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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

セイウチの島

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北極と南極の違い、それは動物相の希薄さだと思う。
南極はあそこに行けばペンギンが見られる、アザラシが寝ていると大体の予想がつくが、北極は動物自体の密度が薄い。何も会えない日が続くなんてのはザラだ。
だからこそ、エクスペディションチームの力が試される。それもリーダーの経験値と先見性が。
セイウチだってそう。
あそこの湾に行けば必ず見られるというものではなく、シロクマ同様に、流氷と共に移動していく。春になると、その氷は一気に溶けて北上したりするから、潮の流れ、気温、風の向きを総動員して想像することになる。
それらが、ピタリと当たった日、僕は100頭ほどのセイウチの群れに囲まれることになる。
海が鏡のように凪ぎ、氷塊が入って来る。その上で休息するセイウチたち。
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彼らは2~3日眠ることもザラで、いつも起きると「ここは何処だ?」とキョロキョロ頭を動かしている。

ひと際大きな雄の前を一群が通り過ぎていく。
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頭が上がったり、下がったり、まるでモグラ叩きのよう。
会いたかったヒゲアザラシも登場。
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オゥッ、オゥッ、オウッ。北極のしじまを破る、セイウチたちの協奏曲に酔いしれた。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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