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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

アマミチュー

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沖縄で一番訪れてみたかった場所、それが浜比嘉島だった。
海中道路を渡り切ると、遠くに目的の島が見えてきた。
「ヤッシー、あそこの岩って何かあるの?」
「えっ、やっぱり分かるんですね」
「だって、凄まじい氣の柱みたいなのを感じるよ」
「あそこが、アマミチューなんです」
琉球開闢の祖神、アマミキヨ(アマミチュー)。そのお墓だという。海岸沿いに車を止めて、参拝しに行くと、石で作られた廟があった。
手を合わせ、沖縄を作り上げた神に感謝の念を捧げた。ボワンと体全体が熱くなるが、さっき僕が感じた氣はここだろうか?
ざわざわした心のまま、その周囲を歩くと、浜辺の方へ引っ張られた。そして、先に浮かぶ島に目が釘付けになった。
「あれは、津堅島。ニンジンが名産なのでニンジン島と呼ばれています」と奥様のAさんが教えてくれた。
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間違いない。
これは氣の脈だ。
あの島から亀のような岩を通り、アマミチューまでが見えない力で結ばれている。そこを一望できる防波堤で感じると、一つのイメージが湧いてきた。
「龍」。
それも沖縄のヤンバル(北)を頭とした一体の巨大な龍が横たわっている。
琉球の祖アマミチューが定めた7つの聖地を「琉球七嶽」と呼ぶ。最北が辺戸の安須森で、最も南が玉城グスクや斎場御嶽(せーふぁーうたき)。それらの頂点が沖縄の背骨のように縦断しているのだ。
今なら分かる。15年前に、斎場御嶽で感じた自然と一体化するような、自分が消えていくような体験は、龍の氣脈の上に立ったからだと。
浜から山側へ入り、シルミチューへ。ここは、アマミチュー、シルミチューが住んだ場所だと伝えられている。ここにも結界が張られ、急に厳かな雰囲気が。
「なんだか神社みたいですね」
「野村さん、見てもらえば分かりますから」
森の奥へ奥へ歩いていくと、突然大きな鳥居と黄泉の国へ吸い込まれていくような階段。一番上には、巨大な磐座のシルミチューがあった。
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今日は特別に参拝させてもらうため、鍵を開け鉄柵の中へ。奥には立派な鍾乳石と、丁寧に祀られた社が。
頭を地面に付け手を合わせ、今日ここに寄せてもらったことに感謝し、貴社のますますの発展を願った。
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帰り際、ゾクッとしたものを背中に感じた。
振り返ると、深い闇しか見えない。ここに、現在も琉球開闢の祖神は、生き生きと住まわれているのかもしれない。
沖縄、いや琉球王国が日本でいてくれて本当に良かった。
闇に頭を下げ、僕は静かに外へ出た。
風がザザァーと枝葉を揺らし、七色の太陽が森へ差し込んだ。
         ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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