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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

5000m

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透明感ある紺碧の空に、宝石のような朝陽が輝いた。
晴れ。一昨日までの雪が嘘のように溶け、アンデスらしい突き抜けるような天気だ。
プラワシパタから、馬に乗ってポクポクと1時間。頂上のウィニクンカ(5032m)が見てきたところで下馬し、そこから30分ほど急坂を詰める。
通常、レインボーマウンテンと呼ばれる山は、正式にはウィニクンカ峰と呼ばれる。意味はケチュア語で、「黒い岩の首」。遠くから見ると、連峰を人と見立て、首の位置にあることから名付けられた。
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標高が5000mを超すと、世界が変わる。突然、息が荒くなり、体が違和感を訴え始める。3歩登って5秒休むくらいでしか登って行けないが、僕はいつもここで同じ事を繰り返す。
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山は意思を持っている。とすれば、どんな人に山は力を貸したくなるだろう? それは、山を制するという人よりも、山に溶け込む人。登るのにケチをつける人よりも、今登らせてもらっていることに感謝する人。そして何よりもウィニクンカ峰のことを好きな人に、エネルギーは注がれる。
気持ちを重ねていくと、ふっと何かに頭を掴まれた感じが。こうなれば、もう山が僕を勝手に引き上げてくれる。さっきまで上がっていた息も整い、するっとてっぺんまで上がってしまう。
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山は登るのではなく、登らせてもらうもの。自分のエネルギーを山に合わせ、山に受け入れてもらう儀式でもある。
頂きからはペルーで最も聖なる山「アウサンガテ」が、純白に輝いていた。
「よく戻ってきたな」。天から、暖かな声が降ってきた。
              ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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