写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

イースター島

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今年2回目のタヒチ&イースター島のアテンド。
前回は3月のグラブツーリズム主催、今回は日本旅行の主催だ。
成田~タヒチのパペーテまでは、エアータヒチの運航便を使うが、タヒチからイースター島まではチャーター便。220人の参加者が乗って、モアイの島へと向かう。
南米航路と違い、同日到着が出来るというのも驚異的。実質日本~北米経由~チリ~イースター島とぐるりと回るよりも24時間も
早く到着出来るのだ。
去年、モデルの松島花ちゃんとテレビ撮影で初めて使った航路が僕のイースター島のイメージを変えることになる。
南米チリの一部だと思っていたイースター島が、間違いなくポリネシアに属していると体感した。それにより、今、ポリネシアの
本を作り始めたと言っても過言ではない。
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イースター島を初めて訪れたのは24歳のとき。それらか毎年のように足を運び、最後は移住。その時の体験を元に「イースター島を行く ~モアイの謎と未踏の聖地」(中公新書)」を出版した。
今回、僕が任されているのはフォトツアー。自分たちのグループだけで一台のバスを用意してもらい、時間のある限り、天気を読
みながら、臨機応変に最高のツアーに仕上げる。
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旅はバランス。縁あって集まってくれた方々と話しながら、角を取って丸くする。そして一つの仲間としての絆を深めていく。
さぁ、19回目のイースター島は、どんな姿を見せてくれるかしら?
            ノムラテツヤ拝
特大E-021
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タヒチ

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タヒチは、ポリネシアの中心に位置し、昔からここが交易の十字路になった。
遠く離れた人々は海で繋がり合い、たぐいまれな航海術で自在に行き来する。
首都パペーテの目の前に聳える城のような島「モーレア島」には、スペースシャトルのような形の「バリハイ山」が聳えていた。
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水上コテージがサンゴの上に作られ、リゾート感たっぷり。
女性陣が一生に一度は来てみたい憧れの地というのが、良く分かった。
海の上には、ツパイ島が、サンゴでハートを描く。
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ゴーギャンの見た世界が、未だに多く残るタヒチ。
愛と野性味に包まれた島が、ここにある。
           ノムラテツヤ拝
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ひかり

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理解を越えた現象が起きる。
そんな時は、考えて、考えて、考え抜く。
何か今までの体験が繋がることは、重なることは無いか?
そして答えが出なかったときは、そのまま放置する。
去年の5月下旬、僕は大分県国東半島の奥宮にいた。
磐座が3つある聖なる山。そこに祭られた聖地だった。
水の神が祭られる祠で撮影していると、突然ピンク色の光に包まれ、青白い何かが鳥居の中に見えた。まるでお湯のような涙が溢れ、数分号泣した。
http://fieldvill.blog115.fc2.com/blog-entry-2749.html
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「何かのメッセージかもしれないね」
僕の精神的支柱Sさんにそう言われたが、どんな事を言われているのか、見当もつかなかった。
答えが出るのは、その出来事すら思い出さなくなった頃、忘れた頃に、突然前触れもなくやってくる。
富士吉田浅間神社の薪能に招待されたので、カメラ片手に向かった。まだ友人宅に行くには時間があったので、周辺で最もエネルギーの強い山神社へ向かった。
富士山3合目に昔住んでいたため、この辺りは庭。あの時の思い出に浸りながら登っていくが、不思議なことに見つけられない。おかしいなぁと、また吉田の町へ戻り、友人に電話で聞いてみる。
「山神社に行こうと思ってるんですが、たどり着けないんです」
「あぁ、もっと行ったところだよ。おかしいね、間違えるような道じゃないんだけれど」
再度、上がっていくと、沢山の車が降りてきた。
そして、15分ほど登ったところに、小さな看板が見えた。
山神社奥宮。
やはり、さっきは手前でUターンしてしまったのだ。
山神社へ参拝すると、誰もいない。
いつものスポットへ行くと、小さな祠が。ここは昔、ストーンサークルが置かれていたが、世界遺産登録時に撤去されたという。
祠の美しさに、手を合わせるのも忘れ、シャッターを切る。そして液晶に映った写真に、驚いた。
なぜ?
僕がまったく写っていない。もう1シャッター。また写っていない。
体の力が抜け、頭頂から足先まで中心を一本の熱い線が通っている。
もしかして。
「何も願わず、何も祈らず、何も言わず、ただここに在る」
すると、僕というのもが写らないのではないか?
あの世界一の風景「とても静かで、感謝という愛の頂き」にいさせて貰った時の感覚に体を戻し、何も考えずに目の前の自然と共に在るとき、地球、宇宙という一つの命と混然一体になるのだ。
師である、星野道夫は自分を消す名人だった。でも、どうしてそう出来るのかを僕は聞くことなく、星野さんは逝ってしまった。
「世界の聖地、日本の神社仏閣のありのままの光を撮影しなさい」
とつぜん光が言葉の玉粒として降ってくる。
あの、奥宮の光のメッセージと、今回の山神社の森の光が、一本に繋がった。僕がやるべきこと、それは自分を消し、地球の想いの断片を一枚一枚に封じ込めること。
今までは、自然の中で集中し、対象に入っていくと、1万枚に1枚くらいの割合で、自分が消えた写真が生まれた。でもよく考えると、その時は意識がなくなり、何も考えず、ただ在る状態に近づいていたのかもしれない。
体の力を抜き、あの「静かで、感謝という愛の頂き」状態へ戻すことで、自然と僕の垣根が消えていく。
「自分が何をすべきなのか?どこを目指すべきなのか」を、自然から教えてもらった。
手を合わせ、車へ戻ると、20人くらいの団体客が参拝に向かうところ。ハッとした。最初行けなかった時に引き返し、また再度上がっていくときに沢山の車が降りてきた。あの人たちもきっと参拝者だったのだ。
時間にして15分ほどだろうか? 自分一人だけにさせてもらい、大切な言葉と体の状態を教えてもらった。
僕は自然が放出する素晴らしい力を、そのままの状態で届けたいと思う。
それこそが生涯のライフワークなのだと確信した。
          ノムラテツヤ拝
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断捨離

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出逢ったのは、もう4年前。
和歌山の「湯の里」旅館で。
映画監督ふーちゃんの紹介で「おもしろい会があるから、ぜひ来て!」と呼ばれた。
夕食時、僕の前に座ったのが、ひでこさんだった。
あまりに有名なひでこさんのことを、僕は知らず、数々のご無礼を。
海外の秘境話になり、「600キロの花園があるんですよ」と紹介すると「わたし、そこ行くわ!」と手を挙げた。
あれが断捨離の山下英子さんよ、と教えてもらったのは後のことだった。
社交辞令だろうな、と想い、一応、南アのツアーを開催するときにメールを送った。すると、「わたし、やましたひでこ、約束したことは必ず守ります!」との返信が。ずいぶん男前な方だなぁ~と嬉しくなった。
南アフリカの絶景花園を一緒に旅し、ペルーのマチュピチュ&ナスカ&北部、ペルー最後の秘境「チャチャポーヤス」までも来てくれ、人生の達人は、僕たちに色々と教えてくれた。
今では誰もが知っている「断捨離」という言葉。
これはひでこさんが作った造語だ。ヨガの断行、捨行、離行の頭文字を作って断捨離。つまりひでこさんこそが、断捨離の祖というわけだ。
「てっちゃん、断捨離っていうのは家事とか、身の回りを綺麗に整頓しておくってことではないのよ」
最初の頃に聞いたこの話が、僕は好きだ。
「断捨離の究極の目標は、自分の人生を自身で自在にすること」
つまり、身軽に動け、好きなものだけに囲まれ、素敵な友人・知人がいること。
「自由自在になる手段、それこそが断捨離なの」
てっきり家事とかお片付けのやり方が断捨離なのだと思っていた僕は、まさに目から鱗だった。
色々なメソッドがあるみたいだけれど、ひでこさんを見ていると、断捨離はとても単純だ。
周りにいてくれる人を、囲まれている物を、そして手元に来てくれるお金を慈しみ、大切に愛すること。自分の中に嫌いな感情が湧き上がってきたら、俯瞰的に自分を見つめ、別の角度からそれらを不要の感情へ変化させていくこと。
「嫌い」と「不要」は、体内に及ぼす影響が全然違うのだから。
ひでこさんに誘われて、断捨離パーティーへ出かけた。
詳しくは書けないが、東京のど真ん中にある高層マンション。
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そこで美味しいご飯を頂いてから、ひでこさんの部屋へ招いてもらった。
僕はすごい興味があった。
断捨離の祖は、どんなところで、心地よい空間を作り上げているのか?
「断捨離とは、空間の考えるスペシャリストでもあるのよ」
ひでこさんの口から、今日も名言が飛び出した。
入った瞬間、玄関には、懐かしいキリンの木彫りが。
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南アフリカの店でひでこさんが一目ぼれ、でも重くて持っていけないため、僕の方で手配して日本へ送ったっけ。でもあまりに頑丈な箱に入っていたため、それらを外す器具を買ってから、ようやく開けたのよ!と、ひでこさんが笑った。
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部屋には、ペルー産の土器が、ポイントポイントに使われていた。
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そして、日中交流大使のひでこさんらしく、龍や花瓶もさりげなく置かれていた。
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断捨離は物を捨てることではなく、物を取捨選択すること。だからこそ好きなもの、快適なもの、ココチ良いものを、何よりも大切にする。
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それが心のワクワク・ドキドキに繋がっていくのだから。
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ひでこさん、今日も沢山の笑いと学びを有難うございます。
また遊びに来ます。そして世界の絶景を一緒に旅しましょう!
                ノムラテツヤ拝
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深遠風景

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知床に行く人の殆どが寄る、清里町にある神の子池。
摩周湖の伏流水から出来るコバルトブルーの池だ。
シーズンなのか、池の周りにはカメラマンたちが三脚を立てて撮影している。
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その間から、一枚、二枚とシャッターを押して終了。
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そして池を泳ぐ小魚をボーっと見つめた。
ゆらゆらと列を組んで進んでいく先には、誰もカメラを向けていない黒い池が。
歩いて行ってみると、ビックリした。様々な色の葉っぱが水面に浮き、それらがまるで音楽の音符のように見えてくる。
風の音、鳥の鳴き声、木々のすれる音、せせらぎの音、すべてが混然一体となり、森の音として流れてきた。
自然は美のかたまり。
誰も見つめない風景の中にも、泣きたくなるほど深遠な風景がある。
            ノムラテツヤ拝
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