夢の仕事2018-06-16 Sat 16:49
![]() 船旅の醍醐味、それは世界中からエクスペディション(探検)のスペシャリストが集結し、自然や動物を愛する乗客が一同に集うこと。 ランチ時に話したのは、エクスペディションチームの一員のヨハン。コロンビア人だった。ヨハンは幼少の頃、クジラとジャガーの存在を知る。一目見て、彼らと生涯を通して、一緒に過ごしたいと思ったそうだ。 大学で獣医学を学び、動物の医者となり、世界中を放浪の旅に出かけた。そこで念願のクジラと出逢い、一緒に泳ぐという貴重な体験をした。 「クジラと共に生きられる仕事に就く」 そう確信した彼は、南米最南端のアルゼンチン・ウシュアイアで、極地専門の船会社「クォーク・エクスペディション社」と出逢い、幾度も雇ってもらえないかと掛け合った。しかし答えは「今は間に合っている、空きがない」と断られ続けた。 でもそんなことでは諦めない。極地に必要なダイビングやゾディアックの操縦技術、海にまつわることなら何でも我武者羅に学んだ。そんな努力の甲斐があってか、3年目にヨハンのボスから声がかかった。彼はそこで一所懸命働いて、自分をアピール。晴れて、正式メンバーの一員になったのだと嬉しそうに話してくれた。 「今は何処に住んでいるの?」 「この船が、僕の住居だよ」 真っすぐな視線でそう答える。 「南極、北極にはクジラが沢山いる。好きなことが出来るなら、他は何もいらない。好きなことをやる人生以外は考えてない」 その強い想いが、今を進む原動力になっていた。 大切なのは、自分の心に生まれる衝動の力に嘘をつかず、努力し続けること。嘘さえつかなければ、進むべき方向へ、心がノックしてくれる。 「もし極地以外に住むなら、将来住みたい場所はあるの?」 「スリランカかサモアかな」 「なぜ?」 「だって、世界で最もクジラと一緒に泳げるからさ」 やりたい道へ一直線。たゆまず精進し、準備する。そして時が来たら、確実にその夢の糸を掴むのだ。 『好きなこと、やりたいこと、を大切にする』 それはつまり、自分の心を大切にする事に他ならないのだから。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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