奇跡の夜2018-06-25 Mon 16:49
![]() ピークへ登りきると、シロクマは視界から消えた。 もうこれで終わりかな?と思っていると、船長が気を聞かせて、後ろの湾へ回り込んでくれるという。 エンジン音が響き、シロクマを追った。 大きく弧を描いて進んでいくと、さっきの山の背後に、雪面を歩く姿が見えてきた。 それに合わせて、船を並走させる。 その時だ。 シロクマが突然斜面で仰向けになり、そのまま滑り始めた。 ![]() そして20mほど下ると、体を反転させて、今度はヘッドスライディングの姿。 ![]() まるで空飛ぶスーパーマンだ。 ![]() シロクマ研究者のPJも、目を疑った。 体が暑くなり過ぎたための、クールダウンなのか? それとも単に遊びだったのか? 現在も、シロクマの行動は、謎が多いと教えてくれた。 シロクマはただ可愛いだけじゃない。沢山のネタと技を持っていた。 素晴らしい夜。 白夜の斜光線が雪面を照らし、彼らの影が大きく浮かび上がった。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
無尽蔵な体力2018-06-25 Mon 16:20
![]() 深夜11時、船内アナウンスが響いた。 「シロクマが現れました。3時の方向、浜辺を歩いています」 眠ろうとしていた時だったので、慌てて防寒具を着込み、カメラを手にした。 デッキへ出ると、1キロくらい先の浜辺から熊が山へ向かって歩き出している。 超望遠にレンズを付け替えて狙った。 雪原に大きな足跡をつけながら、シロクマは時折、チラッとこちらを見る。 首が長くお尻も大きい。間違いなく雄の立派な成獣だ。 それにしても、どうだろう? この涙が出るほどの、果てなき大自然は。 ![]() 山頂付近は雪が深くなり、傾斜も強くなってくる。熊はペースを落とさず上っていくが、アイスクライミングのような急傾斜となったところで、たまらず休憩。 「俺だって、体力の限界っていうもんがあるんだよ!」 まるでそう言っているかのように、口をパクパクとさせた。 ![]() それでも、20秒ほど休むと、またブルトーザーのように勢いよく駆け上がり、ピークを越えていった。 僕はこれから起こる「奇跡の光景」を、まだ知る由も無かった。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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