雄鹿2019-07-06 Sat 16:47
![]() 知床峠から宇登呂の町へ下り、森の中から夕陽を眺めていた。 ピシッ、ピシッ。突然、細い枝が折れる音が響いてくる。熊か?と一瞬身構えたが、その軽い音は、間違いなくエゾシカ。僕は森の奥へと歩を進め、白樺の横を通る2頭のつがいを見つけた。 彼らの向こうには、今、海に夕陽が沈もうとしている。400㎜f2.8の大型レンズで狙い、絞りを開放。夕日を大きくぼかした。 ![]() 雌はすぐその場から逃げたが、雄は悠然と僕を見据える。まだ今年生えたての袋角が見える。 実を言うと、僕は牛科の動物と20年前から話せるが、最近鹿科の動物たちの言葉も分かってきた。 「アイラブユー」と鹿語で呟いてみると、雄鹿は目を大きく見開き、驚いた表情を見せる。そして一歩、一歩、僕の方に近づいてきた。 ファインダーに映る夕日の位置と四隅を確認して、その一瞬を写真に封じ込めた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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