fc2ブログ

写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

コパカバーナ

DSC04493.jpg
朝日に照らされるプーノを出発し、陸路で国境を越える。
簡単な手続きを終えてボリビアに入国、一路コパカバーナへ向かった。語源はコタ・カワーナ、意味は湖の見える地これが転訛して、コパカバーナになった。ブラジルの有名なコパカバーナはここから持っていかれたマリアさんが奇跡を起こしたことによって名づけられた。
昔も今もボリビア一の巡礼地は賑わい、白亜の教会に、奇跡を起こしたインディヘナのマリア様を仰ぎ見た市場で一袋100円のキヌアを買う。そう、スーパーフードのキヌアの故郷は、ティティカカ湖畔なのだ。
世界初のフリーズドライ食品のチューニョが並び、100種類以上のジャガイモが所狭しと売られた。
港から、聖なる「太陽の島」へ。
DSC04604_201805212208311e5.jpg

アンデスの白く山並みが湖越しに浮かんだ。
DSC04625.jpg

島内では、アイマラのシャーマンの儀礼を受けて、
DSC04726.jpg

薬草園でハチドリを撮影。
DSC04649.jpg

博物館内でティティカカの至宝を眺め、
DSC04743.jpg

ピューマの巨大葦船で湖上を進んだ。
DSC04929_20180521220855bbc.jpg

DSC04943.jpg


船内でキヌアスープやマスを食べ、白ワインをあおる。
DSC04880_201805212208562b6.jpg

2時間ほどで港へ着けて、専用車でラパスへ。到着する頃には日が暮れて、サンフランシスコ教会がライトアップで黄金色に浮かび上がった。
           ノムラテツヤ拝
DSC04975_201805212208541fc.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

ボリビア | コメント:0 | トラックバック:0 |

ウロス島

DSC04381_201805210605195ea.jpg

船を降りると、足が大地に吸い込まれる。
クニュン。これが葦の浮き島・ウロス島の醍醐味だ。
DSC04351_20180521060438db1.jpg

以前何かの番組で、ここに住む少年が毎日船を漕いで、対岸の
プーノまで通学する風景が放送された。雨の日も嵐の日も、沈没しそうになりながらも葦舟で進んだ。
「どうしてそこまでして行くの?」の質問に、少年は「勉強して医者になりたいんだ」と、はにかんだ。
DSC04344.jpg

15年ぶりのウロス島は、変貌を遂げていた。
DJI_0390.jpg

足を踏み入れた当時は30島だった島々も、現在は100島以上となり、人口はなんと2000人にまで増えていた。カフェやレストランは
DJI_0438.jpg

DJI_0451.jpg

勿論、ホテルも併設され、寝ながらにしてティティカカ湖に触れられそう。
DSC04404.jpg

空撮で島を眺めると、どのようにウロス島を作ったウロス族が葦原を利用してきたのかが分かる。パスカルの言葉「人間は考える葦である」を体現し、自然と共に生き抜いてきたのだ。
DSC04386.jpg

ノムラテツヤ拝
DSC04447.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

ペルー | コメント:0 | トラックバック:0 |

ウロス島

DSC04205.jpg

ある大企業が「あなたの夢を叶えます」を公募した。
当選者の夢は「パタゴニアかウユニ塩湖をプロの写真家に教えてもらいながら撮影する」というものだった。
白羽の矢がたち「お願い出来ないだろうかと相談が持ち掛けられた」。
可能な日程を出すが、当選者との残念ながらスケジュールが合わない。
「そこ以外は無理です。他の写真家を当たって下さい」と答えた2日後、当選者が日程を調整したという連絡をもらった。
季節の問題も考慮して、場所はウユニ塩湖に決定した。
費用を圧縮するため、写真撮影のレクチャー、コーディネーター、通訳を全て自分一人でまかなうことで合意し、契約書にサインをした。
当選者は北海道出身のYくん、僕より10歳年下の若者だ。
それにしてもついてるよなぁ、夢を企業の好意で叶えてもらえるんだから。
成田で落ち合い、ヒューストン経由でペルーのリマへ。
空港横のラマダホテルで泊まり、翌朝フリアカへ飛んだ。
専用車でティティカカ湖畔へ。2か月ぶりのプーノに到着した。
DSC04249_20180519050849544.jpg

今回は夢を叶えるための撮影旅なので、特別コースをアレンジ。
船を一艘貸し切り、プーノの港からウロス島へ向かった。
DSC04226_20180519050849496.jpg

Yくんから、「カメラを買いたいのだけれど、何を買ったらいいのか?」と事前に相談されていたので、ソニーを勧めたら、α7RⅡを購入したという。
DSC04255.jpg

湖畔を渡る凛とした独特の空気感、これがまさにアンデスだ。
DSC04263.jpg

戻って来る船を見やり、まるで手を振っているかのように葦原が揺れた。
DSC04290.jpg

DSC04301.jpg

さぁ、10数年ぶりのウロス島へ。いざ、上陸しよう。
          ノムラテツヤ拝
DSC04305.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

ペルー | コメント:0 | トラックバック:0 |

富士撮影会

4-2.jpg

ソニー主催で、富士山撮影会が行われた。
前日にロケハンし、一通り感触をつかみ、当日は参加者の皆様がストレスなく、撮影に臨めるように、手助けする。
4_2018051819070150c.jpg

10.jpg

19_20180518190659452.jpg

同じ場所に立ち、富士を見る。でも、各人それぞれの視線によって千差万別の写真が生まれていく。
面白いなぁ~って思う。写真いどれが良いなんてない。
DSC04030_20180518190727190.jpg

自分が感動したものを、楽しく写したものは、みんな素敵な作品になるのだ。
DSC04059.jpg

撮影日当日は快晴で、太陽がキランキランに輝いた。
DSC04004_2018051819065853d.jpg

山中湖~忍野~河口湖~サニーデ前~遊覧船~新倉山で締め。
忠霊塔と富士、そして新緑の桜が一枚に収まった。
DSC04090.jpg

翌日はソニーストア銀座で講評。プロ顔負けの作品に、とても幸せな気持ちになった。
DSC04133_201805181907258b8.jpg

参加者の皆様、お疲れ様でした。次回は9月に三浦半島での撮影を予定しています。
       ノムラテツヤ拝
DSC00265.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |

キスヴィン

DSC07792.jpg

どうしても、会ってみたい女性がいた。
数カ月前、友人が送ってきたくれた一本の記事。それはこんなふうに始まった。
「ボトルはシャルドネが1本1万4000円、ピノ・ノワールが1万5000円と高級シャンパン並み。サントリーやメルシャンといった知名度のある大手ワイナリーの造るワインには1万円を超える高級ワインもある。しかし、4年前に醸造を始めたばかりの小さなワイナリーのワインに、数千円以上の値段が付くことはまずない。価格高騰の一因は、世界のワイン界の第一人者ジェラール・バッセ氏の「つぶやき」だった。2017年、日本を訪れた際にキスヴィンを訪問したバッセ氏は、発売前のピノ・ノワールを試飲。すぐさまツイッターで、「才能豊かな醸造家が造ったこのワインは、ユニークでセンセーショナル」と発信した。

会いたかった女性の名は斉藤まゆちゃん。僕より6つ年下のワイン醸造家だ。
アメリカとフランスで醸造について学び、それらを山梨勝沼のキスヴィン(ヴィンヤード(ワイン畑)にキスする)ワイナリーで、花を咲かせている。
「既存のものを大切にしつつ、常に既存を疑い、それらを打破していく」
僕は男女問わず、そんな人に惹かれてしまう。
富士吉田に住む友人を介して、河口湖のジビエ料理屋・トヨシマでまゆちゃんと御縁を結ばせてもらった。
キスヴィンワイナリーのスパークリング(甲州)から始まり、猪のパテやハムをつまみながら、ワイン談義。
DSC07799.jpg

まずは直球でまゆちゃんに聞いてみた。
「ワインはよくテロワール(土地)で決まるというのは、どう思ってますか?」
「実は、わたし、テロワールという言葉が嫌いで。最初から良い畑なんてなくて、フランス、アメリカで成功してる有名な蔵は、何世代にも渡って必死に畑に手を入れて来たからなんです。ワインを作るのは人の想い、飽くなき研究と熱い情熱なんだと思います」
くぅ~、しびれる~!
ブドウの摘む時期、混ぜ方によるテクニックなどを教えてもらいながら、桜ポークとウドのピクルスに舌鼓をうつ。
DSC07818.jpg

そして、一本、1万4000円のシャルドネがお目見え。
DSC07811.jpg

ワイングラスに注ぐと、レイトハーベストのような黄金色。
DSC07812.jpg

鼻を近づけると、パイナップルのような香りが漂った。
僕は甘いデザートワインが苦手。もしかしたらそっち方面なのかな?と口に含むと、驚くべきドライさ。シャルドネの華やかさとふくよかさは残したまま、後味はドライに消えていった。
「香りと味わいが、まったく違うんですね」
「わたしのアメリカの師匠の言葉なんですが、ワインの香りを超える味、というのを目指して作っています」
「アメリカ、フランスで学び、そこで醸造家を目指すという選択じゃなく、勝沼で勝負する可能性は何だったの?」
「ワインは土地ではなく人が作るもの、私がそこにいる限り、可能性があるんです。おばあちゃんになった時に、自分の納得できるワインになっていれば良いな」
キスヴィンワインの豊潤な味に皆ほろ酔いになりながらも、まゆちゃんは続けた。
「ワイン界の第一人者ジェラール・バッセ氏がコメントを書いてくれた時には驚いたけれど、実は、やっぱりわたしを見つけてくれましたか!って思った」
この言葉を言えるのは、ただの世間知らずか、誰よりも努力してきた人のどちらか。まゆちゃんは、大学生2年生の時にフランスのコルシカ島でワインと出会い、命を燃やして取り組む道を見つけたのだ。
それはなんと尊いことだろう。ワインの基本をアメリカの大学とフランスのワイナリーでがむしゃらに学び、それらを土台に日本で革新させていく。
DSC07814.jpg

同世代で、また素敵な夢追い人を見つけた。まゆちゃん、今度はキスヴィンワイナリーで勉強させて下さいね。
          ノムラテツヤ拝
DSC07834_20180516201029616.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<前のページ| ホーム |次のページ>>