カムイの森2018-11-06 Tue 13:29
![]() 今夜も静寂の森を彷徨う。 この川の何処かにいる。鳴き声が聞こえ始めた。 息をひそめて待つ時間、これが動物写真家たちの醍醐味だろう。一体どんな顔をしているのか? これからどんなドラマが始まるのか? それらを想像して、手に汗を握る。 今日も颯爽とシマフクロウの夫婦が夜の川へ舞い降りた。 彼らの平均寿命は30年、繁殖率は50%と非常に高いが、一年間で5000匹ほど魚を食べるシマフクロウ。だからこそ、一本の川を番が生涯をかけて守り抜くのだ。 ![]() 一匹、二匹と今日もヤマメとオショロコマを狙う。水しぶきが弾け、命のやり取りに終止符が打たれる。魚からは一条の血が滴り落ち、二回喉をならして、飲み込んだ。 シマフクロウが生きていける美しき川と森。それらが永遠に続くよう、僕は手を合わせた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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