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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

絶景世界

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南米にはラクダ科の動物が4種いる。
アルパカ、リャマ、ビクーニャ、そしてグアナコだ。
パイネ国立公園は、グアナコの生息数世界一を誇る大地。
群れが湖畔を走り回り、時には雄同士が体当たりをかます。
間近で見ると、長いまつげにクリクリの瞳。唇は葉っぱを食べ、反芻するためか緑色だ。
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サルトグランデ(大滝)の上に虹がかかり、風上に体を傾ければ45度でピタリと止まる。
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今夜は新月。天空に散りばめられた星々の麓に、漆黒のパイネ山群が浮かび上がった。
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          ノムラテツヤ拝
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総理公邸晩餐会

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三週間ほど前、突然、外務省から連絡が入った。
「内密にして頂きたいのですが、チリのミチェル・バチェレ大統領が来日されます。
そこで晩餐会を開催するのですが、日本在住のチリとの関係が深い方、またはプロフェッショナルの方に来て頂ければと思い、連絡させて頂きました」
「・・・・・・・、晩餐会ですか? 何かの間違いじゃ?」
「外務省より、大使館及びチリ関係者に打診したところ、各方面より野村様の名前が出まして。
こちらでも調べさせて頂き、正式に招待を決定しました」
そんなやり取りをして、少し前の記事のスーツを買いに行ったというわけ。
パタゴニアから戻ると、一通の手紙が。哲也殿の裏には、安倍晋三総理大臣の文字が。
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中には招待状と、ハイヤーに張る標識票が入っていた。
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横浜の自宅から国会議事堂前まで向かうと、日本の旗とチリの旗が仲良く揺れていた。
入口で招待状を見せるとすぐに黒服の方が現れ、総理官邸の脇を通って、総理公邸へ案内された。歴代総理大臣の写真が飾られる大きな広間で待つことに。時間が経つごとに続々と招待者が到着する。天理市の並河市長はじめ、ノーベル物理学賞の天野博士、国立天文台の林台長、アンドロイドで有名な大阪大学の石黒博士やチリでお世話になった小川大使など、錚々たる面々が。
写真家はともかく、芸術家すら自分以外一人もいない・・・。
どうして僕はここに???と挙動不審になっていると、首脳会談の終わった二人が公邸へ到着された。
晩餐会の部屋の入口で一人一人挨拶する。やがて僕の番になると、安倍総理はにこやかに微笑まれ、バチェレ大統領と二言、三言、話をさせてもらった。
会場は天井が曲線でガラス窓となり、中央にシャンデリア。座席表を見ながら、自分も席に着いた。
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僕たちの円卓は、チリで最も有名なロボット博士2人、バチェレ大統領の広報担当官と警備官、安倍総理の側近、そして外務省の南米局長という顔ぶれ。
安倍総理の話の後にスペイン語で乾杯の「サルー」。
バチェレ大統領の話の後に、日本語で「乾杯」と杯を交わしあった。
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富士が描かれたメニュー表を見ると、敬意を表してバチェレ大統領、ホストが安倍総理と記され、前菜から怒涛のように料理が出てきた。
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僕は、この晩餐会に参加するにあたり、楽しみにしていたことがあった。
「チリの大統領をもてなすのに、日本国は一体どんなワインを使うのだろうか?」。
その答えのひとつは甲州ワインだった。
疑問を同じ卓の総理側近の方に伝えると、「わたしたちも随分と悩みました」と切り出した。
「わたしたちが外国に出かけて、安い日本酒が出されたらちょっとがっかりします。
でも、獺祭(山口)が出たらやっぱり嬉しい。でも総理がもし東洋美人(山口)の方が好きだったとしたら?」というわけで、チリではなく、甲州のアルガブランカ・イセハラ(白ワイン)が選ばれた。
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でも、チリの最高級ワイン「ドンメルチョール」なら、バチェレ大統領も気に入ったはずだと思うんだけれどな・・・。
前菜は伊勢海老黄金焼きキャビア添え、鮑味衣揚げ、蚕豆化粧揚げ、白ばい貝雲丹和え、豆苗牛肉浸し、花茗荷。
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蒸し物はフォアグラ豆乳茶碗蒸しにトリュフとブロッコリー。
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強肴は大蛤揚げに生姜ソースで。
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そこから和牛ロース焼き、
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握り鮨。トロ、鯛、細魚、赤貝、車海老と並び、
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それらをドメーヌ・ソガ・サンシミ・メルロー(小布施の赤ワイン)と清酒「榮川(福島県)」で合わせた。ラストは、ふじりんご、マスクメロン、イチゴ、デコポンと旬の果物で〆。
バチェレ大統領にそろそろお話に伺おうかと思ったところで、なんとお開きに。
あーん、残念。チリのことで、是非ともお聞きしたいことがあったのに。
「今日は楽しかったよ。今度チリに来たら、ぜひ我が家へ遊びにきなさい」。仲良くなった隣のロボット博士が、落胆する僕の背中をポンポンと叩いた。
そう、大切なのは目の前に現れてくれた人との御縁。それらを丁寧に積み重ねることで、また次の可能性が生まれるのだ。それまで日々精進します。
自分の人生に無縁だと思っていた総理公邸での晩餐会。どのようにして日本国が他国の大統領をもてなすのかを目の前で体験させてもらえ、心より感謝しています。
PS、外務省のY様、どうやってこの晩餐会の人選が行われたのかを懇切丁寧に教えて下さって有難うございました。また一つ、僕の大きな疑問が解けました。
              ノムラテツヤ拝
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日本 | コメント:1 | トラックバック:0 |

パイネのホテル

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世界で最も愛するホテルがある。
建物やサービスはそこそこ、でもそれらを補うに十分なロケーション。氷河湖の中島に作られた、ペオエホテルだ。
アルゼンチンから陸路でチリへ入ると、パイネ国立公園が見えてきた。現地民テウェルチェ族の言葉で、「青(ペイネ)」を意味する聖なる山だ。
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太陽が宝石のように天空で輝き、桟橋の向こうに白亜のホテルが。
ペオエホテルの桟橋

山を望める部屋に腰を下ろし、タイムラプスをかけた。
参加者の皆と一緒に近くの山へ登る。
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山頂は、パタゴニアらしい暴風で時速100キロはくだらない。風上に向かって倒れると、ピタッと45度で止まる。逆にすると、風のベッドで眠ることさえできた。
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パタゴニアは世界でもっとも美しい大地、そこにあるペオエホテルからは、寝ながらにして絶景が広がる。薄雲に太陽が重なり、七色の光がまあるく光りはじめた。
            ノムラテツヤ拝
室内からの風景
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南緯50度

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チリ、アルゼンチン両国にまたがる南緯40度以南の地域をパタゴニアと呼ぶ。
ブエノスアイレスから3時間半飛び、南緯50度のカラファテへ。
2年ぶりのパタゴニアは、涼やかな風で出迎えてくれた。
今日の宿は、町一番のホテル「アルト・カラファテ」。小高い丘の上に立ち、展望が素晴らしい。
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眼下には、カラファテの街並みが輝き、アルゼンチン湖の向こうに氷河峰が聳え立つ。夕飯はレストランで優雅に。チキンも牛肉も美味でございました。
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翌朝は薄い雲が空を覆っていた。外へ出ると、凛と張り詰めた空気感。そう、これこれ。この感じがパタゴニアだ、となんだか嬉しくなる。
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朝陽が地平線から顔を出すと、大空を染め上げるように、薄雲を紅色に染め上げる。
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カメラを構え、180度広がる朝焼けにピントを合わせた。
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2年間パタゴニアに住んだ体験をまとめた自著「パタゴニアを行く(中公新書)」の副題、~世界でもっとも美しい大地~は、今日も健在。圧倒的な大自然の中へ入っていく。
          ノムラテツヤ拝
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いざ出発

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昨日の夕焼けは素晴らしかった。
薄い雲が富士のバックスクリーンとなり、日が傾くにつれて茜色に染みていく。まるで絵具の筆を水に付けたように、色が周りへマーブル状へ飛び火していくのだ。
ドローンを100mまで上げると、沈んだばかりの夕日が、また顔を見せてくれる。夕日が富士と染め、富士が僕を茜色に照らした。撮影していると、やがて僕と富士の境界線が消え去り、僕が富士になり、富士が僕になる。
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この世は映し、映され合う世界。片方向でなく双方向の世界でフラクタル構造。
「しばらく、日本を留守にしますね」
頭を下げると、空から言の葉が降ってくる。
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「あちらの聖山と一体になってきなさい」
今日から向かう先は、世界で最も愛する大地「パタゴニア」。
参加者は、日本各地、世界各国から旅慣れた人たちが集結する。一緒に旅する方たちが、爆発的に楽しめるよう、やりたいことがやれるよう準備はしてきたつもり。ひとたび本番が始まってしまえば、後は臨機応変に、勢いをつけながら走り抜けていけば、最高の旅になる。
昨夜、今までのパスポートを開いて、パタゴニアの入国スタンプを数えてみた。その数49個。今回のパタゴニア旅で記念すべき50回目の渡航となる。
あまりに好き過ぎて、2年間、森の中に移住した思い出深き地。
さぁ、今回はどんな風景を見せてくれるのだろう?
眼前に聳える富士を見ていて思う。アルゼンチンの聖山「チャルテン(フィッツロイ)」とチリの聖山「パイネ」は、富士と仲の良い友達になれるのだろうな!と。
ラウンジでいつものルーティン。ビールをかっくらい、かき揚げうどんをすすり、カレーを飲む。
よっしゃ、さぁ行くぜ!
             ノムラテツヤ拝
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