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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ドツォ

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ブータン人はお風呂好きな人が多い。
昔からの伝統で「ドツォ」という入り方があると聞き、早速体験した。
連れて行かれたのは掘っ建て小屋、かなり怪しいが、中へ入ると檜で作られた木舟に水が張られていた。そこに地元のおっちゃんが黒い石を巨大ペンチのようなもので挟んでは、中に入れる。その瞬間、ジュワッと蒸気が上がった。
風呂の表面には緑色の草が。匂いを嗅ぐとそれはヨモギだった。まさに天然のアロマセラピーだ。
「水着で入っても大丈夫です」とアドバイスをもらうが、もちろん全裸。
本当に気持ちの良い場所は、すっぽんぽんで全身で感じないと。
ヨモギの香りに包まれ、さらに焼かれた石が入れられることでミスト状の空間に。遠赤外線効果で、きっと温浴効果が高いんだろうな。
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こうなってくると、テンションが上がってくる。
よもぎをどっさり湯船に入れて、風呂場で叫ぶ。
「おっしゃぁ~」
ブータンのお風呂、最高に気持ち良かったです。
            ノムラテツヤ拝
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ディスカバー

キジ

「人生で大切なことは“ディスカバーご近所”」
これが、うちの父親の口癖だった。
世界は広く深い。でも身の周りに新たな発見、ドキドキするような宝物を見つけられない人は、日本各地をまわっても、世界各国を旅しても、はたまた宇宙に飛び出しても、それらを見つけることはできない。
すべての基本は身の回り、ご近所だと父は説いた。
それは「身内を愛せない人は、他の人を愛することは難しい」ことにも繋がっていくのだと。
だからこそ思う。
人生という長い旅で大切にすることは“バランス”なのだと。
身近を大切にすることで外側も大切にし、日本を愛することで初めて異国を愛することが出来る。
パタゴニアに2年間ほど暮らした時、現地で取れた肉、野菜、卵などを食べ、チリ人と遊び、大自然に抱かれていた。
半年ほど経った頃だろうか? 自分の身体と思考回路が少し変化していることに気付いた。
日々森の中を歩いていたからか、結果にコミットするライザップの宣伝じゃないけれど、身体は引き締まり、登山するには最も理想的な体型となり、パタゴニアの友人に影響されたのか、どんどん時間厳守にだらしなくなっていった。でも不思議と心は静かに、大らかになっていった。
面白くなるのは日本に帰国してから。
あのパタゴニアの時間を想像すると、すぐにその時の自分に気持ちを戻すことができるのだ。チャンネルとでも言うのかな? パタゴニアのチャンネルに自分を合わせると「パタゴニア哲也」になり、2年住んだ南アフリカに合わせると「アフロテツヤ」、イースター島に合わせれば「モアイてつや」になっていく。
身体の中に新しい自分が、どんどん作られていくような感じなのだ。
異国で数年間生活することは、その国の美しさを感じられるのは勿論だが、日本の素晴らしさを再認識することでもある。
自然の巨石・巨木に神を見る八百万の神信仰(神道)、血管のように張り巡らされた電車やバスの交通網、かゆい所に手が届くライフライン、世界中から面白いもの、美味しいものが輸入される豊潤さ、そして僕が最も素晴らしいと感じているのが、選択権の多さだ。
例えばサラダドレッシングに目を向けると、これほど細分化されて、多くの種類が販売されている国は世界広しと言えども日本がナンバー1。どれを買おうか迷ってしまうが、自分で作りたい人は買わないという選択権もある。物があって必要ないと選択するのと、無くて必要ないと選択するのは、やはり大きく違うことなのだろう。
今日は朝からよく晴れていたので、カメラをぶら下げて近くを散策。夏らしい青空が広がり、一羽のキジが歩いていた。
そっと近づいて、稲穂越しにパチリ。
ご近所にこそ“宝物”が隠されている。
「ディスカバーご近所」という探検を止めた時、外側の世界から宝物が一つ、またひとつと消えていく。
                  ノムラテツヤ拝
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