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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

蛍の海

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緊張しながら車を走らせていると、「あっ、いたいたっ」と声が響いた。
「えっ、どこどこ?」
闇の中に、ポツンポツンと明滅する蛍の光。ブレーキをかけたが、思いとどまった。生まれて初めての場所、ロケハンも兼ねて、更に奥へ行ってみよう。胸を高鳴らせ、そこから10分ほど走ると、あたりは光の世界になっていた。
畑の脇に停車し、外へ飛び出すと、皮膚に何かが触ってくる。ヘッドランプの明かりを付けると、それらは全て大きな蚊だった。慌てて戻り、虫よけをシュッシュ。三脚を持って、道端から畑を狙った。
この辺りは、世界有数の大パンパ地帯。地中60mまでが岩のない土壌が広がっている。タイムラプスをかけながら、少しばかりのテクニックを使う。写真とは想像の産物。どれだけ撮る前に具体的にイメージできるか?それに近づけるために、出来るうることは全てヤル。
陽が沈んでから1時間後、自分を支点に360度、地平線まで蛍に包まれた。遠くに町の光が。地図で測ると、それは50キロ先の光だった。半径50キロということは、僕の周りには直径100キロの蛍が光を放っていることになる。
元画像で見られたい方は以下からご覧下さい。圧巻です。
「100キロ続く蛍の道」が確かにある。世界は恐ろしく深く、そして広大無辺だ。
数十万、数百万匹の蛍が命を燃やす大乱舞。それはまさに地上で輝く星のよう。空には天の川。僕は星と蛍を一枚に重ねた。夜空に蛍という流星がひとつ、またひとつ。
           ノムラテツヤ拝
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フナイ4月号

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今日発売の4月号「ザ・フナイ」に、前月に続いて【超古代文明と地球の秘密(後半)】が掲載されています。
鼎談: 阪根博&野村哲也&舩井勝仁
https://amzn.to/2VrWvnb
阪根ひろちゃんの魅力から始まり、最後は最近発掘され話題になった宇宙人のミイラまで話は百花繚乱です。構成もシンプルで分かりやすいので、ご興味があれば、ぜひ手にとって読んで下さい。他の記事もとても興味がそそられるものでした。
                ノムラテツヤ拝
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