FC2ブログ

写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

光の魔術師

DSC06117.jpg

奇跡の美術館はまだ終わらない。
オランダでもう一人愛して止まない画家、それはレンブラント。
最初に見たのは20歳の時。仄かに当たるランプのようなオレンジ色の光、そして緻密に計算し尽くされた写真のような絵。超精密画の世界を体現した光の魔術師、それがレンブラントだ。
このマウリッツハイス美術館にはレンブラント作品が十数点がるが、特に有名なのが、彼の代表作でもある「テュルプ博士の解剖学講義」だ。
DSC06053.jpg

部屋の壁面を覆うように飾られた絵からは、光を自在に扱う画家らしく強弱、濃淡、静動などを完璧に組み合わせた一枚だった。
描かれているのは、ニコラス・テュルプ博士が腕の筋肉組織を医学の専門家に説明している場面。
DSC06062.jpg

一点一点、キャプションも含めて見ていくと、一枚の前で足が止まった。
セルフポートレイト。
レンブラントの晩年の自画像だが、その右目の強さ。
DSC06096.jpg

すべてのものを射抜く力に、僕は殴られたような衝撃を受けた。
もっと突き詰めて、もっと冷徹に、もっと、もっと。
「人生には終わりがあるが、芸術には決して終わりがない」
口がかすかに開き、そんな言葉が聴こえたような気がした。
人生長く生きても、たったの100年。
でも芸術は、数百年、数千年の時を越えて、僕らに語り掛けてくる。
ノムラテツヤ拝
DSC06103_20171124164342dde.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

ヨーロッパ | コメント:0 | トラックバック:0 |

奇跡の美術館

DSC06000.jpg

アントワープから30分ほどでオランダのロッテルダムに到着。そこからローカル線で更に北上すると、目的の町、「デン・ハーグ」が見えてきた。
ベルギーではチョコとビールを極める旅だったが、オランダは芸術三昧の旅にしよう。駅から歩くこと10分でお洒落なマウリッツハイス美術館へ。入口で14ユーロを支払い、荷物をクロークに入れた。
目的の部屋は3階の15番。入ったすぐ左手に、憧れのあの少女が待っていた。
「真珠の耳飾りの少女」、または「青いターバンの少女」と言った方が分かりやすいだろうか。
僕はオランダで愛して止まない画家が2人いる。フェルメールとレンブラントだ。
特にフェルメールの作品は、この世に30点ほどしか存在しないにも関わらず、この美術館に3点も収蔵されている。
部屋には自分一人だけ。青いターバンの少女の近くまで寄り、じっくりと対峙した。
DSC06028.jpg

まず、ラピスラズリで作られた高級絵具ウルトラマリンを使って塗られた青いターバン。実物を前にすると、それらをいかにして塗り重ねて蒼という色を深めていったのかが、筆遣いで分かる。そして少女の口元が少し開いているところから、無限に想像がかきたてられる。瞳はぼんやりとして全体を見つめ、角度を変えると、モナリザのようにどの角度からも目が合ってしまう。無垢さは肌の白さから、艶っぽさは口紅の赤から醸し、下唇を明るく光らせ、上唇の輪郭をぼかすことで、更に初々しい質感を出している。
DSC06028-2.jpg

フェルメールの素晴らしさは、光の扱い方にある。写真もまた光と影の組み合わせなので、学ばせてもらうことが多くある。
この絵は正面左奥から光が当てられ、顔全体が浮かび上がらせ、その光の先に将来の希望を表しているように見えた。
もう一枚は、「デルフトの眺望」。フェルメールが生まれ育った町・デルフトの空気感をシンプルな色使いで描き、3点目の「ディアナとニンフたち」も、肌に当たる光の柔らかさに惹かれた。
DSC05995.jpg

憧れた作品を前にすると、魂が歓喜するのが分かる。血が湧きたち、細胞が泡立つ。
「芸術は鑑賞するものではなく、一体になるもの」
一級の名画から、いつもそんなことを教えてもらう。
ノムラテツヤ拝
Companions.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

ヨーロッパ | コメント:0 | トラックバック:0 |
| ホーム |