島の全景2017-08-25 Fri 17:32
![]() イースターへの渡航歴は19回。 現地に住んで、写真絵本「イースター島 ちいさくて大きな島(福音館書店)」と「イースター島を行く ~モアイの謎と未踏の聖地(中央公論新社)」を出版した。 島の隅々まで、ほぼ訪れていない場所は無いほど歩いた。 でも、まだ撮れていない写真があった。 2冊の本で頭を悩ませた、島の全景写真だ。 陸から撮ったものでは小さすぎ、ドローンの写真も捕らえきれていなかった。 空撮出来ない理由は2つ。 まず15年前から観光用のセスナやヘリなどが全面禁止され、軍が領空すべて支配していること。そしてもう一つがチリ側のサンティアゴから飛んでくる時、どうしても地味な島東部から回り込み、空港へ降りていく。そして訪れる半分以上は天候が悪く、良いコンディションで臨めないのだ。 でも、19回も通い続けると、神様がほほ笑んでくれることもある。 島での観光がすべて終わり、飛行機へ。窓際に乗り、カメラの準備をした。 機体は滑走路を東から西へ飛び立ち、そのまま一路、タヒチへ飛ぶ予定だった。 が、上がってから少しすると、左翼が少し傾き始める。 まさか、ほんとか? どんどん角度が付き、島の西側の斜面を旋回していく。 ![]() 一番見たかった派手なラノカウ火口越しのイースター島全景。 昔の写真集とかでは見たことがあるが、最近のものでは皆無。それが今、眼前に。 天候は晴れ。見事な光がクレーターに落ちていた。 震える。 この20年の想いを一気に吐き出し、あの静かな頂きの世界へ自分を戻す。 一枚、一枚、イースターは生き物のように表情を変え、僕を魅了する。 そうか、島が撮らせてくれているんだ。 ![]() それを感じた瞬間、ぶわっっと涙が浮かび上がった。 ピントがずれる。マニュアルで再度合わせ、また一枚、もう一枚と無意識にシャッターが切れた。ようやく撮影させてもらえた。 これが本物のイースター島の貌だ。 ![]() 機体はぐるりと島上で旋回し、眼下にアフ・タハイのモアイ像が米粒ようのに見 えた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
有楽町セミナー2017-08-25 Fri 09:59
![]() 明日は有楽町ビックカメラで、ソニーのカメラセミナーだ。 今回は新製品α9で撮影した写真もふんだんに使う新バージョン。 ドキドキ・ワクワクするような、笑いの多いセミナーにしたいと思う。 さぁ、楽しむぞ~ お時間のある方は、ぜひ有楽町へ遊びに来て下さいね! お待ちしております。 https://ers-sony.secure.force.com/Event/pageEventDetail?e=a245F0000015bZgQAI&p=%E6%9D%B1%E4%BA%AC 野村哲也拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
奇跡のイタリアン2017-08-25 Fri 08:51
![]() 名店は、住宅街の一角にひっそりと建っていた。 横浜市三ツ境の、とあるレストラン。 ここに、もう6回は足を運んでいるだろうか? 大好きな浅野夫婦に紹介してもらった店は、イタリアのマンマの味を想像させた。 よく日本人の舌に合わせて、マイルドに、甘めに、と迎合する店が多い中、見事なまでの現地仕様になっていた。 「カポナータ」から、もはや、のけぞる。 生ハムにメロンは、生ハム&いちじくor生ハム&桃にした方が美味しいと思うけれど、海老のアヒージョも完璧な味わいだった。 そして普段あまりお見掛けしない大ぶりのムール貝。白ワインで蒸され身はぶるんぶるん、そこから出てくる出汁の美味さに、麺を入れたくなった。 ![]() 夏野菜とアンチョビのピザは、ローマ風。生地はパリパリだ。 ![]() そしてラストが看板メニューの四種のチーズリゾット。今日も安定感抜群。まるでチーズじゃん、と突っ込みたくなるほど、米の中にぎゅぎゅぎゅっと凝縮されていた。 ![]() 「まだ帰らないよね? 家にてっちゃんの好きな日本酒を用意しておいたから」 と旦那のあっちゃんが嬉しいことを言ってくれる。 素敵な浅野家へ向かい、写楽や義侠を酌み交わしていると、美人の娘ゆいちゃんが帰ってきた。 「てっちゃん、今、ゆいはダイエット中なんだって」 話を聞いてみると、食べるのが好きで、それがストレス発散にもなっているので、気を抜くとすぐ太ってしまうのだという。 「どれだけ食べても太らない方法があるよ」 ゆいちゃんの瞳が、キラキラと輝き始めた。 その技を伝授して、それから体の整え方、そして口癖のことを話す。ゆいちゃんに伝えているつもりが、実は自分に向かって話していることに、途中で気づいた。 僕は、こんなに影響され、今もそれをモットーにして生きているんだな。 僕には師と呼ぶ人が何人もいる。 精神的支柱のSさん、気を教えてくれた矢山先生、写真の師である星野道夫氏、そして生きる上で大切な指針を教えてくれた佐藤富雄先生。 大ベストセラー作家であり、著作物は100冊をゆうに超える。理学博士であり、北極にシロクマを撃ちにいく一流ハンターでもある。 20代前半、先生からは大きく2つのことを教えてもらった。 1、人生は口癖で変わるということ。 人の悪口は言わない、愚痴は言わない、なりたい自分のイメージに口癖を合わせていく。 2、人生に迷ったら、損得ではなく、ドキドキ・ワクワクする方を選ぶこと。 今、ゆいちゃんに話していることは、そのまま富雄先生の受け売り、何だか涙が出るほど嬉しくなった。 こんな風にして、亡くなった先生も、僕の中で生き続けているのだ。 「人生の師」は多ければ多いほど面白いと信じている。 だって、人間は一人で個性的になる人など皆無。みんな真似て、学び、それらを血肉に変えていく。 その師と師の在りえない組み合わせこそが、新たな個性を生み出していくのだ。 自分が敬愛した人たちから多くを学び、それらを組み合わせて、新たな地平を拓くこと。これが年下に生まれた人たちの使命だと思う。 帰り道、富雄先生のことを思い出す。 熱海に引っ越したばかりの時、海岸に突き出した先生の事務所を訪れた。 「よく来たなぁ~」と抱きしめてくれ、そのまま僕の瞳の奥を覗いた。 「心配していたんだよ、写真家としてやっていけるか?でもそのワクワクしている目があれば大丈夫だな。地球をたっぷり楽しみなさい!」 先生、僕は先生の思い描いたように、地球を楽しんでいますか? 「もっと大きく」 きっと先生なら、そう言われますね。 地球は限りなく大きく、そして深遠ですものね。そして僕たちには地球を越えて、宇宙へ飛び出す世代ですから。リミッターを外し、全力で100歳まで駆け抜けます。 先生、早く生まれ変わって来てください。 この世でお待ちしております。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
| ホーム |
|