮らしていたが、モアナはどうしてもサンゴ礁の先の大海へ出てみたい想いに駆られる。 両親は反対するが、おばあちゃんの一言、そして先祖の来た道を知ることで、自分も船を出すことに。 そして、もう一人の主役の存在が何よりも良い。 ポリネシア全域にトリックスターとして伝わる半神半海のマウイ。島を釣り上げ大地を作り、太陽を捕まえて昼を長くし、火を盗んで自然界に豊かさをもたらした。釣り針型の巨大な斧を持ち、その力で何にでも姿を変えることが出来るが、ちょっと暴れん坊であり、破壊神なところもある。 大いなる旅路モンゴロイドの世界で言えばワタリガラス、日本で言えば、それはスサノオノミコトになるだろうか? 映画は生命の源テフィティの心を、マウイが奪ってしまうところから始まる。すると世の中に闇が充満するようになり、その心をモアナとマウイで返しに行くというストーリー。展開自体は、まさに王道。でも、それを真っすぐ心に届かせる工夫がいたるところでされている。映像の細やかな作りであったり、効果的な歌の挿入であったり。 この映画の芯を貫いているのは、昔からの伝統を途切れさせるのではなく、受容し、今の時代に皆が幸せになるように叡智を使うこと。 そして今までの自分の世界に閉じこもるのではなく、新しい世界に飛び出してみよう。そこにはきっと新たな出会いと学びが隠されている。海の中に埋まる財宝を探しても良い。でも本当は勇気を持って挑戦することが、心に火をつけ、新たな体験と経験を身に付けさせてくれる。 それこそ、世界が、自然が、地球が、僕たちにくれる最高の宝物なのだ。 ![]() モアナとはハワイ語でオーシャンの意味。 この世は心の内側と外界が密接に呼応する世界。だったら、自身の心が燃える方へ、生涯挑戦し続けていたい。 この2年、ポリネシアの島々を数多く旅する中で、僕は一つのことを気づかされた。それを映画の中で、マウイ神が言うのを聞いて泣いた。 「海は島と島を分け隔てるものじゃない、海は島と島を結ぶものだ」。 あと4時間で、ポリネシアの中心地「タヒチ」へ到着する。2時間の待ち時間を経て、チャーター便でポリネシア東端の「ラパヌイ(イースター島)」へ。 僕が今、飛行機で向かっている航路を、大昔、船で渡った人々がいる。 台湾、または中国の南方からミクロネシアへ漕ぎ出し、そのままポリネシアへ拡大していった偉大なる旅路。 新たな冒険、それは何も未踏の島や山を目指すだけではない。新しい自身を決めるのは自分。人生という大海原で、無数の新しい選択があるはずなのだ。 モアナのように、皆、それぞれの人生で「伝説の海」を渡っている。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
はかたのちから2017-03-21 Tue 20:54
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メールアドレス変更2017-03-20 Mon 21:54
20年近く長年使用してきたAOLのメールアドレスですが、時代と共に使い勝手が
悪くなり、セキュリティの問題で不意にロックされたりするので、思い切って メインアドレスを変更することにしました。 メインは fieldvill@gmail.com または tetsuya@glacierblue.org になりますので、どうぞ宜しくお願い致します。 あと、長年テツヤ通信を一斉送信していましたが、これからはブログ http://fieldvill.blog115.fc2.com/ またはフェイスブック https://www.facebook.com/nomura.tetsuya.7 でご覧いただければ幸いです。 ツアーなど個人的、クローズなものは、通信で今まで通り配信させて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |