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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

エクレア

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甘いものが苦手だ。
幼い頃はアイスクリームやシュークリームなどスイーツを楽しんでいたが、高校生くらいから体が急に受け付けなくなった。中でもカスタードクリームや生クリームは特に駄目で、ある時に無理をして食べたら蕁麻疹がでた。
味覚がとても似ている友人のTさんにそんな話をしたら、
「野村さんはきっと本物のエクレアを食べてないんですよ」との返事。
「それはどこで食べられるの?」
「世界広しと言えども、やはりアントワープですね」
彼は日本人としてはとても珍しい“アントワープ公認”のダイヤモンド鑑定士だった。
フランス・パリのような鉄筋で作られたアントワープ駅から目抜き通りを200mほど行ったところに、その店「Del Ray」がある。ショーウィンドーには、まるで宝石と見間違わんばかりのケーキやチョコが林立し、店内へ入ると気品ある甘い香りに包まれた。
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目的のエクレアは・・・
何と残り一本のところでゲット。危ない、危ない、まだ正午だというのに、もう売り切れ寸前なんて。
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ピスタチオのケーキ、ダイアモンド型のチョコ、プレイリーヌも購入して、宿へ持ち帰った。
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早速エクレアを取り出してみる。通常見ているエクレアよりも細く、チョコレートは黒い。
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口に含むと、生地は分厚くてしっとり。中のカスタードクリームは白く、バニラの黒い粒が入っている。ダークチョコと上品なクリームのマッチングに、20数年ぶりに「美味い」と言葉がこぼれ落ちた。
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今まで食べていたものは、一体何だったんだ。
Tさんにすぐさまメールすると、返信が。
「有難うございます。そのエクレアをモグモグ食べながら、ダイヤモンド取引をやってます(笑)」
持つべきものは、世界中の味を知り尽くす、味覚の似ている友。本物のエクレアは、確かにアントワープで売られていた。
        ノムラテツヤ拝
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ブルージュの美

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フランドル地方の水の都「ブルージュ(Brugge)」。
Bruggeとは、橋を意味し、縦横に流れる運河に、50以上の美しき橋が架けられている。
イタリアのヴェネチアと比較されることが多いが、あちらはアドリア海の女王。対して、こちらは15世紀から都市の機能を失った中世の都。まるでその時から時の流れを拒んでいるかのような佇まいに、作家のローデンバックは「死の都」と呼んだ。
車も通らず、路地裏からは憂いとエロティックさが漂う様は、まさに理想的。夕、夜、朝と僕は迷路のような街を歩き回り、いくつかのポイントで重点的に撮影した。
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初日は無風だったため、鏡のような凪いだ世界が広がったが、翌日は朝からずっと強風の雨。夜になって僅かに止んだ隙に目的の橋へ向かった。
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雲が低く垂れこめ、町の明かりを吸って赤く染まっている。風によってさざ波がたっていたが、そこに自身の描きたい絵が見えてきた。
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写真家の絵筆でもあるカメラとレンズを選択して一枚、また一枚。
最終夜、ようやく僕の介在しない、生のブルージュが浮かび上がった。
         ノムラテツヤ拝
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ビールの意味

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なぜベルギーはビールの道を選んだのか?
南にはフランスがあり、東にはドイツがあるから、赤ワインも白ワインも万全、という理由もあるだろうが、ビールですべてのアルコールを表現しようとしたのではないか?
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ベルギーは、通常ラガービールやピルスナーなどに使われる下面発酵ではなく、上面発酵のビールが作られる。糖度も高いため、度数も8~10%のビールがざら。コップに注ぐと、トロトロしているのはそのためだ。
自然発酵ビールのランビックは、耐久年数を高めるために古いホップを使い、樽で寝かせて3年以上。味はワインに似ている。
これだけ美味いチョコに、何を合わせるか?
もちろんシャンパンは王道だろうけれど、赤ワインよりも、僕はベルギービールの方が合うと確信した。
特に上面発酵のトラピスト系のビール「ロシュフォール8」とチョコレートは、見事な相乗効果。どちらの旨みも引き出してくれるのだ。
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「ビールとチョコレートの国を愛するのは簡単だ」。
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これはオバマ前大統領が、ベルギーを訪問したときの名言だ。
ブリュッセルから電車に揺られること1時間ちょっとで、昔から憧れた水郷の町「ブルージュ」へ。
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どうして憧れたのかは次回にして、よく比較されるイタリアのヴェネツィアよりも大きく、森があることに驚いた。
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町中のビール屋さんに入ると、やっぱりビールとそれを注ぐグラスが同時に売られている。
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その横には、ミモレットやブルーチーズはじめ、地元で生産されるチーズが所狭しと売られていた。
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こんな国、嫌いになれるはずがない。
     ノムラテツヤ拝
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ブリュッセル名物

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気合いを入れて、チョコレートを食べてみた。
ベルギーの年間チョコ消費量は一人当たり8.4キロ。約4万円も使うと言われる。
チョコレートの歴史は中米のマヤ文明まで遡ることが出来るが、なぜベルギーがこうもチョコ王国に成り上がったのか?
それは近世にスペイン人探検家がメキシコからカカオの種子を持ち帰り、宮廷に新しい飲み物として広めた。17世紀にスペインに支配された時、ベルギーにチョコレートが伝わった。そして1885年、ベルギー国王レオポルド二世が個人の財産でアフリカのコンゴを買い、植民地化した後にカカオのプランテーションを一気に進めたという。
ベルギー王室ご用達のチョコレート屋は6軒。Godiva,Galler,Mary,Neuhaus,Van Dender,Leonidas。一軒ずつ入り、ビター系のトリュフチョコを買い、食べ比べすると、さすがに各店個性が違い、それぞれのレベルは極めて高い。
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でも、圧倒的な味を僕に感じさせてくれたのがMary。
ビター、マイルド、オレンジピール、ナッツ。そのすべてが舌にのせた瞬間、全身にぶるっと震えがきた。チョコレートってこんなに美味しいの?
呆然としながら、ブリュッセルでしか食せないGodiva名物のイチゴチョコ。
生イチゴの底にチョコレートが付けらえた逸品。これも酸っぱさとビターが絡み合い、見事なマリアージュだったなぁ~。
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そしてブリュッセルといえば、やっぱりワッフル。外はカリカリ、中から旨みがこぼれ出た。
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満腹になりながら細い路地を進むと、凄い人だかりが。見上げると、遠くに小便小僧が立っていた。
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左右正面から撮影したが、やっぱり僕は左側からの微妙な腰つきが好きだな。
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ふと、横の店を除くと、4色の小便小僧のチョコレート像や、足元にいちごを置いた巨大なチョコ小僧がこちらを見つめていた。
            ノムラテツヤ拝
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グランプラス

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夜の闇をかき分けると、目の前に鐘楼が現れた。
細い路地を人波に乗って行くと、ブリュッセルの誇りと呼ばれる場所へ出た。
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110m×70mの広場の周りをぐるりと囲む圧巻の建造物群。
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自分の立つ位置から建物のまばゆい光が放射され、闇の中に浮遊するような不可思議な感じ。
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一歩足を踏み出すために、少しよろめく。その場にへたり込むと、ブロック状の石畳が、丁寧に敷き詰められていた。
触ってみる。
ひんやりした冷たい温度、横になぞると、すべらかな肌のような感触に、この地の数奇な歴史を想う。そして人はいつでも、どこからでも、やり直せるという力に圧倒された。
ブリュッセルの中心部「グラン・プラス(Gland Place)」。ここは1695年のルイ14世の命令によるヴィルロワ将軍の砲撃で、市庁舎を除いた建物が破壊されてしまう。しかし町の同業組合(ギルド)の力で、ヒビの一つまでくまなく元通りに再現された奇跡の広場なのだ。
夜は人が溢れ返っていたギャルリー・サン・チュベールのアーケードも朝は静まり返り、薄い青空の下、グラン・プラスはまだ少しばかりのライトアップがされていた。
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こんな静と動のコントラストにたまらなく惹かれる。
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広場の中央には、クリスマス用のツリーがたてられ、今か、今かとライトアップを待っている。飛行機雲に朝日が当たり、今日も美しき一日が始まっていく。
          ノムラテツヤ拝
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