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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

屋形船隊

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「日本の南海上に温帯低気圧が発生しました。週末には関東地方を直撃する模様です」
「はっ?」。テレビから聞こえてくる声に、耳を疑った。
週末は屋形船を一艘貸し切り、総勢72名の仲間たちとの宴が待っているのだ。
週間天気予報では、週の半ばから晴れが続き、梅雨明け目前だと思われていた。が、世界はあの手、この手で、今の自分の気持ちを試してくる。
「本当にやりたい宴なのか?」、「お前はそれにどんな強い想いで用意してきたのか?」
やはり、すんなり終わらせてくれそうにない。
そうなったら、もう総力戦。参加者全員に緊急のメールを送った。

屋形船隊の皆様へ
天気予報を見ながら、ヤキモキされている方が多いと思います。
日本の南海上に発生した温帯低気圧が台風になった場合、そのまま北上して花火大会を襲う可能性が出てきました。今日は、皆様に力をお借りしたく連絡しています。
まず、大切なのは最悪の場合、どうなるかを知ること。江戸時代から続く隅田川花火大会の歴史で、完全に中止になったのは2013年(開始30分で中止)と、2018年の翌日順延の2回だけです。ホームページを見ると中止は荒天時と書かれています。
天候は、台風は、目の前に起こることは、すべて自分の体の内側と呼応しています。自分が悲しければ天も悲しみ、自分が笑っていれば天もそれを映します。だから、まず僕たちは目の前の台風を心配するのではなく、屋形船に乗って墨田川花火を笑いながら楽しんでいる姿を想像して下さい。皆でたーまやー、かーぎやーと掛け声をかけている姿を。心配すればするほど、心配事が具現化します。だからなりたい自分に焦点を当てて下さい。
祈るときも「台風が来ないように」、「雨が降らないように」、ではなく「屋形船から花火を楽しめて有難う」に変えて下さい。必ずその想いが天へ伝わります。さぁ、皆で屋形船隊を楽しみましょう。旅はもう始まっています。

僕たちは大自然に生かせてもらっているのだから、天は想いの強い方へ流れていく。勿論、自然を征服することや、自然に勝つこともあり得ない。だったら、そこに楽しい想い、嬉しい想いを、ありったけぶつけてみる。それをやって物事が上手くいかないなら、そこには新たな学びが隠されているということ。
参加者全員が、ペルーでは敬愛する天気の子・阪根ひろちゃんも参戦。するとどうだろう?温帯低気圧は台風になる、台風になると言われながら、温帯低気圧のまま和歌山の南へ。そこでようやく台風(中心速度が20m以上)となり、中部地方へ。桑名、岐阜、静岡、立川と各地の花火大会が早々と中止、順延する中、墨田川花火大会だけが強気の姿勢をとった。
当日は、朝方に雨が降ったものの、昼からは青空に。台風は中部地方でまた温帯低気圧となり、徐々に力を失っていく。
そして晴れ渡る中、墨田川花火大会が始まった。パリ、ハワイ島、東北、九州、そして関西、中部、関東地方から集まった仲間たちが、大型の屋形船に乗って、宴の始まりだ。
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「皆様のお力で、無事に開催出来る運びとなりました。今日は思いっきり食べて、呑んで、花火を楽しみ尽くしましょう!」
新鮮な魚介類を肴に、日本各地の酒と世界各国のワインで皆様、上機嫌でほろ酔いだ。
そして、墨田川の花火打ち上げ地点の前で、錨を下ろして船を止めた。19時過ぎ、第一会場から花火の打ち上げが始まり、19時半からは第二会場からも。次々とあがる尺玉のスターマインが夜空を飾り、東京スカイツリーも気品ある色合いで闇に浮かび上がった。
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屋形船からの花火は、まず優雅。海から吹きあがる風に抱かれ、川面に屋形船や街灯の光が映り込み、ドーンドーンと花火が上がると、上下で流れ星のように輝くのだ。
人生に一度は体験して欲しいこと。それがまた一つ増えた瞬間だった。
                ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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